大学中退者は面接の自己紹介で何を話す?例文や面接の流れも紹介

大学中退者が面接の自己紹介で話したいことは「氏名・簡単な経歴」「在学中の主な取り組み」「趣味・特技」です。経歴では、在籍していた大学名・学部・学科に加え、中退した理由も伝えましょう。

この記事では、大学中退者が面接の自己紹介で伝えたい内容と共に、中退理由ごとの自己紹介の例文も8つ紹介します。

一般的な面接の流れや基礎知識、面接マナーも紹介しますので、面接がはじめてで不安な方もぜひ参考にしてみてください。

大学中退者が面接の自己紹介で話すこと

大学中退者が面接の自己紹介では、「氏名・簡単な経歴」「在学中もしくは中退後の主な取り組み」「志望動機に繋げる一言」を1分以内で簡潔に話します。

▼自己紹介(例)

「本日はお時間をいただきありがとうございます。〇〇と申します。〇〇大学に在学しておりましたが、進路を再考した結果、中途退学いたしました。
その後は飲食店でのアルバイトを通じて、接客対応やチームワークの大切さを学び、シフトリーダーとして後輩の指導も経験しました。これらの経験を通じて、責任感と協調性を身につけることができたと考えております。
接客で培ったコミュニケーション力を活かし、お客様のニーズに応える営業として成果を出していきたいと考えております。本日はどうぞよろしくお願いいたします。」

1. 氏名・簡単な経歴

まずは、氏名と簡単な経歴から話し始めましょう。

氏名は名字と名前を伝え、「◯◯と申します」と締めます。

その後は「在籍していた大学・学部・学科」と「中退理由・中退時期」を簡潔に伝え、「現在は就職活動に取り組んでおります」のように前向きな姿勢をアピールしましょう。

▼氏名・簡単な経歴(例)

◯◯と申します。◯◯大学◯◯学部◯◯学科に在籍していましたが、経済的な事情で通学が困難になり、3年の11月に中途退学し、現在は就職活動に取り組んでおります。

中退理由は、資格勉強のような「ポジティブな理由」や、経済的事情など「やむを得ない事情」であればそのまま伝えてOKです。

学業不振のように「ネガティブな理由」で中退した場合は、その経験からの学びなどを含めて話しましょう。

ポジティブな理由で中退した場合

資格勉強や海外留学など、自分の成長を見据えて大学を中退した場合は、その理由を素直に自己紹介で伝えましょう。

“前向きな挑戦”として面接官にアピールできますし、意欲的な姿勢を評価してもらいやすいからです。

ポジティブな中退理由としては、以下のようなことが挙げられます。

  • 資格勉強
  • 海外留学
  • 就職・起業

また、家庭の経済的な事情や介護、ケガ・病気といった「やむを得ない事情」で中退した場合も正直に話して問題ありません。面接官も「仕方のないこと」と受け止めてくれるケースが多く、マイナス評価につながりにくいからです。

以上のことから、ポジティブな理由や、やむを得ない理由で大学を中退したときは、その理由を自己紹介でそのまま伝えましょう。

ネガティブな理由で中退した場合

ネガティブな理由で中退した場合は「言い換えて伝える」ことを意識しましょう。理由をそのまま話すとマイナス評価につながる可能性があるからです。


ネガティブな中退理由としては、以下のようなことが挙げられます。

  • 勉強についていけなかった
  • 授業に出ずに単位を取れなかった
  • 友人や教授との関係がうまくいかなかった

たとえば「授業についていけなかった」という理由の場合、以下のように伝えることで前向きな姿勢を伝えられます。

大学で専攻した物理学が自身の興味や適性と合っておらず、本当にやりたいことを見つめ直すために中途退学しました。現在はITの仕事に強い関心があり、独学でプログラミングスキルを学ぶなどIT業界への就職に向けて取り組んでいます。


嘘がバレると評価が大きく落ちるので、まずは中退理由を正直に話しつつ、その経験を前向きな自己PRへとつなげましょう。

2. 在学中もしくは中退後の主な取り組み

氏名と経歴を伝えたら、在学中もしくは中退後に取り組んでいたアルバイト活動などについて話すことで、どんなことを仕事に活かせるかアピールします。

アルバイト経験がない場合は、在学中の部活動やサークル活動などでも構いませんが、仕事で活躍するイメージがつきやすい、アルバイト経験の方が好ましいです。

▼主な取り組み(例)

大学を中退した後は、生活を支えるために飲食店でアルバイトを続けてきました。最初は接客の基本を学ぶことから始まりましたが、徐々にシフトリーダーとして後輩の育成や店舗の運営補助も任されるようになりました。お客様とのやり取りを通じて臨機応変に対応する力や、チームで協力して業務を進める大切さを学ぶことができました。


面接官は自己紹介の内容をもとに質問することがあるため、「ガクチカ(学生時代にがんばったこと)」や自己PRで話したいエピソードを盛り込んでおくのがおすすめです。

1年次に中退した人など、大学のエピソードが少ない場合は高校時代の話をしてもOKです。

3. 志望動機に繋げる一言

最後に、自己紹介を志望動機へ自然につなげる一言を加えると、会話の流れがスムーズになります。例えば「これまでの経験を通じて学んだ責任感や協調性を活かし、御社の一員として成長したいと考えています。」とまとめると、ポジティブな印象で締めくくれます。

自己紹介はあくまで入口なので、志望動機や自己PRをすべて盛り込む必要はありませんが、「御社で成長していきたい」という姿勢を示すことは欠かせません。

【面接例文】大学中退理由ごとの自己紹介

JAICが中退者(中退予定者)290名に調査した結果をもとに、「中退理由」で上位に挙がった8つの理由ごとの自己紹介例を紹介します。

ここで取り上げる大学中退理由は、授業内容に興味を持てなかった、留年によって中退したなど「ネガティブな理由」が中心です。

先ほども解説したように、ネガティブな理由で大学を中退した場合は、まずは理由を正直に伝えつつ、その経験を通じて学んだことや成長したことを含めて説明することが大切です。

面接の予定がある人や、中退理由でマイナス評価を受けたくない人は、こちらで紹介する回答例をぜひ参考にしてみてください。

出典:JAIC「2023年度中退データ集|Q8.中退理由

1. 授業内容に興味が持てず大学を中退

「授業内容に興味を持てなかった」ことが理由で中退した場合の自己紹介例を紹介します。

〇〇と申します。〇〇大学 心理学部 心理学科に在籍していましたが、座学で理論を学ぶよりも、カウンセリングに関わる実践的なスキルを身につけ、クライエントの成長に直接貢献したいという思いが強くなりました。
そこで人材業界で働くことを目指し、大学2年5月に中途退学しました。
(※)

※「在学中の主な取り組み」と「趣味・特技」は割愛(以下同様)


授業内容に興味を持てなかった場合は、「自分の適性を見直すきっかけになった」と前向きに言い換えることがポイントです。

例文のように「学びを通して進みたい方向が明確になった」と説明することで、大学での学びがムダなものではなく、次の進路を見つけるための“重要な経験”であったことも伝えられます。

2. 留年が理由で大学を中退

留年がきっかけで中退した場合の自己紹介例を紹介します。

〇〇と申します。〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科に在籍していましたが、3年次への進級要件を満たせなかったことで、大学2年の3月に中途退学しました。
自分自身の見通しの甘さを反省し、この経験から日々の進捗管理を徹底する習慣を強く意識するようになりました。現在は事務職への就職を目指し、来月の簿記2級の試験に向けて計画的に勉強に取り組んでいます。


面接官が知りたいのは、過去の失敗そのものではなく、そこからどのように学び、どう改善しているかです。

そのため留年が理由で中退したときは、まずは反省を示したうえで、大学中退の経験を自分自身の成長にどうつなげているかを具体的に説明しましょう。

3. 経済的事情や家庭の問題で大学を中退

経済的事情などで中退した場合の自己紹介例を紹介します。

〇〇と申します。〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科に在籍していましたが、家庭の経済的な事情で通学が難しくなり、2年次の8月に中途退学しました。
正直なところ、当初は現実を受け止められませんでした。しかし現在は、経済的に苦しい中でも大学まで通わせてくれた両親に感謝し、今度は自分が家族の負担を減らせるよう、社会人として早く自立した生活を送ることを目指して就職活動に取り組んでいます。


経済的な事情のように「やむを得ない理由」で大学を中退した場合は、事情を率直に説明しても問題ありません。

そのうえで、家族への感謝や、自立に対する意欲を添えることで誠実さと前向きな姿勢を面接官に伝えられます。

4. 授業についていけず大学を中退

授業についていけずに中退した場合の自己紹介例を紹介します。

〇〇と申します。〇〇大学 理工学部 機械工学科に在籍していましたが、高度な授業内容についていけなくなり、3年次の1月に中途退学を決意しました。
この経験から、基礎をおろそかにして日々を過ごしていたことを強く反省しております。現在はIT業界への就職を目指し、「基本情報技術者試験」の資格取得を目指していますが、まずはITの基礎知識を固めるために「ITパスポート」の勉強に取り組んでいます。

授業についていけなかったことが理由の場合、反省を次に活かしている姿勢を示すことがポイントです。

「過去の失敗をもとに改善できる人物」と評価される可能性があるため、前向きな印象につなげられます。

5. 精神的理由で大学を中退

精神的な不調により中退した場合の自己紹介例を紹介します。

◯◯と申します。◯◯大学 外国語学部 英文学科に在籍していましたが、強く志望していた留学先の選考に落ちたことをきっかけに精神的に落ち込み、通学が困難になったため、2年次の11月に中途退学しました。
現在は医師からも「就労に支障はない」と診断をいただいており、行き詰まったときは家族や友人に早めに相談するなど、問題を一人で抱え込まないことも意識しています。


メンタル的な事情が大学中退理由の場合、面接官が特に気にするのは「本当に働ける状態にあるか」「再発しないか」という点です。

そのため、医師からの就労許可や、再発防止のために取り組んでいる工夫などがあれば面接官に伝えましょう。

6. サークルやバイトに熱中して大学を中退

学業以外の活動に熱中し過ぎたことで中退した場合の自己紹介例を紹介します。

〇〇と申します。〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科に在籍していましたが、テニスサークルの活動に熱中するあまり学業がおろそかになり、必要な単位を取れなかったことで3年次の2月に中途退学しました。
当時はサークルを優先してしまい、学業を後回しにしてしまったことを強く反省しています。現在は2つのアルバイトをしていますが、計画的に行動することを意識し、どちらも欠勤なく続けています。



サークルやバイトに時間を割き過ぎて中退した場合は、「時間管理や計画性をどう改善しているか」を伝えることが重要です。

こうした取り組みを示すことで、失敗を糧(かて)として成長している姿を伝えられます。

7. 気の合う友人がいなかったので大学を中退

気の合う友人がいなかったことで中退した場合の自己紹介例を紹介します。

◯◯と申します。◯◯大学 ◯◯学部 ◯◯学科に在籍していましたが、学内で友人を作れずに孤立感を強く覚え、精神的に辛くなったことで学業への意欲も保てなくなり、2年次の7月に中途退学を決意しました。
この経験から主体性のなさを反省し、現在はアルバイト先のスーパーで年齢に関わらず声をかけるなど、人間関係を積極的に築くことを意識しています。


会社はチームプレーが基本なため、「人間関係を築くのが苦手な人」という印象を持たれるのは避けたいところです。

そこでまずは「主体性のなさ」を反省点として示しつつ、改善に向けて取り組んでいることがあれば自己紹介の中でしっかりと伝えましょう。

8. 同期や友人が就職したので大学を中退

同期や友人の就職をきっかけに中退した場合の自己紹介例を紹介します。

◯◯と申します。◯◯大学 ◯◯学部 ◯◯学科に在籍していましたが、高校時代の親友がすでに働いている姿に感化され、社会に出て働くことへの強い関心が芽生えたことで大学3年の5月に中途退学しました。
現在は広告営業の長期インターンに参加し、顧客への提案力やコミュニケーション力を磨いています。


友人の影響で中退した場合は、“憧れだけで勢いで辞めた”という印象を面接官に与えないように注意が必要です。

あくまでも大学中退は「自分の意志で選んだ決断」であることを示すためにも、就職に向けた準備や努力を自己紹介に盛り込むなど、“軽い印象”を持たれないようにしましょう。

【ダメな例】大学中退者が面接の自己紹介で気をつけること

面接の自己紹介で気をつけたいのが、「1分以上話す」「声が小さい・表情が暗い」「卒業したと嘘をつく」の3つです。

自己紹介が長すぎると面接官が質問する時間を奪ってしまい、「コミュニケーション力が低い」と思われる可能性もあるため、まずは1分以内で話せるように準備しておきましょう。

自己紹介は自分自身の第一印象を左右するため、明るく大きな声で話すことも大切です。

大学中退を隠したい気持ちから「卒業した」と嘘をつくと、内定取り消しや懲戒解雇といったリスクにつながる恐れがあるので、中退の事実は正直に伝えましょう。

NG[1]自己紹介を1分以上話す

面接の自己紹介はお互いを軽く知るための時間なので、1分以上話すのは好ましくありません。

特に1次面接は時間が限られており、複数の応募者が同時に参加する「集団面接」で行われることも一般的です。このとき1人が自己紹介を長く話してしまうと、面接官が本当に聞きたかった質問をする時間がなくなってしまいます。

話をまとめられないと「コミュニケーション力がない」と評価される恐れもあるので、自己紹介は1分以内で簡潔にまとめましょう。

NG[2]声が小さい・表情が暗い

第一印象が良くないと評価が下がるため、自己紹介を小さな声で話したり、暗い表情のまま話したりするのもNGです。

人の第一印象は、「視覚情報(見た目・表情など)」や「聴覚情報(声の大きさなど)」が9割を占めると言われています(メラビアンの法則)。

自己紹介の内容がどんなに魅力的でも、声が小さかったり表情が暗かったりすると良い印象を与えられません。そのためまずは明るい表情を意識し、大きな声ではっきりと自己紹介をするようにしましょう。

NG[3]「卒業した」と嘘をつく

「卒業した」と嘘をつくと、それが発覚した場合に内定が取り消されたり、入社後に判明した場合は懲戒解雇になったりする恐れがあります。

大学中退者の中には、中退の事実を企業に伝えたくない人もいるかもしれません。しかし、たとえば自己紹介で「◯◯大学を卒業しました」と伝えた場合、面接中に嘘がバレた時点で不採用となってしまうでしょう。

場合によっては「経歴詐称」として採用自体が取り消される可能性もあるため、大学中退の事実は正直に伝えるようにしてください。


面接の基礎知識

面接では、はじめに自己紹介をした後に、ガクチカ、自己PR、志望動機を話すように求められることが一般的です。大学中退者は「中退理由」をほぼ確実に質問され、多くの場合、面接官に質問できる「逆質問」の時間も用意されます。

面接回数は3回が基本です。一次面接は若手社員が担当することが多い一方、最終面接は社長や役員が登場する可能性が高いなど、面接ごとにいくつかの違いもあります。

面接形式は「対面」と「オンライン」に大きく分かれます。一次面接は複数の応募者で行う「集団面接」が多く、二次面接以降は「個人面接」が多いことも知っておきましょう。

1. 面接の流れ

大学中退者の面接は、自己紹介から始まり、逆質問で終わる流れが一般的です。

具体的には、「自己紹介」→「学生時代がんばったこと(ガクチカ)」→「自己PR」→「志望動機」→「中退理由」→「逆質問」の順に進むことが多いでしょう。

まずは面接官から自己紹介があり、その後に自分自身の自己紹介を求められます。

自己紹介の後は、多くの企業で「ガクチカ」や「自己PR」を話す時間があるため、エピソードや強みを整理しておくことが欠かせません。

その後、「なぜこの業界を志望するのか」「なぜこの会社に興味を持ったのか」といった志望動機を質問されることが一般的です。

大学中退者は「中退理由」をほぼ必ず聞かれるため、こちらの回答も事前に用意しておきましょう。

最後に「何か質問はありますか?」と面接官から聞かれ、企業に逆質問をした後に面接が終了します。

2. 面接回数

大学中退者の正社員採用に関しては、面接回数が3回のケースが一般的です。

一次面接、二次面接、最終面接に分かれますが、それぞれ評価されるポイントや面接官が異なります。そのため、あらかじめ面接ごとの特徴を理解し、対策を立てておくことが重要です。

▼一般的な面接(例)

面接官評価ポイント
一次面接・現場社員(20代後半~30代)
・人事担当者(若手)
・コミュニケーション力
・人柄(会社の雰囲気に合いそうか)・社会人の基礎スキル(敬語・マナーなど)
二次面接・配属予定の部門長
・人事担当者(人事部長など)
・仕事で活躍してくれそうか
・業界理解・職種理解ができているか
・入社意欲が高いか
最終面接・社長・副社長・執行役員・長く働く強い意志があるか・入社後のキャリアプランが明確か・価値観が自社の理念と合っているか

3. 面接形式

面接形式としては、企業のオフィスに直接出向いて受ける「対面」の面接の他に、Zoomなどを使った「オンライン面接」も一般的です。

近年はAIが面接官役を担い、応募者の回答や表情などを分析して評価を行う面接も増えています。

面接形式メリットデメリット
対面・熱意が伝わりやすい
・面接官の人柄や社風を理解しやすい
・移動時間や費用がかかる
・緊張しやすい
オンライン・自宅で落ち着いて面接できる
・移動の手間や費用がかからない
・通信環境が乱れるリスクがある・熱意が伝わりにくい

また、面接形式には「集団面接」と「個人面接」という違いもあります。

面接形式特徴一般的な面接フェーズ
集団面接面接官(1~2名ほど)に対し、複数の応募者(2〜5名ほど)が同時に面接を受ける一次面接
個人面接面接官(1〜5名ほど)に対し、応募者1名で面接を受ける二次面接・最終面接

面接マナー

面接マナーで意識したいのが「清潔感のある服装」「正しい姿勢」「正しい言葉遣い」の3つです。

まずはスーツやシャツのしわを伸ばしておくなど、清潔感のある服装を心がけましょう。

だらしない姿勢で座るとやる気がないように見えるため、背筋を伸ばして座ることも大切です。

自己紹介のときも含め、自分のことは「わたし」と呼び、「なるほど」「大丈夫です」といった口語の使用は避けてください。

面接マナーは社会人の“基礎スキル”のため、面接を通して細かくチェックされています。評価を落としたくない大学中退者の方は、この先で紹介するポイントを確認しておきましょう。

1. 清潔感のある服装を意識する

面接は第一印象が重要なので、清潔感を意識した服装を心がけましょう。

男女ともに華美な服装は避け、スーツやシャツにアイロンをかけたり、クリーニングを利用したりして整った印象を与えることが大切です。

▼面接の服装(男性)

スーツ黒またはネイビー
シャツ白の無地が基本
ネクタイ色:青やエンジなど落ち着いた色を選ぶ柄:ストライプやドット
黒のひも靴が基本
ベルト靴の色と合わせ、シンプルなデザインを選ぶ

▼面接の服装(女性)

スーツ色:黒、ネイビー、チャコールグレースタイル:スカート・パンツどちらでも可(スカートは座ったときに膝が隠れる丈)
インナー白のシャツ、ブラウス、シンプルなカットソー
黒やベージュのシンプルなパンプス(ヒールの高さは3〜5cmほど)

2. 正しい姿勢で座る

姿勢が崩れていると「やる気がないのでは?」と面接官に思われてしまうので、正しい姿勢で座ることも大切なポイントです。

具体的には、次の3点を意識しましょう。

  • 背もたれに寄りかからず、浅く腰掛ける
  • 背筋を伸ばす
  • 足を組まない

椅子の背もたれは使わず、背面から3分の2ほどの位置に腰掛けると姿勢が良く見えます。

猫背にならないように注意し、背筋をまっすぐ伸ばして座りましょう。このとき、肩の力を抜いてあごを軽く引くと落ち着いた印象を与えられます。

足は組まずに両足を地面につけ、男性は軽く足を開き、女性は膝とつま先を揃えて座るようにしてください。

3. 正しい言葉遣いで話す

くだけた話し方をすると評価が下がってしまうので、面接では正しい言葉遣いも意識しましょう。

特に、次の3点を心がけてください。

  • 一人称は「わたし」で話す
  • 相手の会社は「御社」と呼ぶ
  • 口語の使用を避ける

面接では、男性であっても「わたし」を使います。

応募先の会社を呼ぶときは「御社(おんしゃ)」です。履歴書などで用いる「貴社」と混同しないように注意しましょう。

面接官の話に「なるほど」と相づちを打ったり、逆質問を求められた際に「大丈夫です」と答えたりするのもNGです。この場合は「承知いたしました」「特にございません」といった丁寧な表現を心がけましょう。

まとめ

面接の自己紹介で何を話せば良いか悩んでいる大学中退者の方は、「氏名・簡単な経歴」「在学中の主な取り組み」「趣味・特技」の3つを伝えましょう。

自己紹介は第一印象が決まる重要な場面であると同時に、面接官に興味を持ってもらうための大切な機会です。

今回紹介した内容を参考に、自信を持って自己紹介を話せるように準備しておきましょう。

ABOUT US
小久保 友寛キャリアコンサルタント
元株式会社ジェイック シニアマネージャー/「就職カレッジ®中退者コース」事業責任者。国家資格キャリアコンサルタント。これまで約1400名以上*の大学中退者やフリーターのキャリアカウンセリングや就職支援講座を行う。(*2014年8月~2020年7月)現在は、学生団体の活動支援や、企業・経営者への組織づくり支援、終活支援など、世代や立場を問わず「やりがい」や「いきがい」を育む取り組みを幅広く展開中。 「誰もが人生を楽しめる社会をつくる」──その想いは、「日本の中退を変える!」と掲げていた頃から今も変わりません。