大学を休学するとどうなる?就職で不利になる・ならないケースを解説

大学を休学しても、それだけで就職に不利になるとは限りません。ただし、就職活動では休学した理由や期間、その間に何をしていたのかを聞かれることがあります。
休学を考えている人のなかには「卒業が遅れたら就職に影響する?」「面接で休学理由をどう説明すればいい?」と不安を感じる人もいるでしょう。
この記事では、大学を休学するとどうなるのかをはじめ、就職で不利になりやすいケース・なりにくいケースや、休学理由別の履歴書・面接での伝え方を解説します。
休学中にできる就職準備や休学のメリット・デメリットも紹介するので、休学後の就職が気になる人は参考にしてください。


大学を休学するとどうなる?

大学を休学すると、授業を受けられず単位を取得できない、休学した期間の分だけ卒業時期が遅れる、といった影響があります。休学中の学費は大学の規定や申請時期によって異なり、全額免除、一部支払い、または「在籍料」のみの場合があります。
日本学生支援機構の奨学金については、休学をすると給付奨学金・貸与奨学金のどちらも支給(交付)がストップすることも知っておきましょう。
1. 新たに単位を取得できない
大学を休学すると、休学中は授業に出席できず、新たに単位を取得することはできません。ただし、休学前に修得した単位は原則として有効で、復学後もそのまま引き継がれます。
そのため、2年次に1年間休学して復学する場合、2年次のカリキュラムから再スタートする形になります。
なお、休学中に海外の大学で授業を受けた場合、その単位を元の大学で認定してくれることもあります。
とはいえ、休学中は単位をほとんど取得できないため、卒業に必要な単位を復学後に取れるかどうか、どの授業をいつ取るのかなど、事前にしっかりと計画を立てておくことが大切です。
2. 卒業時期が遅れる
休学期間は「修業年限(標準修業年限)」「卒業に必要な在学期間(修業年限)」には含まれないため、休学した分だけ卒業時期が後ろに延びます。
修業年限は、学士課程は一般的に4年間、医学部や歯学部、薬学部などでは6年間と定められています。たとえ卒業に必要な単位を取得していたとしても、修業年限を満たしていないと卒業することができません。
修業年限は“学習期間”に要した年数を指すため、授業に出られない休学期間は含みません。そのため、たとえば4年間で卒業する予定の学生が1年間休学した場合、卒業時期が1年後ろ倒しになります。
このように、休学をすると卒業時期が遅れることは理解しておきましょう。
3. 学費がかかる
休学中の学費は、全額または一部を支払う、あるいは「在籍料」だけを払う場合など、大学によって違いがあります。
たとえば愛媛大学では、3月31日までに休学願が受理されれば前学期の授業料は全額免除される一方で、5月1日以降に受理された場合は前学期分の授業料を支払う必要があります(※1)。
在籍料とは、在籍を維持することに対して発生する費用です。立命館大学では1学期につき5,000円(※3)、法政大学では1学期につき5万円(※4)など、大学によって金額に差があります。
また、早稲田大学では「入学と同時に休学する場合、その学期の所定の学費を全て払わなければならない(※2)」と定めているなど、例外がある点にも注意が必要です。
休学中の学費の取り扱いは大学ごとに異なるため、事前にしっかりと規定を確認しておきましょう。
※1 出典:愛媛大学「休学・復学手続き」
※2 出典:早稲田大学「休学について」
※3 出典:立命館大学「休学」(諸会費が必要となる場合あり)
※4 出典:法政大学「休学について(学部生)」(諸会費が必要となる場合あり)
4. 奨学金の支給がストップする
日本学生支援機構の奨学金を受けている場合、大学を休学すると給付奨学金・貸与奨学金のどちらも支給(交付)がストップします。
休学したときは、学校の奨学金窓口に申し出て「休止」の手続きを行う必要があります。
休止の手続きをせずに休学後も奨学金が振り込まれた場合は、大学側の指示に従い、金融機関を通じて日本学生支援機構へと速やかに返金しなければなりません。
給付奨学金については休止できる期間に制限はありませんが、貸与奨学金は休止期間が2年を超えると奨学生としての資格を失います(大学院の奨学生で、日本学生支援機構が認めた場合は3年を超えると資格を失います)。
このように、休学をすると奨学金の支給が止まるだけでなく、貸与奨学金に関しては長期間の休学によって奨学金を受けられなくなる可能性があることは理解しておきましょう。
出典:独立行政法人 日本学生支援機構「奨学金の休止・復活(休学・復学)」
休学は就職に不利ですか?
大学を休学したからといって、必ずしも就職で不利になるわけではありません。休学した理由や、その期間の過ごし方によって、就職で不利になりやすいかどうかは変わります。
休学が不利になりやすいケース・なりにくいケースは以下のとおりです。
| 休学のケース | 就職への影響 |
|---|---|
| 休学理由が曖昧である | 不利になりやすい |
| 休学中に何もしていない | 不利になりやすい |
| 目的があって休学した | 不利になりにくい |
| やむを得ず休学した | 不利になりにくい |
休学を検討している人も、すでに休学している人も、自分に近いケースを確認してみましょう。ここからは、それぞれのケースについて解説します。
不利になりやすいケース:休学理由が曖昧である
休学理由が曖昧な場合、就職活動で不利になる可能性があります。理由を明確に説明できないと、企業から「計画性や主体性がないのでは」と受け取られることがあるためです。
例えば、以下のような理由は曖昧な印象を与えやすいでしょう。
- なんとなく大学に行きたくなくなった
- 特に目的はないが、一度大学を離れたかった
- そのときの気分で休学を決めた
もちろん、休学の理由が曖昧だからといって、休学してはいけないわけではありません。ただ、就活では休学理由を聞かれる場合があります。
うまく答えられないと「入社後も簡単に休むのでは」と懸念される可能性もあるため、休学を選んだ理由は自分なりに整理しておきましょう。
不利になりやすいケース:休学中に何もしていない
休学中に何もしていない場合は、就職活動で不利に働くことがあります。面接で「休学期間をどのように過ごしたのか」と聞かれた際、具体的な経験を説明しづらいためです。
ここでいう「何もしていない」とは、以下のような過ごし方を指します。
- 毎日ほとんど家で過ごしていた
- 目的を決めずに休学期間を過ごしていた
- 学業やアルバイトなどに取り組んでいなかった
何もしていないと感じる場合は、まず家事や趣味、アルバイトなど、継続して取り組んだことがなかったか振り返ってみましょう。休学中に特別な成果を残す必要はありません。
まだ休学期間が残っているなら、興味のある活動を始めるなど、面接で自分なりに説明できる経験を作っておくことも一つの方法です。
不利になりにくいケース:目的があって休学した
明確な目的を持って休学した場合は、就職活動で不利になりにくいと考えられます。企業は休学した事実だけでなく、その期間をどのように過ごしたのかも含めて判断するためです。
例えば、以下のように目的と行動をセットで説明できるとよいでしょう。
- 語学力や異文化理解を身につけるために留学した
- 実務経験を得るために長期インターンに参加した
- 専門的な知識を深めるために資格取得に取り組んだ
就活では、こうした経験から得た学びまで振り返っておきましょう。さらに、仕事でどう活かしたいのかまで整理しておくと、休学期間を今後の働き方と結びつけて説明しやすくなります。
不利になりにくいケース:やむを得ず休学した
やむを得ない事情で休学した場合は、休学した事実だけで就職活動が不利になるとは限りません。自分では避けにくい事情によって、学業を続けることが難しくなるケースもあるためです。
例えば、以下のようなケースが挙げられます。
- 病気やケガで療養が必要になった
- 家族の介護や看病が必要になった
- 家庭の事情で通学を続けることが難しくなった
こうした事情はプライベートな内容も含むため、詳しい経緯まですべて話す必要はありません。「療養のため」など、休学に至った理由を説明できる範囲で伝えればよいでしょう。
企業が確認したいのは、休学の詳しい事情だけでなく、現在は働ける状態なのか、入社後の勤務に支障がないかといった点です。答えを曖昧にすると不安を持たれることもあるため、現在の状況や今後の見通しについては整理しておきましょう。
【大学の休学理由別】就職のためにやっておきたい対策
休学経験がある場合は、休学した理由に合わせて履歴書の書き方や面接での伝え方を準備しておきましょう。今回取り上げる3つの休学理由と、就職に向けてやっておきたい対策は以下のとおりです。
| 大学休学の理由 | やっておきたい対策 |
|---|---|
| 海外留学 | 留学の目的や経験、学んだことを整理する |
| 精神的な不調 | 現在の状況を簡潔に伝えられるようにする |
| 経済的な困窮 | 休学を選んだ理由や休学中の行動を整理する |
実際に、海外留学や精神的な不調、経済的な困窮は、休学理由として多く挙げられています。令和6年度の休学理由で割合が高かった上位3つは以下のとおりです(大学・短期大学・大学院・高等専門学校を含む調査)。
| 休学理由 | 割合 |
|---|---|
| 1位:海外留学 | 13.8% |
| 2位:精神疾患 | 13.0% |
| 3位:経済的困窮 | 11.7% |
参考:文部科学省「令和6年度学生の中途退学者・休学者数の調査結果について」
休学理由によって、就職活動で伝えておきたい内容は異なります。ここからは、それぞれの履歴書の書き方と面接での伝え方を見ていきましょう。
大学の休学理由1:海外留学
難関大学や語学系の大学では、海外留学を選ぶ学生が一定数います。
夏休みのみなど短期間であれば休学の必要はありませんが、1年単位で留学するケースなどは、休学せざるを得ません。この場合は休学後、1年遅れで日本の大学を卒業することになります。ただし明確な目的がある休学となるため、就職活動の際に留学経験を評価されることはあっても、留学のために休学したことが不利になることはほぼないでしょう。
留学のために休学した場合、帰国後の就職活動をどうするか考えておいたほうがよいでしょう。同級生と同時期に就活はできなくなるため、ある程度、事前に見通しや計画を立てておいたほうがスムーズです。
海外留学で大学を休学していた時の履歴書記載例
海外留学のために休学した場合は、履歴書の学歴欄に休学した時期と理由、その後に復学したことを記載しましょう。記載例は以下のとおりです。
| 年 | 月 | 学歴・職歴 |
|---|---|---|
| 〇〇 | 〇 | 〇〇大学〇〇学部 入学 |
| 〇〇 | 〇 | 〇〇大学〇〇学部 休学(海外留学のため) |
| 〇〇 | 〇 | 〇〇大学〇〇学部 復学 |
| 現在に至る | ||
| 以上 |
また、留学経験を自己PRやガクチカで伝える場合は「留学の目的→現地での経験→得た学び→仕事への活かし方」の順にまとめましょう。
【記載例】
語学力を高めるために1年間カナダへ留学しました。当初は自分から話しかけることに苦手意識がありましたが、現地の交流会へ積極的に参加しました。その結果、異なる価値観を持つ相手とも自分から関係を築く姿勢が身につきました。この経験を活かし、仕事でも相手の考えを理解しながら積極的にコミュニケーションを取りたいと考えています。
海外留学で大学を休学していた時の面接回答例
海外留学による休学について面接で聞かれたら、まず留学した目的や現地での経験を具体的に伝えましょう。そのうえで、留学を通じて得た学びや、仕事にどう活かしたいのかまで話せると、休学期間をより具体的に説明できます。
そのため「海外で生活してみたかった」「留学が楽しかった」だけでは、休学してまで留学した理由や得たものが十分に伝わりません。目的や行動、得た学びまで含めて、以下のように伝えてみましょう。
【面接回答例】
語学力を高め、異なる文化の中で生活する経験を積みたいと考え、大学を1年間休学してカナダへ留学しました。現地では語学学校へ通うだけでなく、地域の交流会にも参加し、自分からコミュニケーションを取ることを意識しました。さまざまな考え方を持つ人と関わった経験を活かし、仕事でも相手の意見を聞きながら、自分から働きかけていきたいと考えています。
大学の休学理由2:精神的に不調
大学では、環境や人間関係の変化などが重なり、精神的な負担が大きくなって休学を選ぶケースがあります。例えば、以下のようなきっかけが考えられるでしょう。
- 一人暮らしによる生活環境の変化
- 授業や課題への負担
- 大学での人間関係
- 就職活動や将来への不安
こうした負担が重なると大学生活を続けることが難しくなり、休学を選ぶ人もいます。
精神的な不調で休学した場合、就活で詳しい症状まで伝える必要はありません。ここからは、履歴書の書き方と面接での伝え方を紹介します。
精神的な不調で大学を休学していた時の履歴書記載例
精神的な不調で休学した場合も、履歴書の学歴欄には休学した時期と復学した時期を記載しましょう。休学理由については、詳しい事情まで書く必要はなく、簡潔に記載すれば問題ありません。
| 年 | 月 | 学歴・職歴 |
|---|---|---|
| 〇〇 | 〇 | 〇〇大学〇〇学部 入学 |
| 〇〇 | 〇 | 〇〇大学〇〇学部 休学(療養のため) |
| 〇〇 | 〇 | 〇〇大学〇〇学部 復学 |
| 現在に至る | ||
| 以上 |
ただし、休学歴を見て「今は問題なく働けるのだろうか」と気にする採用担当者もいます。すでに体調が回復している場合は、自己PR欄や備考欄で現在の状況を簡潔に伝えておきましょう。
【記載例】
体調不良により大学を休学していましたが、現在は復学し、学業にも問題なく取り組んでいます。医師から復学・就業にあたっても許可を得ているため、支障はありません。
精神的な不調で大学を休学していた時の面接回答例
精神的な不調による休学について聞かれた場合は、休学した理由に加えて、現在の状況や休学を通じて学んだことを伝えましょう。企業は「現在は問題なく働けるのか」「休学期間で得た学びを仕事にどう活かせるのか」といった点を確認しています。
「しんどくなったので休学した」とだけ答えると、現在の状況がわからず、採用担当者が不安に感じることもあります。詳しい症状まで説明する必要はありませんが、現在は回復していることや、休学を通じて気づいたことまで伝えられるとよいでしょう。
【面接回答例】
体調を整えるために大学を休学しました。休学中は生活リズムを見直し、自分の状態を把握して無理をしすぎないことの大切さを学びました。現在は復学し、学業にも継続して取り組めています。この経験を活かし、仕事でも自分の状況を把握しながら、計画的に取り組んでいきたいと考えています。
大学の休学理由3:経済的に困窮
大学生活では学費だけでなく、生活費などの負担が重なり、経済的な理由から休学を選ぶケースがあります。大学生活で主にかかる費用は以下のとおりです。
- 授業料や入学金などの学費
- 教科書や教材の購入費
- 家賃や光熱費などの生活費
- 大学までの交通費
学費や生活費を自分でまかなうために、アルバイトをする学生もいます。働く時間が増えて学業との両立が難しくなった場合、いったん休学して必要な費用を貯めるのも選択肢の一つです。
経済的な理由で大学を休学していた時の履歴書記載例
経済的な理由で休学した場合は、履歴書の学歴欄に休学した時期と理由、その後に復学したことを簡潔に記載しましょう。
| 年 | 月 | 学歴・職歴 |
|---|---|---|
| 〇〇 | 〇 | 〇〇大学〇〇学部 入学 |
| 〇〇 | 〇 | 〇〇大学〇〇学部 休学(経済的な事情のため) |
| 〇〇 | 〇 | 〇〇大学〇〇学部 復学 |
| 現在に至る | ||
| 以上 |
学歴欄は休学の経緯を詳しく説明する場所ではないため、家庭の事情や当時の収入状況まで書く必要はありません。「経済的な事情のため」など、休学理由がわかる程度にまとめましょう。
経済的な理由で大学を休学していた時の面接回答例
経済的な理由による休学について面接で聞かれたら、休学を選んだ理由と、その期間をどう過ごしたのかを伝えましょう。企業は「なぜ休学という選択をしたのか」「休学中にどのような行動を取ったのか」といった点を確認しています。
「お金がなかったので休学しました」だけでは、休学に至った経緯やその後の行動が十分に伝わりません。家庭の収入状況など、詳しい事情まで話す必要はないため、自分が取った行動を中心に説明しましょう。
【面接回答例】
学費の負担を考え、一度休学して必要な費用を準備すると決めました。休学中はアルバイトを続けながら復学に必要な資金を貯め、予定どおり大学に戻りました。この経験から、目標に向けて計画を立て、着実に行動する大切さを学びました。
大学を休学している間にやっておきたい就職準備
休学中に就職を考えている場合は、無理のない範囲で少しずつ準備を進めておきましょう。休学中にできる主な就職準備は以下のとおりです。
| 就職準備 | 目的 |
|---|---|
| 就活のスケジュールを立てる | 就活を始める時期や今後の動きを整理する |
| インターンに参加する | 興味のある仕事や業界への理解を深める |
| 就活のプロに相談する | 休学中の就活の進め方や悩みについてアドバイスを受ける |
ただし、体調不良などで休学している場合は、就活よりも回復を優先してください。焦ってすべてに取り組む必要はなく、現在の状況に合わせてできることから始めれば問題ありません。ここからは、それぞれの準備について詳しく解説します。
就職準備1:就活のスケジュールを立てる
休学中でも、卒業後に新卒として就職する場合は、基本的に新卒採用のスケジュールに合わせて準備を進めます。まずは卒業予定時期から逆算し、いつ何をするのか整理しておきましょう。
具体的には、以下のような流れでスケジュールを立てます。
- 就職活動の採用スケジュールを確認する
- 自己分析や業界・企業研究を進める
- インターンシップや説明会に参加する
- エントリーシートや履歴書を準備する
- 選考開始に向けて面接対策をする
エントリー開始まで時間がある場合は準備期間として活用し、迫っている場合は応募先の検討や書類作成を優先します。まだ何も始めていない人は、まず卒業予定年度の採用スケジュールを確認することから始めましょう。
就職準備2:インターンに参加する
通常、インターンは短期間のものや、学校と両立しながらできるものが多くなっています。しかし、数か月以上の長期で働き、かつインターンをメインにしたい場合、休学の必要が出てくることもあります。
企業側が積極的に休学をすすめることは少ないかもしれませんが、以下のような場合は自主的に休学する選択肢もあるでしょう。
- 地方や海外のインターンに参加したい
- 集中して身につけたいスキル・知識がある
- ひとつの強みになるほどのインターン経験を積みたい
- すでに就職前提の企業があり、準備を万全にしたい
社員と同じスタイルで働く経験を得ることで、就業意欲がさらに高まり、就活を行う際にも説得力のある自己PRを伝えられるようになるでしょう。
就職準備3:就活のプロに相談する
休学中の就活に不安がある場合は、大学のキャリアセンターや就職エージェントに相談するのも一つの方法です。就活では多くの情報を集める必要がありますが、休学中は大学の友人と情報交換する機会が少なくなりがちです。
大学を休学するメリット
大学を休学すると、経済的な負担が減る、自由な時間を持てるなど、いくつかのメリットがあります。病気の治療にも専念でき、休学中も「学割」や大学施設を継続して利用できることもメリットといえるでしょう。
休学している学期中は授業料を支払わずに済むケースが多いので、家計の負担を軽減できます。
大学生活の忙しさから離れ、自分がしたかったことに時間を充てられるのも魅力の一つです。
慢性的な病気の治療に集中できることも、休学をする大きな利点といえるでしょう。
退学ではなく休学を選ぶことで、大学生の身分を維持できることも嬉しいポイントです。イントになり得るでしょう。
1. 経済的な負担が減る
休学中は原則としてその学期分の授業料を支払う必要がないため、家計の負担を大幅に軽減できます。
休学中も「在籍料」の支払いが発生する大学もありますが、最大でも10万円前後のため、年間に支払う学費と比べると10分の1以下で済むケースも多いでしょう。
特に自分で学費を払っている場合、学業とアルバイトの両立に悩むことも多いはずです。その点、休学期間中にしっかり働いて貯金を作っておくことで、復学後に安心して学生生活を送れます。
一時的ではありますが、学費の支払いを抑えられることは休学の大きなメリットといえるでしょう。
2. 自由な時間を持てる
忙しい毎日から解放されるため、自由な時間を持てることも大学を休学するメリットです。
休学をすることで、次のようなことにも挑戦できるでしょう。
- 半年以上の海外留学に行く
- 長期インターンシップに参加する
- 資格勉強に集中する
大学生活は“人生の夏休み”と言われることもありますが、実際には課題に追われたり、部活や研究に時間を取られたり、その合間を縫うようにアルバイトをしたりと、忙しい日々を過ごしている大学生は多いものです。
その点、休学して自由な時間を確保することで、大学生活で挑戦したかったことに思う存分取り組めるのは大きな魅力といえるでしょう。
3. 病気の治療に専念できる
治療に向けた十分な時間を確保できるため、心身の回復に集中できることも大学を休学するメリットの一つです。
たとえばうつ病や不安障害などの精神的な病気の場合、その要因が勉学や大学内の人間関係にあると、無理に通学を続けることで症状が悪化する恐れがあります。
長期入院や自宅療養が必要な病気にかかっている場合は、休学を選択することで治療と回復にしっかりと専念できるでしょう。
大学生活を続けながら治療を並行することは、体力的にも精神的にも大きな負担になります。そのため、まずは完治に向けて休学中に病気と向き合うことは大きなメリットがあるのです。
4. 大学生の身分を維持できる
退学とは異なり、休学は大学に在籍したままの状態のため「学割」などのメリットを維持し続けられます。
休学中でも学生証を使って映画館や美術館、交通機関の学割を利用でき、図書館などの大学施設も変わらず利用可能です。
卒業時期が遅れる可能性はあるものの、復学して卒業予定があれば「大卒」として就職活動に臨むことができ、この場合は新卒採用枠で応募することもできます。
大学生としての身分を保ちながら、学割や大学施設の利用、大卒・新卒枠での就職活動など多くのメリットを享受できることも、大学を休学する利点といえるでしょう。
大学を休学するデメリット
大学を休学すると、卒業時期が遅れる、生活リズムが乱れてしまう、といったデメリットがあります。大学生活へのモチベーションが下がったり、復学後に忙しい毎日が待っていたりすることも注意したいポイントです。
4年制の大学の場合、仮に1年休学すると卒業までに5年かかってしまいます。
授業がない分、生活リズムが崩れて健康面のリスクが高まる恐れもあるでしょう。
休学中に自由な時間を過ごす中で、学業への意欲が低下してしまうことも珍しくありません。
休学中に取得できなかった単位を取るために、復学後は復学前よりも忙しい日々を送る可能性もあります。卒業できるまで努力した点は評価できますが、「なぜ、わざわざ休学?」という疑問が生まれてしまうことはありそうです。

小久保 友寛/元中退就職カレッジ®事業責任者
採用担当者が「休学」「中退」に抱く疑問を先回りして考えよう
大学を休学しただけでなく、中退という結果になると企業側の懸念点が増えるため注意が必要です。
若手人材を採用する企業は、「どのように学生生活を終えたか」という点を特に気にします。
大学を休学しても、卒業できる見込みがあれば「1つのことをやり切ることができる」として一定の評価を受けられますが、休学したうえに中退までしてしまうと「会社も長く続かないかもしれない」として評価が下がってしまうのです。
この場合、履歴書を見た企業は「なぜ休学したのか」「なぜ中退したのか」と2つの疑問を抱くため、それぞれについて採用担当者が納得するだけの回答を用意する必要もあります。
なお、私は中退者の就職を支援していた際に、「あなたが採用担当者だとしたら、自分自身の履歴書のどこが気になりますか?」と聞いていました。客観的な視点を持つと面接官の”ツッコミどころ”が見えてくるので、就活でどこを重点的に対策すれば良いか分かります。
1. 卒業時期が遅れる
多くの場合、休学期間は「修業年限」にカウントされないため、休学した分だけ卒業が遅れるケースが一般的です。
たとえば1年間休学すると、同級生が22歳頃に就職するなか、自分は23歳前後で就活をすることになります。1年程度であれば大きな影響はありませんが、年齢が若い人材を評価する企業が多いため、休学期間が延びると就活で不利になる恐れがあります。
友人が働き始めているなか、自分だけがまだ学生であることに焦りを覚える人もいるかもしれません。
大学を休学すると卒業が遅れ、就活や友人との関係性において不安や悩みが増えることは理解しておきましょう。
2. 生活リズムが乱れやすい
休学中は大学の授業やテストといった規則的なスケジュールがなくなるため、生活リズムが乱れやすい傾向があります。
忙しい毎日から解放されたことで、ついつい夜更かしして好きなことに没頭し、昼夜逆転の生活になってしまうケースも珍しくありません。
家から出ない生活が続くことで運動不足になり、栄養バランスの偏りによって体調を崩すなど、健康面でのリスクが高まる恐れもあります。
このように休学期間中は生活が不規則になりがちなため、大学で授業を受けていた頃のような生活リズムを維持できなくなる可能性があることも押さえておきましょう。
3. 大学に戻るモチベーションが下がる
休学中に勉強から離れた生活を送ることで、復学後に授業や課題に再び取り組むことを億劫に感じ、大学に戻るモチベーションが下がることも考えられます。
たとえば1年間バックパッカーとして世界中を旅した学生が、復学時に「また勉強漬けの毎日に戻るのか…」と憂鬱になってしまうケースも見られます。
休学中にお金を稼ぐ楽しさを知り、大学生活よりも働くことに魅力を感じたものの、ここで中退すると高卒になってしまう…という点でジレンマを抱える人もいるかもしれません。
このように休学によって復学への意欲が落ち、この先の進路に悩む大学生も多いのです。
4. 復学後に忙しい毎日が待っている
休学期間中は原則として単位を取得できないため、復学後は遅れた分を取り戻すために学業が忙しくなることがあります。
学年が進むにつれて専門科目が増えますし、卒業研究や論文の作成が本格化する時期には、多くの単位を一度に履修しなければならない可能性もあるでしょう。
就活の時期と重なると、企業説明会や面接の合間に授業やテストをこなす必要があり、アルバイトやサークル活動に割ける時間が友人以上に減ってしまうことも考えられます。
こうした日々を過ごす中で精神的・肉体的な負担が増加し、復学前に比べて時間的な余裕がなくなる学生も少なくないのです。
よくある質問
「大学休学とは」で触れていますが、大学休学後の就職について考える前に、まずは大学休学について理解を深めておく必要があります。申請期限があったり、一定の費用がかかったりすることや、休学者は少数派となることなどは理解しておきましょう。
多くの大学では、休学できる期間を1〜2年間としています。
病気・怪我の治療の長期化など、こうした特別な事情がある場合は1〜2年延長できるケースもありますが、通算で見ると長くても3〜4年を限度としている大学が一般的です。
また、学部によって休学できる期間が異なる場合もあります。たとえば東北大学では、医学部医学科、歯学部、薬学部薬学科は通算で3年まで休学できますが、それ以外の学部は通算で2年までと定めています(※)。
休学できる期間も大学によって異なるため、事前に自分の大学の規定を確認しておくことが大切です。
※出典:東北大学 学生相談・特別支援センター「休学を考えているみなさまへ」
大学の休学手続きは学校ごとに異なるため、申請期限や必要書類などをあらかじめ確認しておくことが大切です。
たとえば立命館大学の場合、春学期またはその年度の1年間休学する場合は5月31日まで、秋学期だけ休学する場合は11月30日までに申請が必要です(※)。
必要書類としては、休学理由を記入する「休学願」や、病気療養の場合は「医師の診断書」などの提出を求められることがあります。
また、指導教員への相談が必要だったり、休学中の「在籍料」を期限までに支払う必要があったりする大学も少なくありません。
手続きに不備があると休学できない可能性もあるため、各大学の公式ホームページや教務課などで手続き方法をしっかり確認しておきましょう。
※出典:立命館大学「休学」
文部科学省「学生の中途退学や休学等の状況について」によると、平成26年度の大学(短大、高専を含)の休学者は67,654人と、全体の2.3%であることがわかっています。
ひとつの大学あたりの休学者数は、それぞれ異なります。また、学業不振や学校不適応、家庭の事情などによる休学なのか、海外留学のための休学なのかなどによっても、休学者数の捉え方は変わってきます。
たとえば中央大学の場合、学生数約30000人に対して、2020年の休学者数は前期241人、後期288人です。全体の学生の約1~1.5%程度が休学していた計算になり、やはり大学休学者は少数派であることがわかります。

まとめ
大学を休学した場合、目的のある休学であれば就職にプラスに働くこともありますし、休学中の過ごし方によってはマイナスになってしまうこともあります。
大学の休学期間をどう過ごすかは自分次第で、休学経験を活かして就職に成功している人たちもいれば、休学中に何もせず無気力になり、その後の就職活動にも苦戦する人もいます。
大学を休学しようか迷っている方、現在休学していて中退を考えている・就職をどうしようか考えている方は、ぜひ一度、弊社ジェイックのキャリアアドバイザーへご相談ください。
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小久保 友寛/元中退就職カレッジ®事業責任者
元株式会社ジェイック シニアマネージャー/「就職カレッジ®中退者コース」事業責任者。国家資格キャリアコンサルタント。これまで約1400名以上*の大学中退者やフリーターのキャリアカウンセリングや就職支援講座を行う。(*2014年8月~2020年7月)現在は、学生団体の活動支援や、企業・経営者への組織づくり支援、終活支援など、世代や立場を問わず「やりがい」や「いきがい」を育む取り組みを幅広く展開中。