国民健康保険の加入義務とは?フリーターが加入できる保険について

国民健康保険の加入義務とは?フリーターが加入できる保険について

日本国民は、国が定めている保険のいずれかに加入しなければなりません。

会社に勤務している人は社会保険、公務員は共済保険など、仕事に就いている人は自動的に加入して給与から天引きされていますが、フリーターや学生、自営業者などはこれらの他の保険に入っていないため、国民健康保険に入る義務があります。

こちらでは、国民健康保険の加入条件や加入すべき日、加入する方法などについてご紹介します。

フリーターは必須?国民健康保険の加入条件

国民健康保険は、基本的に日本に住んでいる人全員が加入する義務があります。

国民皆保険制度といわれているように、国が定める医療保険には、年齢に関係なく誰もが加入しなければならないのです。

これは外国人にも適用されており、市区町村で外国人登録をして、1年以上の滞在をする予定がある人は、加入を義務付けられます。

加入しないでもいい場合

ただし、外国人観光客のように旅行などで一時的に日本に滞在している人や、生活保護を受けている人は例外です。

また、日本人であっても既に社会保険や共済保険などの他の医療保険に加入している人、世帯主が健康保険に加入しており、その扶養家族となっている人、生活保護を受けている人などは除外されます。

アルバイトや無職でも加入義務がある!

このような条件であるため、フリーターやアルバイトの人 、無職や専業主婦の人であっても、加入は必要です。

医療保険は大きく分けて国民健康保険、職場の健康保険、後期高齢者医療制度の3つです。

職場の健康保険というのは社会保険や共済保険などのことで、後期高齢者医療制度は75歳以上になると加入を義務付けられるものです。

いずれも、所得に応じて保険料が決まっています。

国民健康保険に加入する日はいつ?

国民健康保険は、日本に住んでいる人なら基本的に加入義務がありますが、国ではなく各市町村で管理をしているため、状況によって加入手続きを複数回行う必要があります。加入する日は以下のとおりです。

#出生した日

日本国民となったときから国民健康保険に加入する必要があるため、子供が生まれたらできるだけ早めに居住地の市区町村で手続きを行いましょう。親が社会保険などの加入している場合には、子供が収入を得るようになるまでは、親の扶養になります。

#他市区町村から転入してきた日

社会保険などは職場で手続きを一括して行ってもらえますが、国民健康保険の場合には市区町村ごとに手続きを行う必要があります。

そのため、他の市区町村から引っ越してきたときには、引っ越し先で新たに加入手続きが必要です。

#生活保護が廃止された日

生活保護を受けている間は、国民健康保険の納付は免除されます。

しかし、生活保護が廃止された場合には、加入義務が発生するため速やかな手続きが必要です。

#国民健康保険組合の資格を喪失した日

国民健康保険組合は、薬剤師や医師、建設業など一部の職業に就いている人が加入している保険です。

これに限らず、社会保険や共済組合の資格を喪失した場合でも国民健康保険に切り替わります。

国民健康保険料は所得額や自治体によって変わる

国民健康保険料は、所得額や自治体によって変わってきます。納付額の上限は決められていますが、所得が増えるに従って段階的に保険料も増額になります。

#所得

仕事をしている人は職場によって医療保険に加入しますが、それ以外の人は世帯ごとに所得を合算し、世帯主が保険料を納めるようになっています。

所得が少ない人は保険料も安いですが、所得が高くなってくると保険料が高額になり、一定のラインを超えると一律になるシステムです。

事情や所得に応じて、軽減や負担金の一部減免なども申請できます。

#自治体

保険料は自治体ごとに金額を定めているため、所得に変動がなくても、引っ越した時に納付額が変化することもあります。

自治体によっては、ホームページで金額のシミュレーションができるようになっていたり、一覧表を掲載したりしていますので、一度チェックしてみるとよいでしょう。

サイトに掲載されていない場合には、納付書が届くまで金額がわからないため、高額になると大変です。

収入などから高額になることが予想される場合には、事前に住んでいる市区町村役場で確認してみることをおすすめします。

フリーターが医療保険に加入する方法1.国民健康保険に加入

フリーターが医療保険に加入するためには、いくつかの方法があります。

フリーターやアルバイトなど、正社員以外の雇用形態であっても、定められた基準以上の日数や時間分勤務している人は、その職場の医療保険に加入できます。

しかし、臨時のバイトなど、勤務時間や勤務期間が短すぎて職場で加入することができない人もいて、その場合は自分で加入手続きをするのが原則です。

自分で加入する場合は…

職場や親の医療保険に加入していなければ、国民健康保険に加入しているはずです。

子供のころは、親が加入している健康保険の被保険者になっているのが一般的で、保険証を見ても世帯主の名前と自分の名前が併記してあります。

しかし、フリーターでも正社員でも、年間収入が130万円以上になったら、親の扶養から外れて自分で保険料を支払わなければなりません。

この場合は、住んでいる市区町村で加入手続きをとりましょう。

手続きといっても、窓口で国民健康保険に加入することを伝えると、加入申込書を渡されます。これに必要事項を記入するだけですので、時間はかかりません。

なお、社会保険に加入していた人がその職場を退職し、フリーターになった場合などは、任意継続被保険者として従来の社会保険を継続することも可能です。

フリーターが医療保険に加入する方法2.親の健康保険に加入

フリーターといっても、年収が安定して130万円を超えている人もいれば、働く期間が短く、小遣い程度しか収入を得ていない人もいます。

前者の場合は、職場で所定の保険に加入するか、自分で国民健康保険に加入することになりますが、後者の場合は親の健康保険で扶養に入ることができます。

年収が130万円を超えると扶養から外れてしまうものの、それまでの間は親が保険料を負担してくれますので、積極的に活用しましょう。

なお、この場合の加入手続きは、親が職場に届け出るか、市区町村にて所定の手続きをすることになります。

親の負担が高額になることも…

ここで気を付けておきたいのが、納付額の変化についてです。社会保険や共済保険などは扶養という概念があり、家族を加えても納付額が変わりません。

しかし、国民健康保険の場合には扶養という概念がなく、子供の分まで合算して納付することになり、金額が跳ね上がってしまうのです。加入手続きは親がするとしても、増額分が大きい場合には自分で負担することも考えましょう。

フリーターが医療保険に加入する方法3.アルバイト先で社会保険に加入

自分で保険料を負担するとなると、フリーターの収入ではかなり苦しくなる可能性があります。親の扶養に入るとしても、親が退職した時には個別に保険料がかかることになり、根本的な解決とは言えません。

そこで、フリーターであっても職場で社会保険に加入する方法を探してみることをおすすめします。

条件を満たせば、フリーターやアルバイトの人でも加入ができるため、働き方を工夫してはいかがでしょうか。

アルバイト先で社会保険に加入できる条件は、以下のどちらかを満たしていることです。

①以下の5つの条件を満たしている

  • ・週の所定労働時間が20時間以上である
  • ・賃金月額が月8.8万円(ただし、賞与や各種手当等は除き、年約106万円以上)である
  • ・1年以上勤務する見込みがある
  • ・従業員501名以上(厚生年金の被保険者数)の勤務先で働いている
  • ・学生ではない(ただし、夜間や定時制など、一部の学生は加入できる)

これらをすべて満たしていれば、自分で加入する必要がなくなります。

②正社員と比べて一定の基準を満たしている

  • ・1週間の所定労働時間および1ヶ月の所定労働日数が、正社員の3/4以上
  • ・最初の雇用契約が2か月を超えるか、超えることが分かっている

この2つを満たしていれば、やはり社会保険に加入できます。

社会保険に加入する場合は厚生年金保険とセット

国民健康保険に加入する場合には、国民年金に加入する必要があります。

ただ、実際には自分で手続きをして自分で納付することから、年金の支払いをしておらず、将来の収入が減ることも考えられます。

一方、社会保険に加入するときには、厚生年金保険とセットになっており、どちらか片方だけ加入するということはできません。

フリーターの人が職場で加入する場合には、必ず両方セットで加入することになりますので、手続きは1回で済みますし、社会保険料も厚生年金も給与からの天引きになります。

加入するメリット

その代り、約2分の1の保険料は職場が負担しますので、自分で支払う金額は少なくなる点がメリットです。

なお、社会保険と厚生年金は、いずれも給与の額に応じて段階的に納付額が増えていく点が共通しています。

ただし、社会保険の場合には納付額がそのままで年収が130万円以下の家族を扶養家族として追加できるため、家族構成によっては負担を大幅に減らせます。

また、納付額が約半分になることから、将来の年金額を増やしながら月々の負担を抑えられるという点もおすすめです。

フリーターは社会保険に加入するべき?

フリーターは、仕事によっては社会保険に加入することができますし、手軽なバイトを繰り返すのであれば国民健康保険に加入することになり、自分の仕事の選び方によって複数の選択肢があります。

では、どちらを選ぶべきかというと、同じ職場で1年以上働く予定があるのならば、社会保険に加入することをお勧めします。

なぜなら、どちらに加入しても医療費の自己負担割合に違いはありませんが、厚生年金がセットになっている分、老後の年金額が増えるというメリットがあるからです。

加入するメリットは大きい!

国民年金の場合、加入しても基礎年金分しか受け取ることができませんが、厚生年金にしておくと、基礎年金に加えて上乗せされた厚生年金が受給できるため、将来の安心につながります。

もちろん、どの職場に行っても加入できるというわけではありませんが、条件を満たしていて社会保険に加入できる職場であれば、優先的にそちらを選ぶとよいでしょう。

仕事を探すときにも、社会保険や厚生年金が完備されているところを選んで1年以上の契約を結ぶと、社会保険に加入できる期間が長くなります。

保険料を払うのが大変!未納だとどうなる?

フリーターにとっては、保険料というのは健康な人であるほどメリットが実感できないばかりか、大きな負担と感じることがほとんどです。

しかし、だからといって納付書が届いても何もせず、支払わなかった場合には、トラブルに巻き込まれることになります。

未納が続くと…

まず、最初のうちは同じ納付書が届いたり、郵便や電話などで督促が来たりするようになります。この時点ですぐに納付しておけば、時期によっては延滞利息はつきますが、問題なく継続可能です。

しかし、督促状が来ても無視していると、医療保険を管轄する市区町村や団体などが裁判所に差し押さえの申し立てをするようになります。

こうなると、自分が保有している預貯金や不動産などの財産、給与が差し押さえられてしまうため、保険料を納めるよりも不自由な生活になるでしょう。

最悪、給与の差し押さえも

預貯金や不動産などの財産関係は、差し押さえたものを現金化して滞納している保険料に充当し、あまりが出たときには現金で還付されます。

給与の場合は、毎月4分の1を差し押さえ債権として差し引かれ、残りの4分の3が支給されます。これは職場が行うため、自分で阻止することは不可能です。

滞納している額になるまで何ヶ月も差し押さえをされるため、職場に滞納のことが知られるだけでなく、生活が苦しい状況が続くなどのデメリットが多いです。

社会保険に入るなら正社員を目指してみては?

このように、国が定める医療保険には、一部の例外を除いては全員加入しなければなりません。

フリーターで収入がないというのは言い訳にしかなりませんので、どうせ入るのならば社会保険に加入できるところを狙ってはいかがでしょうか。

なかなか仕事が見つからない、収入が少ないなどの事情であれば、滞納するよりも市区町村に相談し、軽減や減免の手続きをとることをお勧めします。

なお、頻繁に手続きをとるのは面倒ですし、数ヶ月程度ではそれほど大きな違いにはなりませんが、長期間同じ職場で働くのならば、社会保険に加入したほうが良いです。

一度加入しておけば、そこの職場をやめるまではずっとそのままでいられるため、自分で保険料を支払う手間もかかりません。

どうせなら正社員に!!

これまで見てきたように、社会保険はフリーターでも加入できる上、メリットがたくさんありますのでできるだけ利用したいところですが、正社員になると社会保険への加入がさらに楽になります。

フリーターで条件のよい仕事を探すよりも、いっそ社会保険に加入し続けられる正社員の就職先を目指してみてはいかがでしょうか。一人で探さず、転職エージェントなどを利用すれば、正社員になりたいという希望もかなえやすくなります。

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