
大学中退後の就職先は、営業職や介護職、IT業界のほか、製造業や飲食業、建設業などの仕事がおすすめです。なぜなら、これらの業種は未経験から始められるうえ、学歴よりも意欲や実務スキルを重視する傾向が強いからです。
この記事では、大学中退者におすすめの仕事15選と就職先選びのポイント、安定して働くための就職活動のポイントについて詳しく解説しています。将来に不安を感じている大学中退者の方は、ぜひ参考にしてください。




この記事の目次
大学中退者の就職でおすすめの仕事15選
大学中退者の就職先としては、以下の仕事がおすすめできます。
- 営業職
- 販売職
- ITエンジニア
- 事務職
- 施工管理
- 介護職
- ドライバー
- 公務員
- 製造スタッフ
- カスタマーサポート
- コールセンターのスタッフ
- 飲食店のスタッフ
- 保育補助
- 期間工
- 塾講師
それぞれ仕事内容や大学中退者におすすめできるポイントを解説しますので、求人探しの参考にしてみてください。
1. 営業職
営業職は、会社や個人に対して商材やサービスを提案し、契約をしてもらう仕事です。仕事をしていく上では高いコミュニケーション能力が求められますが、逆にそれさえあれば大学中退者でも実績を残して活躍することが可能です。
また、営業職は学歴不問や社会人未経験者でも応募を歓迎する求人が多く、加えてあらゆる業界で採用活動がされていることから、大学中退者でも応募先のバリエーションが豊富といった点もおすすめできるポイントです。
実際に大学中退から営業職に就職する人した人の体験談について、以下の記事で詳しくインタビュー内容をまとめていますので参考にしてみてください。
塩山航平さんの就職成功体験談 – ジェイック 就職カレッジ®︎
2. 販売職
販売職は、店舗に来店した顧客に対して適切な接客を行い、商品を販売する仕事です。営業職と似たような仕事ではありますが、販売職の場合は自分から営業をかけにいくということが無く、どちらかというと仕事の難易度が低いと言われています。
販売職に求められるスキルはコミュニケーション能力が主となりますので、大学中退者であっても面接で対人スキルの高さをアピールできれば内定獲得が可能です。また、自分の好きなショップで働くことも可能なため、日々楽しい気持ちで仕事に向き合えるでしょう。
販売職としてスタッフ経験を積んだ後は、店長やエリアマネージャーなどにキャリアアップしたり、営業職などにキャリアチェンジするといった将来の仕事選びの幅が広いのもおすすめポイントとして挙げられます。
3. ITエンジニア
ITエンジニアは、ITサービスの設計や開発、運用を行う技術職です。幅広いIT知識とプログラミングスキルが求められる関係で、学歴よりも技術力の方が重視される仕事となっています。
そのため、大学中退者でもしっかりとスキルを身につけることができれば、大卒以上に活躍して稼ぐことも可能です。
ITエンジニアは今もこれからもニーズが高まっていくと言われています。そのため、今のうちからITエンジニアの経験を積んでおくことで、手に職がつけられるといったおすすめポイントがあります。
技術力が重要になるITエンジニアですが、最近では人手不足を受けて未経験者を募集する求人が増えています。研修制度が整っている会社に就職できれば、ITエンジニアとして働いたことのない大学中退者であっても知見を習得できるため、求人票の研修制度有無については必ず確認しておきましょう。
4. 事務職
事務職は、会社の事務作業を一手に担う仕事で、役割によって経理・総務・労務などの証券口座に分かれていることもあります。簡単なパソコン操作と集中力があれば業務はまわせるため、大学中退者でも事務職として活躍している人は多くいます。
会社にもよりますが、事務作業のマニュアルが完備されているケースが多く、今まで社会人として働いたことがない大学中退者でも業務を一人で進めていけるのもおすすめポイントです。
アルバイトで業務手順を覚えることが得意だったような人は、事務職として働く適性があると言えるでしょう。

5. 施工管理
施工管理は、建築現場がスケジュール通りに工事が終了できるよう、スケジュール管理や業者間の調整を行う仕事です。実際に建築作業をするのは大工や工務店の人たちとなり、施工管理はあくまでも作業者の管理監督を行う存在となるので覚えておきましょう。
施工管理は重要な仕事ですが、経験者が減ってきているということもあり、未経験募集をする求人が少なくありません。また、実務経験を積んだ上で施工管理技士検定の資格を取得することができれば、どのような会社でも活躍していけるため、手に職をつけることができます。
給料も比較的高いですが、工事進捗によっては土日に働いたり残業が多く発生してくることもありますので、応募先の働き方については企業研究でリサーチしておくのがおすすめです。
6. 介護職
介護職は、病気や加齢などによって介護サービスが必要となる相手に対し、主に生活介助を行う仕事です。コミュニケーション能力や思いやりといったスタンスが求められるだけでなく、肉体労働になることから一定の体力が必要になります。
少子高齢化という日本の流れもあり、介護職は今後もニーズが増え続けていくとされています。政府も介護職の待遇改善のために議論を行っているため、未経験から就職しても長く働いていくことができるでしょう。
介護職として働いた後は、ケアマネジャーや社会福祉士などにキャリアチェンジすることもでき、将来的な仕事の幅が広いことも合わせて覚えておいてください。
7. ドライバー
ドライバーは、車を運転してモノや人を指定された場所に運搬する仕事です。具体的には、以下のようなドライバーの種類があります。
- 大型トラックドライバー
- 長距離ドライバー
- 小荷物運搬ドライバー
- タクシー
- バス運転手
いずれも車の運転が事故なくできれば就職できるということもあり、大学中退者でも就職できる仕事です。また、業務中は基本的に黙々と運転していれば良いので、コミュニケーション能力に自信がないという人にもおすすめできます。
8. 公務員
公務員は、公共サービスの提供のために市役所などに勤める仕事です。公務員試験は大学中退者でも受検することができますので、公務員試験のための勉強と向き合えるような人であれば、学歴に関係なく就職できるのがポイントです。
一度就職できれば年功序列式に給料は上がっていきますし、リストラをされるリスクはほぼないため、安心して働ける場所で長く仕事と向き合いたいという大学中退者には最もおすすめできます。
ただ、公務員試験の合格率は30%-40%と決して簡単なものではありませんので、勉強時間を確保して集中的に試験対策をしなければならない点には注意が必要です。

9.製造スタッフ
製造スタッフは安定した仕事であり、経験を積めばリーダーや管理職を目指せるため、大学中退者におすすめの仕事です。工場で製造ラインに入り、加工や製品の組立、検査や梱包など、製品を作り上げる工程を担当して製品を作ります。
製造スタッフは取り扱っている製品によって専門知識やスキルが必要です。しかし、一般的には専門的な資格や経験がなくても始めやすく、未経験歓迎の求人が多いという特徴があります。
製造スタッフには正確に作業を進める能力や集中力、基本的な体力が求められます。マニュアルが完備されている場合も多いため、スムーズに仕事を進めやすい点は魅力的です。
10.カスタマーサポート
カスタマーサポートは、社会人としての基礎力を身につけながらキャリア形成ができるため、大学中退者におすすめの仕事です。カスタマーサポートでは、電話やメール、チャットを通して、製品の使い方説明やトラブル対応などのサポートを行います。
カスタマーサポートは顧客の要望を汲み取る力やコミュニケーション力が必要ですが、入社後の研修で知識を身につけられるため専門知識は不要です。大学中退者で仕事に自信がなくても、少しずつ慣れていけば対応できるようになります。
接客経験やコミュニケーションを取るのが好きな方に、カスタマーサポートの仕事は向いているでしょう。
11.コールセンターのスタッフ
コールセンターのスタッフは未経験からでも挑戦しやすく、コミュニケーション力を活かしてキャリア形成ができるため、大学中退者におすすめの仕事です。カスタマーサポートと似た仕事ですが、役割が異なります。それぞれの特徴は以下のとおりです。
カスタマーサポート | コールセンターのスタッフ |
・既存顧客の対応が中心・製品の使い方説明やトラブル対応など、顧客満足度の向上が目的・電話だけでなく、メールやチャットなども使用・インバウンド業務(受信)が主体 | ・既存顧客と潜在顧客の両方を対応・商品案内やサービスの提案など、売上向上や顧客獲得が目的・電話対応に特化・インバウンド業務に加え、アウトバウンド業務(発信)も対応 |
コールセンターのスタッフは、専門的な知識がなくてもできる仕事です。相手の意図を汲み取る力と正確に情報を伝える発信力、コミュニケーション力が求められます。
12.飲食店のスタッフ
飲食店のスタッフは早期に現場経験を積みやすく、店長やエリアマネージャーなどキャリアアップの道もあるため、大学中退者におすすめの仕事です。
飲食店のスタッフはホールスタッフとキッチンスタッフに分かれ、それぞれで担当する業務が異なります。ホールスタッフの場合は、接客や料理の提供、レジ対応や片付け・清掃が主な業務です。一方でキッチンスタッフの場合は、食事の準備や調理、洗い物を担当します。
担当する業務によりますが、飲食店のスタッフには基本的な接客スキルと丁寧なコミュニケーション力、臨機応変な対応力が求められます。専門的なスキルは必要なく、業務マニュアルが整っている場合も多いため、未経験からでも挑戦しやすい仕事です。
13.保育補助
保育補助は資格がなくても働けるため、大学中退者におすすめの仕事です。保育士のサポートとして子どもたちの食事やお昼の準備・片付け、遊びなどの補助を行います。
保育補助の仕事では、主に認可保育所や託児所などで働くことが多くなります。保育補助は未経験でもチャレンジできるため、就職のハードルは比較的低いと言えるでしょう。
また、保育補助の仕事に特別なスキルは必要なく、子どもと関わるのが好きな人に向いています。子どもと同じ目線で思いやりを持って接する力や、子ども一人ひとりに目を配る観察力が求められるでしょう。
子どもと関わる仕事がしたい大学中退者は、ぜひ保育補助を検討してみてください。
14.期間工
期間工は未経験から始めやすく、短期間でまとまった収入が得られるため、大学中退者におすすめの仕事です。未経験からでも始められる求人が多いだけでなく、寮完備や福利厚生が充実している点も魅力的でしょう。
期間工は自動車メーカーや電子部品メーカーなどの工場で、部品の組立や加工、検査などマニュアルに沿った作業を行います。勤務先と直接契約を結ぶ場合もありますが、派遣会社を通じて契約するケースもあります。
また、期間工として働くのに特別な資格は必要ありません。ただ、期間工の仕事にはルールを守り正確に作業する能力と体力、集中力が必要です。ものづくりや製造に興味がある大学中退者は、期間工としての働き方を検討してみましょう。
15.塾講師
塾講師は未経験からでもスタートしやすく、指導経験を積み上げると教室運営に携われる可能性があるため、大学中退者におすすめの仕事です。塾講師の仕事は授業の準備や教材作成、生徒の質問対応や進路相談など、学習に関する幅広い業務を担当します。
塾講師になるためには小中高生に授業ができるレベルの学力が必要ですが、資格を持っていないとできない仕事ではありません。他に求められるスキルは、生徒一人ひとりに寄り添うコミュニケーション力や説明力、指導力です。
教育に興味があり、人に何かを教えることにやりがいを感じる大学中退者にとっては、特に向いている仕事と言えるでしょう。
大学中退者におすすめの業界4選
大学中退者には、おすすめできる仕事だけでなく業界もいくつか挙げられます。具体的には、以下の業界は特に大学中退者の就職先としておすすめです。
- 不動産業界
- 商社
- IT業界
- サービス業界
- 建設業界
求人を探す際は、仕事と合わせて業界も選択することができます。先ほどの解説内容と合わせ、おすすめの業界についてもしっかり理解しておきましょう。
1. 不動産業界
不動産業界は、土地や建物といった不動産の売買や賃貸、相続などの取引を通じ、手数料を稼ぐような業界です。不動産があるところには不動産会社があると言われるほど、会社の数が多く、比例して求人数が多いといった特徴があります。
主に不動産業界では営業職が募集されるケースがほとんどです。未経験者や大学中退者でも応募を歓迎している求人が大半で、歩合級による高額な平均年収が稼げることを謳っている会社も多くあります。
営業スキルを身につけるという観点では、不動産業界は非常にマッチしていると考えられますので、これから社会人として仕事で活躍していきたいという大学中退者におすすめできる業界と言えます。
2. 商社
商社は、物資や素材の売買を通じて利益を上げていく業界です。総合商社と専門商社の2つに分かれますが、大学中退者の場合は専門商社に就職するケースが一般的です。
専門商社はニッチな製品のみを取り扱っており、主に法人に対してやり取りをしていることから、これから社会人デビューする人でもストレスがかかりにくいと考えられます。
特に商社については、取り扱っている物資や素材こそ違うものの、業務自体はどの会社も似ているため、社風や働いている社員の雰囲気で就職先を選ぶのも一つの手です。
商社への就職を希望するのであれば、できるだけ多くの会社と面接をしたり、就職口コミサイトなどを見たりして、企業研究をきちんと行うのがポイントです。
3. IT業界
IT業界は、ITサービスの提供をメインの収益源とする業界です。業務の内容は会社によって多岐に渡り、ITコンサルティングやソフトウェアの開発・販売、ITエンジニアの派遣など様々なため、応募する会社のビジネスについては必ず調査しておきましょう。
IT業界ではITエンジニアが非常に重宝されていますが、一方でITエンジニアが稼働するための案件そのものを獲得してくるIT営業職の役割も重要です。
大学中退者がIT業界に就職するのであれば、営業職かITエンジニアの2択になると思っておけば良いでしょう。
業界自体の売り上げも非常に好調なため、増員目的の求人募集が多く、学歴に関係なく就職できる会社が増えています。成長産業で働きたい大学中退者は、IT業界への就職がおすすめです。
4. サービス業界
サービス業界は、宿泊サービスや医療・福祉サービスを始めとした、消費者に対して何らかのサービスを提供する業界のことを言います。サービス業界で募集される求人の大半は未経験者を歓迎しているものになるため、社会人経験がない大学中退者でも就職することが可能です。
また、大規模にサービスを展開している会社であれば、どの店舗でも均一なサービスが提供できるよう、マニュアルや研修が整っているのも特徴です。そのため、就職した後には効率的に業務を覚えられるので、独り立ちまでが早いという点でも就職におすすめできます。
5.建設業界
建設業界は長期的な成長を見据えた働き方ができるため、大学中退者におすすめの仕事です。将来的には現場をまとめたり、施工管理技士としてキャリアを広げたりすることも可能です。
建設業界は住宅やビル、道路やインフラ施設などの建設や整備を行っています。現場作業だけでなく、施工管理や設計補助など幅広い職種が存在しています。
専門知識は入社後に学べるため、体力や協調性、向上心があれば大学を中退していても未経験から挑戦しやすい仕事です。資格を取得すれば、キャリアアップしやすくなるでしょう。
建物やまちづくりに関わる仕事がしたい方や、手に職を付けて将来的に安定した働き方を目指したい大学中退者の方に、建設業界はおすすめできます。




大学中退者の就職先選びの3つのコツ
大学中退者が自分に向いている仕事を見つける就職先選びのコツを3つ紹介します。
- 就職で最優先したいことから仕事を選ぶ
- やりたくない仕事を明確にする
- 性格・適職診断を利用する
コツを押さえて、自分に合った仕事を見つけましょう。
1.就職で最優先したいことから仕事を選ぶ
大学中退者が向いている仕事を探すときは、就職で最優先にしていることから仕事を選ぶのをおすすめします。
たとえば、土日休みを希望していたとしましょう。シフト制の仕事だと土日出勤を求められる場合がほとんどなので、販売職や飲食店スタッフは避けたほうがいいと言えます。
自分が何を優先しているかを決める際は、やりたいことや価値観をもとに考えるのが効果的です。優先順位を明確にしておくと、求人選びや応募先を絞り込みやすくなり、就職活動を効率的に進められるでしょう。
2.やりたくない仕事を明確にする
やりたくない仕事の明確化も、大学中退者が自分に向いている仕事を見つけるコツの一つです。
苦手な業務の仕事を選んでしまうと合わないと感じやすいため、仕事が長続きしにくいでしょう。体力に自信がないにもかかわらず、立っている時間が長い仕事を選ぶとすぐ疲れてしまうはずです。
ただ、実際に仕事をしてみないと適性がわからない場合も多いため、やりたくない仕事以外の求人であれば、積極的にチャレンジしてみることをおすすめします。
3.性格・適職診断を利用する
大学中退者が自分に向いている仕事を見つけるには、性格・適職診断の活用をおすすめします。以下に該当する大学中退者は、診断ツールが効果的と言えるでしょう。
- 自分の強みや向いてる仕事がわからない人
- 仕事選びに悩んでいる人
- 自己分析が苦手な人
- 就職のミスマッチを減らしたい人
性格・適職診断を行うと仕事選びの方向性が明確になるため、納得感を得ながら就職活動を進められるでしょう。
大学中退後の就職は厳しい?
大学中退後の就職は、大卒の就職率と比較すると、厳しい一面があります。以下に、大学中退者の就職率と大卒者の就職率をまとめたので、参考にしてください。
正社員就業までの期間 | 離学前 | 離学~3ヵ月以内 | 3年以内 | 3年超 | 正社員時期不明 |
---|---|---|---|---|---|
大学中退者の割合 | 0.9% | 10.4% | 11.8% | 2.7% | 8.1% |
大卒者の割合 | 1.0% | 55.5% | 6.0% | 1.4% | 5.2% |
参考:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「大学等中退者の就労と意識に関する研究」
離学前〜正社員時期不明までの合計が就職率です。大学中退者は33.9%、大卒者は69.1%の就職率だったため、卒業したかどうかで就職率が大きく異なるとわかります。大学中退者の就職率があまり高くない理由は、以下が考えられるでしょう。
- 就活サポートを受けにくい
- 大卒が対象の求人に応募できない
- 中退理由にネガティブな印象を持たれる可能性がある
無理に大学に通い続けても得られるものが少ないと感じている場合は、早めに社会人経験を積むという選択も悪くありません。しかし、大学を中退した場合は、大卒者よりも就職難易度が上がりやすくなるため、念入りに就職活動を行う必要があります。
自分の状況に応じて、適切な選択を取りましょう。
基本的に新卒枠での応募はできない
大学を中退している場合、基本的に新卒枠での応募はできません。大学中退者は高卒扱いとなるためです。ただし、高校卒業から3年以内に大学を中退している場合であれば、「高校の新卒」として就活に進める可能性があります。
実際に、厚生労働省が発表している「青少年雇用機会確保指針」の改定により、「少なくとも卒業後3年間は新卒採用ができるようにすること」が追加されています。(参考:厚生労働省「3年以内既卒者は新卒枠で応募受付を!!」)
ただ、高校卒業後3年以内であれば新卒枠に挑戦できますが「すべての企業が新卒として扱ってくれるわけではない」とあらかじめ理解しておきましょう。
大学中退後におすすめの就活の流れ
大学中退後には、基本的に以下の流れで就活を進めていくのがおすすめです。
- 自己分析をして自分の強みと弱みを明らかにする
- 求人サービスに登録して気になる求人を見つける
- 応募書類を作成する
- 応募〜面接
- 内定獲得・入社
多くの人は上記の流れで就活をして内定獲得していますので、就活を始める前にざっくりとした流れを理解しておきましょう。
1. 自己分析をして自分の強みと弱みを明らかにする
就職活動の一歩として、いきなり求人に応募し始めるのではなく、まずは自分自身の理解を深めるために自己分析を行いましょう。
自己分析とは、今までの経験を棚卸しして強みと弱みを明らかにし、自分のアピールポイントを言語化するために行う分析のことを言います。自己分析をしっかり行うことで、自分の性格的に向いてる仕事が理解でき、求人探しもスムーズに進めていけるでしょう。
自己分析の方法については、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてみてください。
2. 求人サービスに登録して気になる求人を見つける
自己分析が済んだら、気になる求人を見つけるために求人サービスに登録します。大学中退者が利用できる求人サービスとしては、以下の3つの種類が挙げられます。
- 求人サイト
- 就職エージェント
- ハローワーク
それぞれ特徴が異なりますので、最初は全て併用して自分にあった方法をメインに就職活動を進めていくのがおすすめです。
また、サービスごとに掲載されている求人が異なるため、例えば求人サイトメインで就職活動を進めていくと決めたとしても、3,4つ程度の求人サイトを併用して利用すると良いでしょう。
求人サイトの特徴
求人サイトでは、数千〜数万件以上の求人の中から、自分の気になる求人を比較検討して応募先を決めていくことになります。
とにかく数多くの求人が掲載されているため、就職先に求める条件がたくさんあるような人に向いています。ただ、就職活動は完全に一人で進めていかなければなりませんので、初めて就職活動をするといった大学中退者には若干ハードルが高いと感じる可能性があります。
就職エージェントの特徴
就職エージェントに登録することで、専任のアドバイザーが担当につき、キャリアカウンセリングや就職活動のノウハウを直接教えてもらうことができます。それだけでなく、自分にマッチした求人を紹介してもらえるため、自分で求人を探す必要がないのもポイントです。
ただ、応募は基本的に紹介をしてもらった求人の中からしか選べないため、様々な求人を比較検討したいという人にはデメリットに感じてしまうかもしれません。
ハローワークの特徴
ハローワークは国が運営する公共職業安定所の愛称です。全国に設置されているハローワークに行くことで、求人検索や求人紹介、就職活動のノウハウを教わることが可能です。
求人サイトと就職エージェントの良いところを合わせたような支援が受けられますが、ハローワークで応募できる求人は地元密着型の会社が大半のため、全国の勤務先の中から就職先を見つけたい人には向かないでしょう。

3. 応募書類を作成する
気になる求人を見つけたら、応募書類を作成します。社会人経験がない大学中退者の場合は履歴書を作ると思っておけば大丈夫です。
履歴書を元に書類選考が行われるため、記載すべき内容は漏らさず書ききるのがポイントです。特に求人サイトで応募をする場合は、サイトに登録した情報がそのまま応募先に届くため、応募前に履歴書が最新状態になっているか必ず確認してください。
4. 応募〜面接
ここまで来たら、いよいよ求人に応募します。応募後は企業で書類選考が行われ、3日〜7日程度で書類選考の合否が通知されます。
書類選考通過後は面接を実施します。面接の回数は企業によって様々ですが、面接回数が1回しかないからといってブラック企業ということではありませんので注意しましょう。面接回数はあくまでも企業の採用戦略に基づいて決定されているという点を知っておいてください。
また、面接がオンラインかオフラインかも企業ごとで異なります。オフラインの場合は企業のオフィスに行く必要があるため、移動時間も考慮して余裕のあるスケジュールを組むようにしましょう。
5. 内定獲得・入社
面接に通過できたら、見事内定獲得です。内定獲得後は、その内定を承諾して入社するかどうかの決断を迫られます。内定承諾の検討期間はおよそ1週間程度しか設けられませんので、複数の企業を併願している場合は、できるだけ選考進捗を合わせるのがおすすめです。
内定承諾後は、入社日を企業と話し合って決め、入社となります。入社後の勤務スケジュールは企業ごとに変わりますので、質問があれば人事部に質問してみてください。
大学中退者におすすめの求人の探し方
大学中退者が求人を探す際、以下の点を意識しておくのがおすすめです。
- 学歴不問・未経験歓迎の求人を探す
- 希望条件を絞りすぎない
- 将来のキャリアプランを見据える
- 就職エージェントに相談する
少しでも選考通過率を高めたいのであれば、それぞれの内容をしっかり意識して就職活動を進めていきましょう。
学歴不問・未経験歓迎の求人を探す
大学中退者は学歴的には高卒となります。大卒向けの求人に間違って応募しないよう、求人を探す際は「学歴不問」にチェックを入れることを忘れないでください。
また、社会人経験がなく、今までアルバイトしかしてきていないという大学中退者の場合は、「未経験歓迎」の条件にチェックを入れた上で求人を検索しましょう。
いずれも応募条件のハードルが低い求人のみに絞ることができるため、書類選考通過率や面接通過率のアップが期待できます。
特に求人サイトで求人を見つけて行こうと思っている人は、これらの検索条件を必ずつけておきましょう。
希望条件を絞りすぎない
学歴不問・未経験歓迎という条件の他にも、求人を検索する際は様々な条件をつけることができます。しかし、あまりにも希望条件を絞ってしまうと、応募できる求人がそもそも見つけられずに就職活動が進められなくなるリスクが考えられます。
少しでも幅広い選択肢の中から求人を検討するためにも、求人に求める希望条件を絞りすぎないようにしてください。
どうしても譲れない条件は一つに絞り、それ以外の条件は「満たしていればラッキー」程度に捉えておくのがおすすめです。
将来のキャリアプランを見据える
今の時代、終身雇用という考え方は弱まってきており、転職を前提に働くケースが増えてきています。そのため、将来的に転職することを前提に求人探しをすることにより、結果的に応募先の選択肢が増え、スムーズに就職活動が進む事も考えられます。
例えば、将来営業職としてガツガツ稼いでいきたいのであれば、いきなり営業職に応募するという選択肢だけでなく、まずはサービス職でコミュニケーション能力を身につけてから営業職にキャリアチェンジするというプランが考えられます。
もし自分一人でキャリアプランを考えられないのであれば、就職エージェントや親、友達など第三者に相談するのもおすすめです。
就職エージェントに相談する
就職活動の基本の流れを習得しつつ、自分自身の向き不向きを理解することが納得できる就職に繋がります。そのためにも、就職支援のプロである就職エージェントへの相談がおすすめです。
また、就職エージェントには大学中退者を対象としているサービスもありますので、大学中退者が利用する就職エージェントを選ぶ際は、「大学中退者の就職支援実績があるか」という観点でチェックするのが良いでしょう。




大学中退者におすすめの資格3選
大学中退者の中には、就職活動に当たって資格を取得しておきたいと考える人もいるでしょう。
ここからは、就職活動で有利になり得るおすすめの資格を3つご紹介します。
1. 日商簿記検定
日商簿記検定は、計数処理能力の高さが証明できる資格です。特に経理や財務など数値を扱う求人で評価されやすいですが、地頭の良さという観点で言えば全ての仕事に応募する際にアピールできる資格と言えます。
日商簿記検定は1級〜3級+初級の計4つの難易度が設けられていますが、まずは合格率が40%前後である3級の受験がおすすめです。もし勉強時間に余裕があるのなら、2級の取得も検討してみてください。
2. 秘書検定
秘書検定は、秘書として活躍するための高度なビジネスマナーや所作を有していることを証明する資格です。「秘書」という単語がついていますが、ビジネスマナーをアピールできるという点では、どのような仕事の選考でも評価を受けられるでしょう。
秘書検定の合格率としては、3級で70%程度、2級で50%程度となっているため、しっかり勉強すればいきなり2級を取得する事も可能です。面接でのアピールポイントを少しでも増やしたいのであれば、2級に挑戦することを目標にしてみてください。
3. マイクロソフトオフィススペシャリスト
マイクロソフトオフィススペシャリストは、マイクロソフト社のオフィス系ソフト(WordやExcelなど)が使いこなせることを証明する資格です。オフィスワークの仕事であればまずオフィス系ソフトを使うことになるため、幅広い仕事でのアピールに繋がるでしょう。
マイクロソフトオフィススペシャリストの合格率は非公開ではありますが、一般レベルで80%程度、上級レベルで60%程度と言われているため、比較的挑戦しやすいのもおすすめポイントです。
4.基本情報技術者
基本情報技術者は国家資格であり、IT業界への就職の際に有利に働く可能性があるため、大学中退者におすすめの資格です。
基本情報技術者は情報処理技術者試験に分類されます。IT業界の登竜門ともされており、ITを活用したサービスや製品、システムを作るうえで必要になる基本的な知識を身につけられます。
基本情報技術者は受験資格がなく、独学でも合格を目指せるため、大学中退者でも関係なく取得できる点は魅力的です。基本情報技術者の合格率は40〜55%程度で推移しており、比較的合格しやすい試験といえます。
基本情報技術者はIT関連の資格であるITパスポートよりも専門性が高いため、IT業界への就職を考える場合は取得を目指すのがおすすめです。
5.介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は介護職の基本的な資格であり、介護の知識がない未経験者でも取得ができるため、大学中退者におすすめの資格です。
介護職員初任者研修では介護の基礎知識や実技を学べます。介護施設では資格がなくても働けますが、訪問介護を行う場合は介護職員初任者研修の資格が必須です。そのため、資格を取得すると介護業界への就職を有利に進められるでしょう。
介護職員初任者研修の難易度は高くなく、合格率はほぼ100%です。高齢化社会により介護業界の需要はますます増加する傾向ですので、大学中退者でも資格を取得すると、仕事で活躍できるでしょう。
6.TOEIC
TOEICは英語に関する一般的な試験であり、ハイスコアを獲得すると就職の選択肢が広がるため、大学中退者におすすめの資格です。ビジネスや日常生活における英語のコミュニケーション力を測る、世界160ヵ国で実施されている共通テストです。
一般的なTOEICではリスニングやリーディングが測れます。さらに、スピーキングやライティング能力を測れるテストもあるため、4技能すべてをスコア化できます。
TOEICのスコアを採用時に重視している企業も珍しくありません。TOEICで990点満点中600点以上を獲得すると、就職活動の際に英語力をアピールできます。
外資系企業やインバウンド業界など、英語を活用する企業への就職を目指す場合は、700〜800点を取得すると有利に働きます。スコア制なので合格率の概念はなく、数字で自分の実力が判断できるため、大学中退者の方は挑戦してみましょう。

大学中退者の就職活動におすすめの自己PRポイント
大学中退者が社会人デビューを目指して就職活動をする際、どのような自己PRをすればいいのか悩んでしまうでしょう。
誰かにアピールできるようなエピソードがなく困っている人は、以下の長所をアピールするのがおすすめです。
- コミュニケーション能力
- 向上心
- 柔軟性
それぞれ詳しく解説します。
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力は、営業職や販売職といったコミュニケーションそのものが重要な仕事はもちろんのこと、この世に存在する全ての仕事において求められるスキルといっても過言ではありません。
そもそも会社は複数の社員が集まって成り立っているものですので、業務を円滑に進める上でコミュニケーションは不可欠です。まともにコミュニケーションが取れない人が組織に一人いるだけで、その組織の生産性は大きく落ちてしまうでしょう。
このように働く上で土台とも言えるコミュニケーション能力ですが、面接でアピールするのは比較的やりやすいと考えられます。面接官からの質問に対し、相手の目を見て明るくハキハキと回答できればまず問題ありません。
合わせて、相手の質問の意図や背景を汲んだ上で回答することを意識すれば、高いコミュニケーション能力があることをアピールできるでしょう。
向上心
企業が社会人経験のない大学中退者を選考する際は、採用後に仕事を覚えて活躍していってくれるかというポテンシャルを見極めます。そのため、自分のポテンシャルが高いことを示すためにも、向上心をアピールするのがおすすめです。
向上心をアピールする場合は、ただ口で向上心があると言っただけでは説得力に欠けます。アルバイト経験でも学生時代の経験でも構いませんので、向上心を持って何かと向き合った具体的な経験・エピソードとともにアピールすることを心がけてください。
柔軟性
会社には様々な価値観を持った人が働いています。入社後に円滑に業務を進めていける人だとアピールするためにも、柔軟性について自己PRすることもおすすめです。
柔軟性についても、向上心と同じく具体的なエピソードとともに面接官に伝えるようにしましょう。具体的な自己PRの例文としては、以下の記事も合わせて参考にしてください。
柔軟性の自己PR例文5選!柔軟性をアピールする時の注意点も解説




大学中退をして就職するのはおすすめできる?
大学を中退してから就職するのは、大卒との就職率の違いから素直におすすめできるわけではありません。
- 大学中退者の就職率:33.9%
- 大卒の就職率:69.1%
ただ、例えば大学の勉強についていけなかったり、経済的に苦しいなどの理由で大学を中退した方が良い場合もあるでしょう。その場合は早めに就職活動に切り替えてしまうのがおすすめです。
無理に大学に通い続けても将来的に得られるものが少ないという場合は、代わりに社会人経験を大卒の人よりも長く積むという考えも悪いものではありません。
ジェイックの就職支援サービスを利用した人の中には、大学中退から正社員就職ができた人が多数いますので、もし大学を中退して就職を目指すのであれば、大学中退者専門の就職支援サービスの利用を検討してみるのが良いでしょう。
大学中退者の就職活動で知っておくべき注意点
最後に、大学中退者が就職活動を進めていく上で知っておいて欲しい注意点を3つ解説します。
大学中退を隠さない
大学中退の事実はほぼ確実にバレます。面接時に仮にごまかせたとしても、入社手続きの中でバレてしまいますし、最悪の場合入社取り消しになることも考えられます。
無用なリスクを防ぐためにも、履歴書には大学中退の事実を必ず書くようにしましょう。ただ、大学中退の事実を自分から積極的に言う必要はありません。あくまでも面接官から聞かれたら答える程度のスタンスで大丈夫です。
できるだけ空白(ブランク)期間を空けない
大学中退からフリーターとして生活するなど、空白期間が長くなればなるほど就職は難しくなってしまう傾向にあります。これは、企業側が「これだけ空白期間が長いということは、就職してもすぐにまた退職してしまうかもしれない」とネガティブに感じやすくなるからです。
大学をこれから中退しようとしているのであれば、中退前に就職活動の準備を始めるのがおすすめです。また、既に大学を中退している場合は、できるだけ早く就職活動をスタートさせましょう。
新卒枠での応募はできない
大学中退者は大卒や高卒のように新卒枠で求人に応募することはできません。
中途採用枠での選考を進めていく必要があるため、求人サイトや就職エージェントを利用する場合は、基本的に転職サービスを利用していくことになるので注意してください。

大学中退で仕事を探す時によくある質問2選
大学中退後に仕事を探す時によくある質問を2つ解説します。
- 大学中退は資格なしでも就職できる?
- 大学中退は就職できない?
よくある質問と回答を確認し、仕事探しに活用してください。
大学中退は資格なしでも就職できる?
大学中退者でも、資格なしで就職は可能です。職種によっては資格が必要な場合もありますが、基本的には資格が不要な場合がほとんどです。
一方で、目指す職種によっては資格を有している方が就職活動が有利に働く可能性もあります。目指す職種に資格が必要かどうかを確認し、状況に応じて関連する資格の取得を目指す方法もおすすめです。
資格を持っていると応募できる求人の幅が広がるため、就職先の選択肢を増やしたい方にも効果的です。
大学中退は就職できない?
大学中退者も就職できます。ただし、大卒者に比べると応募できる求人が制限されているため、就職難易度は上がりやすいのが特徴です。
また、大学を中退をした場合は、面接で中退した理由を聞かれる可能性が高くなります。質問を受けた際にしっかりと説明ができなければ、内定獲得が難しくなるため、事前に回答を準備しておきましょう。
大学中退者の就職に関しては、以下の記事で詳しく解説をしているので、ぜひ参考にしてください。
まとめ
大学中退者にはいくつか就職先としておすすめの仕事、業界がありますので、特に就きたい仕事がないのであれば、この記事で紹介したものを中心に求人を探してみてください。
また、大学中退者が少しでも就職成功率を高めたいなら、就職エージェントにノウハウを教わることもおすすめです。空白期間が短いほど就職できる可能性が高まるため、まずは気になる就職エージェントに登録してみることから就職活動を始めてみると良いでしょう。


こんな方におすすめ!
- 学歴に自信がないから就職できるか不安
- 就職について、誰に相談したら良いか分からない
- 中退しようかどうかを迷っている
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