
インストラクターとは、運動やトレーニングを通じて人の健康や目標達成をサポートする専門職です。
昨今ではパーソナルインストラクターが人気を博していますが、それ以外にもフィットネスやヨガ、スポーツなど活躍の場は多岐にわたりますので、自身の知識や技術を発揮できる点が魅力です。
この記事では、インストラクターの仕事内容や就職する方法、働く上で知っておくべきメリットとデメリットなどを網羅的に解説します。
インストラクターの仕事に興味がある人は、記事の内容を参考にしてみてください。
この記事の目次
インストラクターとは?
インストラクターとは、運動やスポーツトレーニングの指導を行う専門職であり、これから運動を始めていきたいと考えている初心者だけでなく、スポーツを職業にしているような上級者まで、幅広い相手を対象に様々なサポートを行います。
サポートをする上では、トレーニングの指導だけでなく、トレーニングメニューを考えたり、集団相手にスタジオでレッスンを行うなど、活動の種類は様々です。
自分の強みや知識が存分に活かしやすい仕事ということもあり、スポーツで何らかの成果を残している人が働いている傾向にあります。
| 平均年収 | 414万円 |
| 求められるスキル | ・運動やスポーツに関する専門的な知識 ・コミュニケーションスキル・体力 |
| 向いている人の特徴 | ・人と一緒に体を動かすことが好きな人 ・自分が知っていることを他人に教えるのが好きな人 |
| 就職するためには | ・スポーツクラブに就職する ・コンテストなどで入賞してジムを立ち上げる |
平均年収出典:厚生労働省「スポーツインストラクター – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))」
インストラクターの仕事内容
インストラクターの仕事内容としては、大きく以下の5つに分かれます。
- トレーニングの指導
- トレーニングメニューの作成
- スタジオでの集団レッスン
- 応急処置
- マシンの点検やメンテナンス
スポーツを教える事はもちろん、どんなメニューで顧客のニーズを満たすかを考えるようなメニュー設計も行うため、体だけでなく頭を使う仕事と言えるでしょう。
それぞれの仕事内容について詳しく解説しますので、インストラクターに興味がある人は参考にしてみてください。
1. トレーニングの指導
トレーニングの指導はインストラクターの基本業務であり、利用者一人ひとりの体力や目標に応じて適切なメニューの運動を教えます。
体を壊すことなく理想の状態を目指すためには、正しいフォームでトレーニングに向き合うことが重要であり、インストラクターの本領が発揮できるポイントです。
指導を行っている最中は、利用者の状態を常に観察しながら、無理のない範囲で取り組めるよう声かけや補助を行います。ときには明るい言葉で励ますようなこともあるため、高いコミュニケーション能力が重要です。
特に昨今では、トレーニングに挑戦することが初めてといった初心者も多くなってきていますので、丁寧な説明や明るいコミュニケーションを通じて信頼関係を築くことも重要になってきています。
2. トレーニングメニューの作成
インストラクターは、トレーニングを指導するだけでなく、どんなメニューでトレーニングに臨んでもらうのかを設計することもあります。利用者によって体重の減量や筋肥大、健康維持など様々な目的があるため、丁寧なヒアリングを通じて理想のメニューを作成します。
トレーニングメニューを作成した後も、トレーニングの効果を見ながらメニューを随時見直していくような動きを取る必要がありますので、柔軟性が求められる場面も少なくありません。自分のメニューを通じて利用者が満足のいく成果に繋がった際は、強いやりがいを感じられるでしょう。
3. スタジオでの集団レッスン
フィットネスクラブなどのインストラクターとして働く場合は、スタジオでの集団レッスンに対応することもあります。クラブによって異なりますが、音楽に合わせて体を動かすようなことも多く、インストラクターには高いテンションや明確な指示が求められます。
マンツーマンのトレーニングと異なり、参加者のレベルや体力が一人一人異なるため、参加者全員が無理なく楽しめるような工夫をすることも重要です。
楽しく体を動かせるような場の雰囲気作りや、一体感の演出も重要になってくるため、テーマパークのスタッフのような明るさが求められると言えます。
4. 応急処置
インストラクターはただ指導を行うだけでなく、運動中に生じた怪我や体調不良などの緊急事態に対しての応急処置も行います。怪我に対する専門的な知識を日ごろから収集しておき、万が一のことが起こった際に素早く応急処置を行う必要があるため、トラブル対処能力が求められます。
応急処置の例としては、脱水症状や筋肉の痙攣、心肺蘇生法やAEDの使用など多岐にわたります。利用者の安全を守ることもインストラクターの重要な仕事の一つと言えますので、明るい対応だけでなく、トラブルが起きたときには迅速に対応できるような能力も重要になってきます。
5. マシンの点検やメンテナンス
フィットネスクラブやジムで働く場合は、設置されているトレーニングマシンの点検やメンテナンスもインストラクターの重要な仕事の1つとなります。マシンは重量があるものが多いため、点検やメンテナンスを怠ってしまうと、利用者に危険が及ぶ可能性があります。
日々の点検を通じ、もしマシンに異常があった場合は、必要に応じて簡単な修理や業者への連絡も行うことがあります。ジムの利用者だけでなく、関係業者とも円滑なコミュニケーションを取る必要があるため、社会人としての基礎的なビジネスマナーも重要になってくると言えます。
これらのことから、インストラクターは利用者の体作りのサポートだけでなく、安心して体を動かせる環境作りも重要になってくる仕事と言えるでしょう。
インストラクターの種類
一言でインストラクターといっても、どんな場所でどのような運動を教えるかによって様々な種類に分かれます。インストラクターには以下のような種類が挙げられます。
- フィットネスクラブインストラクター
- ヨガインストラクター
- パーソナルインストラクター
- エアロビクスインストラクター
- スイミングインストラクター
- ボクシングインストラクター
- ゴルフインストラクター
自分がなりたいインストラクターの種類をイメージしておくことで、就職活動を円滑に進めることができます。インストラクターを目指す際は、これらの種類の違いや特徴についてしっかりと理解しておきましょう。
1. フィットネスクラブインストラクター
フィットネスクラブインストラクターは、スポーツジムなどで利用者に運動指導を行う仕事です。様々なマシンやフリーウェイトの器具が設置されていることが多く、働く上では幅広いトレーニングの知識を持っていることが求められます。
利用者は体作りを極めていきたいと考えている上級者だけでなく、これから健康を維持したいと考えているトレーニング初心者も少なくありませんので、相手の状況やニーズをよく知るためにも、カウンセリング力が特に求められます。
フィットネスクラブ全体の清潔感の維持も担当することもあるため、知識だけでなく業務の幅が広いといった特徴があります。
2. ヨガインストラクター
ヨガインストラクターは、体や心を落ち着かせることを目的としたヨガの動作や呼吸法を指導します。正しいヨガのポーズや特徴的な呼吸法を通じて、ストレスの緩和や柔軟性の向上、健康維持を目指すことが目的であり、年齢層が幅広いこともあり無理のないペースで進行することが重要です。
また、ヨガは精神を落ち着かせるといったアプローチが含まれるため、明るさよりも落ち着いた雰囲気作りと、癒しの空間を演出するような動きが求められます。
静かな環境の中でも参加者と信頼関係を築くことが求められるインストラクターであり、自身がヨガが好きといった人が多く働いている傾向が見られます。
3. パーソナルインストラクター
パーソナルインストラクターは、利用者一人ひとりに対してマンツーマンでトレーニングメニューの設計と指導を行う仕事です。
一人一人異なる体力や目標を丁寧にヒアリングし、完全オーダーメイドのトレーニングメニューを作成するため、特に専門性が求められるインストラクターと言えるでしょう。
勤めるジムによっては、トレーニングメニューだけでなく、食事管理や生活習慣のアドバイスを毎日行うようなこともあります。
マンツーマンの指導になるため、とにかく利用者と信頼関係を築くことが重要であり、コミュニケーション能力に加えて信頼されるだけの専門的知識が求められます。
利用者の変化を間近で捉えることができるため、やりがいが大きいだけでなく、実力や実績を積み上げることで、個人でパーソナルジムを開業するといったキャリアパスを歩むこともできます。
4. エアロビクスインストラクター
エアロビクスインストラクターは、音楽に乗せて有酸素運動を指導するインストラクターであり、テンポよく体を動かして脂肪燃焼を促すことが主な目的となります。
レッスン中は明るくポジティブな雰囲気で行われることが多いため、持久力だけでなく、利用者を盛り上げる力が求められます。
痩せることを目的としているような利用者が多いことから、メニューの設計は比較的考えやすいものの、自分が利用者と同じ以上に動かなければならないため、とにかく体力が求められる点が特徴です。
毎日のように働くと、それだけで疲れ果ててしまう可能性がありますので、就職を目指す場合は一日中動き回る働き方に耐えられそうかチェックしておくことが大切です。
5. スイミングインストラクター
スイミングインストラクターは、水泳技法を指導するインストラクターであり、子供から大人まで幅広い年齢層に指導します。基本的な泳ぎ方だけでなく、記録大会に出場するまでの応用泳法まで段階的に指導しますが、泳ぐことそのものに対する恐怖心を和らげるような役割も担います。
特に子供向けのスイミングインストラクターの場合は、遊びを取り入れながら楽しく水泳を学ばせる意識が重要です。
言わずもがな、プールは一瞬でも気を抜いてしまうと溺れてしまう命に直結するような環境ですので、常に安全意識を持つことが非常に大切です。
6. ボクシングインストラクター
ボクシングインストラクターは、ボクシングの基礎技術を通じて、体作りを指導するインストラクターです。フィットネスを目的とするだけでなく、アマチュアの大会を目指す競技思考の利用者にも指導をすることがあります。
ミット打ちやシャドーボクシングなど、ボクシングはとにかく体力と脂肪燃焼を促すスポーツですが、その特性上、常に怪我を防止するために安全面の配慮をすることが重要です。また、人によってはハードな動きと感じてしまうこともあるため、継続的に通ってもらうためのモチベーション管理も大切になってきます。
ボクシング経験者が就職するケースがほとんどであり、周りにボクシングジムがないと、ボクシングインストラクターとしては活躍しにくい点はあらかじめ認識しておく必要があります。
7. ゴルフインストラクター
ゴルフインストラクターは、ゴルフのスコアを上げるための専門的な知識だけでなく、基本的なルールやマナーなど初心者から経験者まで幅広く指導するインストラクターです。
屋外だけでなく、最近では室内でゴルフを指導する場所も増えてきていますので、利用者の打ち方の癖やフォームなどを動画で分析して指導するなど、分析力が特に重要になってきます。
ゴルフのスキルを向上させたいと考える人は長期的に通うケースが多く、継続的な信頼関係やメンタル面でのアドバイスなど、精神的なアプローチが求められることも少なくありません。
ゴルフに関する専門知識と実務経験が豊富である事はもちろん、高いコミュニケーション能力も求められます。
インストラクターに向いてる人の特徴
様々な領域で活躍することができるインストラクターという仕事ですが、就職するのに向いてる人の特徴としては以下のようなものが挙げられます。
- 身体を動かすことが好きな人
- 説明が得意な人
- 常に前向きな人
これらの特徴に当てはまる人であれば、インストラクターとして就職した後もやりがいを持って働くことができるでしょう。それぞれの特徴について詳しく解説します。
身体を動かすことが好きな人
インストラクターの仕事は、日常的に体を動かすことになるため、運動が好きな人にとっては特に向いている仕事と言えるでしょう。
筋トレやストレッチ、スイミングやゴルフなど得意な領域は何でも構いませんので、とにかく体を動かすことが好きな人であれば、利用者にもポジティブになってもらいやすいと考えられます。
また、指導する上では、自身の体力や技術を日常的に磨くことが重要になってくるため、自身のトレーニングに前向きに取り組めるかどうかも重要な要素となってきます。体力面の負荷がある仕事ではありますが、体を動かすことが好きという感情が働くモチベーションになるでしょう。
説明が得意な人
インストラクターは、経験者だけでなく初心者に対しても指導を行うことが少なくありませんので、基本的な運動方法やマシンの使い方などを分かりやすく説明する能力が求められます。幅広い利用者に対し、相手の理解度に応じて説明をすることが得意な人であれば、インストラクターに向いてると考えられます。
説明が上手であれば、利用者からの信頼を得やすくなるだけでなく、利用者のモチベーションを高めることに繋がりますので、リピーターが増えてインストラクターとして高い評価を受けることにも繋がるでしょう。
もし説明がうまく通じなかった場合は、伝え方を変えたり、実際に自分で体を動かしてやり方のイメージを伝えてみるなど、柔軟に対応することも大切です。このように、インストラクターは体を動かすだけでなく、説明力やコミュニケーション能力が優れている人に向いている仕事と言えます。
常に前向きな人
インストラクターは、利用者のやる気を引き出すような役割も担いますので、常に前向きな人に向いてる仕事とも言えます。特にエアロビクスやフィットネスクラブなどにおいては、レッスン中に笑顔で接したり、明るくポジティブな声かけを行うことで、利用者は安心して体を動かせるようになります。
また、利用者だけでなく、インストラクター自身が高いモチベーションを維持して働くためにも前向きであることが大切です。指導がうまくいかなかった時や、体が疲れている時であっても前向きにレッスンに向き合うことができれば、他の仕事では得られないようなやりがいも感じられるはずです。
インストラクターに就職する方法
インストラクターとして就職するためには、主に以下のような方法が挙げられます。
- スポーツクラブに就職する
- 体育系の専門学校を卒業する
- コンテストで入賞してジムを立ち上げる
いずれの方法であっても、自身がインストラクターとして指導する領域において、一定の実績や成果が求められることがほとんどです。それぞれの就職方法について詳しく解説します。
スポーツクラブに就職する
インストラクターになるためには、スポーツクラブに就職するのが一般的な方法と言われています。全国各地に多くのスポーツクラブがありますので、まずはアルバイトや契約社員から経験を積んで正社員を目指すケースが少なくありません。
大手のスポーツクラブであれば入社後に研修制度が設けられていることが多く、実践を通じて指導のスキルを高めていくことができます。求人は未経験歓迎のものもありますが、指導経験やスポーツにおける何らかの受賞経験があれば有利になるでしょう。
体育系の専門学校を卒業する
インストラクターは、コミュニケーション能力だけでなく運動や体に関する知識が重要になってきますので、体育系の専門学校の卒業も効果的です。トレーニング理論や栄養学、運動、生理学などの座学を通じて、インストラクターとしての基礎知識を体系的に習得できます。
加えて、体育系の専門学校はスポーツクラブや実業団体などと繋がりがあるため、卒業後に就職先を紹介してもらうことも可能です。
それだけでなく、在学中にフィットネス関係の資格取得をサポートしている学校も多く、インストラクターに必要な専門知識の習得と就職先をいっぺんに得られるのが特徴です。
コンテストで入賞してジムを立ち上げる
ボディービルやフィットネスコンテストなどで入賞し、知名度や業界での影響力を高めた上でジムを立ち上げるといったケースも考えられます。昨今では、動画配信サイトやSNSで発信力を持つ人も増えてきているため、就職することなくいきなりフリーランスになることも不可能ではありません。
独立する場合は、トレーニング指導はもちろん、集客や経営などビジネス面のスキルも求められるため、幅広い経験を積める点が特徴です。自身の頑張りが収入に直結するといったやりがいもありますが、ジムが増えているといった状況もありますので、立地だけでなく他のジムとの差別化も重要なポイントとなってきます。
インストラクターになるメリット
インストラクターになることには、以下のようなメリットが考えられます。
- 将来性が高い
- 人の変化を間近で感じられる
- 働きたいスタイルで働きやすい
これらのメリットに魅力を感じる人であれば、インストラクターになった後にやりがいを感じながら働くことができるでしょう。それぞれのメリットについて詳しく解説します。
将来性が高い
近年では健康志向が高まっていることもあり、フィットネスやトレーニングに対する需要は年々拡大していると言われています。加えて、少子高齢化といった慢性的な課題もあり、運動指導が必要な人も増加していることもあって、インストラクターの将来性は高いというメリットがあります。
トレーニングの指導実績やフィットネスに関連する資格を取得し、信頼感を醸成することができれば、インストラクターとして長く働いていくことができるでしょう。
また、SNSなども駆使して知名度を高めることができれば独立をすることもでき、キャリアの幅が広い点もインストラクターのメリットと言えます。
人の変化を間近で感じられる
インストラクターは、自身が指導することで利用者の体の変化を間近で感じられるといったやりがいがある点もメリットと言えます。スポーツを通じて体型が変わったり、自分に対して自信を持てるようになった人を目の前にすれば、自分の仕事に誇りを持って働くこともできるでしょう。
また、小さな目標を積み重ねるように達成していくサポートをする役割でもありますので、利用者から直接感謝の言葉をかけられることも少なくありません。
体力こそ求められるハードな仕事ではありますが、そのぶん人の人生に強い影響を与えることができるため、達成感も感じられる点がメリットです。
働きたいスタイルで働きやすい
インストラクターは正社員だけでなく、契約社員やフリーランス、オンライン指導など様々な働き方がありますので、働きたいスタイルで働きやすいという点もメリットと言えます。ライフスタイルに応じて柔軟に働き方を変えられれば、長期的なキャリア形成も可能になります。
全国に展開しているような24時間営業型のジムに就職すれば働く場所を選びませんし、オンラインレッスンのインストラクターとして働くことができれば、地方郊外でのんびりと生活しながら仕事に向き合うこともできます。
記事で解説した通りインストラクターには様々な種類がありますので、それだけ働き方のスタイルが豊富という点も就職する上で嬉しいポイントと言えます。
インストラクターになるデメリット
インストラクターになることには、メリットだけでなく以下のようなデメリットも考えられます。
- 精神的にプレッシャーを感じやすい
- 体力の消耗が激しい
- 給料が発生しない仕事が多い
インストラクターに限らず、就職する際はメリットだけでなくデメリットも合わせて理解した上で判断を下すことが大切です。それぞれのデメリットについて詳しく解説します。
精神的にプレッシャーを感じやすい
インストラクターは、利用者の期待する体の変化を促す責任を持って働かなければならないため、精神的にプレッシャーを感じやすいといったデメリットがあります。自分が指導をしていても思うように結果が出ないと、利用者との関係性も悪くなってしまってお互いにストレスを感じることもあるでしょう。
また、トレーニング指導の際は常に危険が伴うため、観察力や注意力を発揮し続けなければなりません。万が一、自分の指導中に利用者が怪我をしてしまえば、責任を追及される立場となるため、精神的な負担を感じやすい点は認識しておく必要があります。
体力の消耗が激しい
インストラクターは、長時間にわたってレッスンを行うため、他の仕事よりも体力の消耗が激しいというデメリットもあります。1日に複数の利用者を担当する場合は、体への負担が蓄積しやすくなり、毎日のように働く事に嫌気を刺してしまうこともあるでしょう。
自分自身の体調が良くない時であっても利用者のニーズに応えなければならず、無理をして怪我をしてしまう可能性も考えられます。インストラクターとして長く働きたいのであれば、体調管理の方法を習得することが大切になってきます。
給料が発生しない仕事が多い
インストラクターの仕事においては、トレーニングの指導をしていない時であっても、事前の準備や自主トレーニング、資料作成など給料が発生しない仕事が多いといったデメリットも挙げられます。
特にフリーランスの場合は、実際のレッスンの時間にしか給料が支払われないことも多く、業務に関連する仕事の時間に対して、収入が割に合わないと感じてしまうこともあるかもしれません。
やりがいや興味のあることだけで働くだけでなく、複数の収入源を確保するといった動きも重要になってくるでしょう。
インストラクターを目指す人によくある質問
最後に、インストラクターを目指す人によくある質問を3つ取り上げて解説します。
インストラクターとトレーナーの違いは?
スポーツインストラクターとトレーナーは、どちらも運動指導に関わる役割ですが、どの領域で利用者のサポートをするかによって呼び方が変わってきます。
インストラクターは、特定の領域の運動について、技術面や知識面での指導を行うエキスパートの役割を担います。利用者の特徴や、目的に基づいてその人にマッチしている運動メニューを作ることで、体を動かすことを起点としながら指導を行っていきます。
一方、トレーナーは主にスポーツ選手に対して、特定の領域の技術指導ではなく、基礎的な体作りやメンタル面でのケアなどを行うことを起点としながら指導を行っていきます。怪我の応急処置や防止などもトレーナーが担うことになるため、インストラクターよりもパートナーに近い存在として働くことが多いです。
ただ、インストラクターとトレーナーの言葉の定義や役割については会社によっても異なりますので、就職活動をする際は求人票の業務内容欄をしっかりと確認することをおすすめします。
インストラクターにおすすめの資格は?
インストラクターにおすすめの資格としては、以下のようなものが挙げられます。
- スポーツ指導者基礎資格
- 競技別指導者資格
- メディカルコンディショニング資格
- フィットネス資格
- NSCA認定パーソナルトレーナー
- スポーツ指導員
- 健康運動指導士
- 全米ヨガアライアンス認定資格
インストラクターになるために必須となる資格はありませんが、これらの資格があると集客や利用者の安心に繋がるため、長くインストラクターとして働いていきたい場合は資格取得も検討すると良いでしょう。
インストラクターとはどういう意味ですか?
インストラクターとは、「指導者」「教える人」といった意味を持つ英単語です。
基本的には運動や技能、知識などを教える役割を担う人のことを指して使われますが、フィットネス業界においては、運動方法を教えつつ利用者と一緒になって体を動かす職種名として使われることが大半です。
転じて、職種名としてのインストラクターであれば、単に運動を教えるだけでなく、利用者の目標を達成するパートナーとしての意味合いが強い言葉となっていますので、単語の意味と職種の意味の違いを理解しておくと良いでしょう。
まとめ
インストラクターは、運動を通じて様々な人の成長や健康を支えることができるやりがいのある仕事です。様々な領域で活躍することができますので、自分の得意分野に応じた就職先を検討すると良いでしょう。
もしインストラクターとして働くことに向いているかどうか分からない場合は、フラットに求人を比較検討してみるためにも、就職エージェントのアドバイザーに相談してみることも検討してみてください。






































