大学を2回留年したら中退すべき?就職への影響や体験談を解説!

大学を2回留年したら中退すべき?就職への影響や体験談を解説!

大学を2回留年した場合、このまま卒業を目指すか中退して別の道を進むべきか悩む人は多いですが、どちらを選ぶべきかは状況によって異なります。ただし、大学を2階留年してから中退すると、少なからず就職活動への影響が出てくるため、慎重に選ぶ必要があります。

この記事では、大学を2回留年した人が中退を検討すべきかどうかをメリット・デメリットに分けて解説するとともに、実際に大学を留年した人や中退した人がどのように就職活動に取り組んでいったのかの体験談をご紹介します。

大学を2回留年したら中退すべきかは状況による

大学を2回留年したからといって、必ずしも中退すべきとは限りません。複数回留年をしてしまっている根本的な原因を明らかにするとともに、今後どのような将来を歩んでいきたいのかという目的意識を持たないと、中退にしろ卒業にしろ後悔する結果が待ち受けています。

大学に通い続ける明確な目標がなく、学ぶことに意味を感じられない場合は、中退を検討するのも1つの選択肢です。一方で、就職において学歴を重視するような業界や企業を目指す場合は、大学を2回留年したとしても卒業まで粘る価値はあります。

つまり、大学の2回の留年をきっかけに、自分のキャリアや将来像を真剣に見直した上で、後悔しない選択肢を選ぶ意識が重要になってくると言えます。

大学を2回留年して中退するメリット

大学を2回留年した上で中退を選ぶことで、将来を見直す機会や早期の社会経験が得られる点が大きなメリットです。大学に通い続けるよりも経済的負担を減らせるだけでなく、実務経験を早く身に付けられるため、中長期的な目線で見ると良い結果をもたらすことがあります。

まずは大学を2回留年して中退するメリットを3つの観点から解説します。あくまでも中退はリセットではなく、再出発のきっかけになり得るという点を理解しておくと良いでしょう。

自分の適性や進路を見直すきっかけになる

大学の2回の留年を経験すると、自分がやりたいことや、大学で学ぶ意義はあるのかなどと立ち止まるようになります。このタイミングで中退を選ぶことにより、自分の適性や価値観を見直すチャンスが得られるといったメリットがあります。

社会に出る前に、本当に興味のある分野や働き方を再考するチャンスがあるのは大きな利点です。特に学業よりも実践的な経験を重視したい人や、専門学校など別のキャリアに進みたい人にとっては、早い段階で軌道修正ができる点が大きなメリットに感じられるでしょう。

経済的な負担を軽減できる

大学を2回留年すると、授業料や生活費などの経済的負担も非常に大きくなってきます。特に私立大学の場合、1年間で数十万円から百万円単位の費用が追加でかかることもあります。中退を選択することで、その後の無駄な支出を抑え、経済的な負担を経験できるメリットがあります。

そのまま大学に通い続けるコストを、資格取得や専門スキルの習得に当てることで、結果的に将来の就職の幅を広げることもできるでしょう。経済的な理由で中退すべきか悩んでいる場合、学費の面も検討材料の1つとして考える価値があります。

早く社会経験を積める

大学を2回留年してから卒業を目指す場合、1年から2年は大学生をし続ける必要が出てきます。しかし、卒業を目指すことなく中退して早く社会に出ることで、すぐに実務経験を積むチャンスが得られる点は中退ならではのメリットです。

社会人経験は学歴だけでは得られないようなスキルやビジネスマナー、人脈を身に付ける貴重な機会といえ、20代前半で就職できれば、将来的なキャリア形成においても有利に働くことがあります。

特に手に職をつけられるような技術職に興味がある場合や、実践的なスキルを重視する業界に興味がある人にとっては、たとえ大学を2回留年していたとしても、すぐに中退して就職することでキャリアを切り開くきっかけとなるでしょう。

大学を2回留年して中退するデメリット

大学を2回留年した後に中退してしまうと、就職活動で不利になったり、これまでの学費や時間が無駄になってしまうなど、取り返しのつかないデメリットに繋がります。最終学歴が高卒になることもあり、応募可能な求人が減る点も大きなデメリットと言えるでしょう。

ここからは、大学を2回留年して中退するデメリットを3つの観点から解説します。一度でも中退すると、元の大学にすぐに戻って来ることはできませんので、いずれのデメリットも理解した上で後悔のない選択を選びましょう。

履歴書でマイナス評価を受けやすい

大学を2回留年した上で中退すると、採用担当者からは「継続する意思が弱い人」「挫折をしたときに乗り越えられない人」などとマイナス評価を受けることがあります。

履歴書や面接においては、留年や中退の理由を問われるケースも多いため、納得感のある説明ができないと、就活で不利になるといった点は大きなデメリットです。

2回の留年や中退を、単なる怠けや成績不審ではなく、「進路を見直すため」「家庭の事情があった」など、客観的に見て納得性のある理由を前向きに伝えられれば、評価が下がるリスクは軽減できます。

就職活動を見据えるのであれば、中退そのものよりも2回の留年や中退から何を学び、どのように次に活かしたいかを言語化しておくと良いでしょう。

高卒として就活をすることになる

大学を中退してしまうと最終学歴は高卒となりますので、大卒以上を募集しているような求人には応募できなくなるといった直接的なデメリットも挙げられます。特に大企業や応募が集まる人気企業は大卒以上を条件としているケースが多いため、将来の就職先の範囲が狭まることに繋がります。

ただし、ITエンジニアや営業職、施工管理などは、学歴よりもスキルや経験を重視する傾向が強いため、中退してしまったとしても就職後に実績を積むことにより、中長期的な視点で十分にキャリアアップをしていく事は可能です。

もし大学を2回留年してから中退する場合は、中退する前にどのような業界や職種で実務経験を積み、どんなキャリアプランを歩んでいきたいかを考えておくと、精神的な負担も和らげられるでしょう。

これまでかけた学費や時間が無駄になる

2回留年した上で中退すると、それまでにかけた学費や時間が結果的に無駄になるといったデメリットも見過ごせません。特に親に学費や生活費を支援してもらっていた場合、中退という結果に罪悪感を抱くことも珍しくないでしょう。

中退したという過去を悔やむよりも、今後の行動で取り戻すといった姿勢が大切です。例えば、中退をした後にすぐに正社員就職すれば、フリーターになるよりも場合によって数十万円から数百万円の年収の差が出てきますので、これまでの学費を大幅に取り戻すことが可能です。

すぐに正社員になれなかったとしても、資格取得やインターン、ボランティアなどに前向きに取り組むことで、将来的に大学にかけた費用を回収することができます。

大学を中退したとしても後悔をするのではなく、再スタートの機会と前向きに切り替えていくことがポイントです。

大学を2回留年したら中退すべき人の特徴

大学を2回留年してから中退することには多くのデメリットがありますが、大学で学びたいことが特になかったり、学費の支払い目処が立たないような場合は、そのまま中退を検討する価値があります。

また、転職を前提にキャリアを歩みたい人であれば、むしろ中退した方が良い選択に繋がることもあるでしょう。

ここからは、大学を2回留年した後に中退すべき人の特徴を3つの観点から解説していきます。

大学で学びたいことが特にない人

大学で学びたいことが特になく、授業にも興味を持てないまま留年を重ねている場合は、無理に在籍しても卒業までのモチベーションが維持できない可能性が高く、留年を重ねるリスクもあるため、中退を検討した方が良いと考えられます。

また、もし自分の興味が別の分野に移っているのであれば、中退をして専門学校や就職に方向転換をした方が人生において意義があると言えます。目的もなく学生生活を続けるよりも、今のうちに進路を切り替える方が、将来的なキャリア形成に繋がるでしょう。

転職を前提にキャリアを歩みたい人

「将来的にスキルを身に付けて転職をしていきたい」「サラリーマンとしての実務経験を身に付けた後に、フリーランスとして独立したい」などと考えている場合、早めに中退をして社会経験を積む方が合理的だと考えられます。

どれだけ大学で学んだとしても実務経験は得られず、ビジネスにおける現場感覚を養うまでには時間がかかってしまいます。中退後に未経験から始められる企業で働きながら、資格取得や副業を通じてスキルを身に付けていくことで、自身のキャリアを主体的に築けるようになるでしょう。

転職を前提にキャリアを歩みたいと考えている人にとっては、すぐに中退して早い段階から実務経験を積んでいくことが、後々の大きな財産に繋がることもあります。

学費の支払い目処が立たない人

経済的な事情で学費や生活費の支払いが厳しくなっている場合、無理に大学に通い続けるよりも、一度区切りをつけるといった選択肢が現実的です。特に奨学金を借りている場合は、返済負担が増す前に中退を選ぶことで、将来的な経済リスクも軽減できるでしょう。

どうしても大学で学びたいことがある場合は、一度就職して収入を得てから最終進学するといった道もあります。

経済的な負担が大きいことはネガティブに捉えがちですが、自立を促すきっかけにもなりますので、前向きに切り替える気持ちを持って中退の道を選ぶことも1つの選択肢となってきます。

大学を2回留年して中退しない方がいい人の特徴

1度でも中退してしまうと、元通りに大学に戻って来ることができませんので、大卒以上を募集している企業に就職したい人や、応募先の選択肢を広げておきたい人は、大学を2回留年したとしても中退しない方が良いと言えます。

また、大学を2回留年していたとしても、卒業できれば新卒枠で就職活動が進められますので、興味のある仕事がまだ見つかっていない人も中退を避けておいた方が良いでしょう。

ここからは、大学を2回留年して中退しない方が良い人の特徴を3つ解説します。

大卒以上を募集している企業に就職したい人

将来的に大企業や、応募が集まっている人気企業など学歴を重視する職場への就職を目指す場合は、どれだけ留年したとしても大学卒業を目指すべきでしょう。それらの企業においては、応募条件に「大卒以上」と記載されていることが多く、中退してしまうと書類選考に通過しなくなることが考えられます。

たとえ2回留年したとしても、無事に大学を卒業できれば学歴上は大卒となり、就職の選択肢が格段に広がります。これからのキャリアにおいて、大卒という学歴が必要なのかを見定めた上で、中退の判断を慎重に下すようにしてください。

就職の選択肢を広げておきたい人

昨今の就職市場においては、人手不足による未経験歓迎の求人が増えている一方で、学歴を書類選考の足切り条件として設定している企業も少なくありません。

そのため、「やりたい仕事がまだ見つからない」「将来的にどんな業界に進むか分からない」という人は、できるだけ就職の選択肢を広げておくためにも、大学を卒業しておくことがおすすめです。

大学を卒業できれば、新卒就活だけでなく、将来の転職活動においても選択肢を広げられる余地が残ります。あくまでも中退は最終手段と考え、まずはどうにかして卒業できないか、単位取得の計画を練り直してみると良いでしょう。

就職したい仕事がまだ見つからない人

自分の進路や興味のある業界・職種が定まっていない状態で中退すると、次に何をすべきか分からず、就職活動がすぐに進められなくなるリスクがあります。

大学に在籍している間は、学内のキャリアセンターを活用したり、大学生としてインターンに参加できるなど、職種理解を深める機会が多くあります。

そのため、就職したい仕事がまだ見つかっていない場合は、焦って中退するよりも、残りの大学生生活を活用して就職活動の軸を明確にする方が効果的です。やりたい仕事が見えないうちは、現状を維持しながら方向性を見定める意識を持っておきましょう。

2回以上留年して中退し、就職した人の体験談

大学を複数回留年してから中退したとしても、実際に就職を成功させている人は多く見られます。これから中退すべきか悩んでいる人は、それらの人の体験談を知っておくことで、自分がとるべき選択肢が明らかになるでしょう。

ここからは、2回以上留年して中退し、ジェイックを活用して就職できた人の体験談を2つ解説します。具体的にどのようなサポートを受けられるのか気になった人は、ジェイックの無料相談の利用も検討してみてください。

【体験談1】受け身な大学生活から一転して就職できた男性

留年・中退した理由

「大学に入れば自然とやりたいことが見つかる」と思い込み、目的意識を持たないまま受け身で学生生活を送っていました。

ところが、コロナ禍で授業がオンライン化するとさらに意欲を失い、出席できない日々が続いて3度の留年を重ねてしまいました。親と相談した結果、「このままではいけない」と感じ、経済的にも精神的にも区切りをつけるために中退を決意したそうです。

就職までの経緯

中退後は就職の進め方すら分からず不安を感じていましたが、インターネットで就職エージェント「ジェイック」を見つけ、就職講座付きの支援内容に惹かれて参加を決めました。

講座では同じように悩む仲間が多く、安心感を得ながら「受け身ではなく自ら行動する大切さ」に気づいたと言います。講師や仲間との交流を通じて前向きな姿勢を身につけ、面接にも挑戦。緊張しながらも誠実さを伝えることで好印象を得て、複数社の選考を進めることができました。

就職した感想

最終的に内定を得て社会人として新たな一歩を踏み出しました。大学時代の反省を糧に、これからは主体的に学び、行動する自分でありたいと考えているそうです。

就職支援を通じて「挑戦すれば変われる」という実感を得られたことが、最も大きな収穫だったと語っています。中退は失敗ではなく、成長のきっかけになったと前向きに捉えています。

実際の体験談はコチラです。

【体験談2】4回留年して単位が取れなかったが就職できた男性

留年・中退した理由

高校まで部活動に熱心だったNさんは、大学進学後もダンスやイラストに打ち込み、充実した日々を送っていました。しかし、授業についていけなくなり単位を落とすようになってしまいました。

父親から「大学は卒業したほうがいい」と励まされ在籍を続けましたが、結果的に8年目で必要単位が足りずに強制退学となりました。最後まで卒業を目指して努力していましたが、悔しさを残しての退学だったそうです。

就職までの経緯

退学後、「大学中退 就職」と検索して見つけたジェイックに興味を持ち、説明会に参加しました。営業職中心の紹介と聞いて最初は不安を感じていたものの、技術系の求人もあると知り受講を決めたそうです。

研修では「7つの習慣®」のパラダイムを学び、多様な価値観を理解する重要性を実感しました。自分の経験や考え方を肯定できたことで自信が生まれ、就職活動にも前向きに取り組めるようになりました。

結果的に4社から内定を得て、社長の人柄に惹かれた会社への入社を決意しました。

就職した感想

現在は精密機器メーカーで技術営業として働いていて、オーダーメイド製品の提案や製造工程の調整を担当しています。

覚えることは多く大変さを感じているものの、上司や先輩の支えのもと成長を実感しています。今後は担当顧客を増やし、信頼される営業として活躍できるよう努力を続けていきたいと語っています。

実際の体験談はコチラです。

大学を2回留年した人によくある質問

留年すると就職できない?

大学を留年したからといって就職できない事はありません。確かに留年はネガティブに見られやすい一方、採用担当者が注目しているのは、留年の理由と留年してからどのように行動したかといったポイントです。
例えば、留年の理由が病気や経済的な事情、家庭の事情などやむを得ない理由であれば、大きな問題とはならないでしょう。また、留年期間中に資格を取得したり、アルバイトで社会経験を積んでいれば、プラスの評価に繋がることもあります。
留年した人が就職を目指す上で重要なのは、留年をどう乗り越えたかをポジティブに説明することです。説明の仕方に不安がある場合は、就職エージェントに相談してみることもおすすめです。

大学は何回まで留年できますか?

大学での留年回数に明確な上限はありませんが、在籍できる最長年数(修業年限の1.5倍程度)が大学ごとに定められています。例えば、4年制大学なら最長6年ほど在籍可能な場合が多いです。これを超えると除籍となり、自動的に退学扱いになります。
特に成績不振が続く場合や、学費の未納がある場合は、大学に通い続けたかったとしても継続が難しくなります。
また、制度上は留年を重ねることが可能であっても、学費の面では大きな負担となるため、可能な限り留年する回数を減らした上で、今後の進路を考える意識を持っておきましょう。

大学を中退すると学歴はどうなりますか?

大学を中退した場合、最終学歴は高卒となります。履歴書上は大学の入学と中退という表記は書けるものの、正式な学位とはみなされないだけでなく、企業側からも高卒であると判断されてしまいます。
言い換えれば、大学を中退した時点で大卒以上の求人には応募できないとも言えます。
ただし、大学を中退したとしても、大学期間中に学んだ知識を活かして専門職を目指すことは可能です。例えば情報系の学びを活かしてIT業界に進むなど、自分の経験を就職活動でどのようにアピールしていくかがポイントとなります。

大学を留年していることはバレますか?

大学を留年していること自体は履歴書に直接書く必要はありませんが、大学に入学した年次と卒業年次のズレによって、採用担当者に留年していることが気づかれるケースが大半です。
面接で質問された際には、理由を正直に説明しつつ、将来に向けて頑張りたいと伝えることが重要です。
大学を留年した事実を隠そうとするよりも、誠実かつポジティブに伝えた方が企業からの信頼は得られます。
合わせて、留年した期間中に学んだことや得た経験を具体的に話せれば良い印象を残せるため、就職エージェントなどを活用し、効果的な伝え方をレクチャーしてもらうと良いでしょう。

まとめ

大学を2回留年したからといって、必ず中退すべきとは限りません。2回留年した時点で「なぜ留年したのか」「今後どうして行きたいのか」を明確にする意識を持っておきましょう。

どうしても大学に通い続けたいという意欲や、卒業する意義がある場合は、2回留年した後も卒業を目指して大学に通い続ける価値があります。一方で、大学そのものに興味を失ってしまったり、学費の負担が重くなっている場合は、早めに中退して社会経験を積むのも良い選択です。

どちらの道を選んでも大切なのは、これからどう行動するかです。もし中退してから就職活動に取り組んでいきたいと考えている場合は、大学中退者の就職支援実績が豊富なジェイックまでご相談ください。

ABOUT US
小久保 友寛キャリアコンサルタント
元株式会社ジェイック シニアマネージャー/「就職カレッジ®中退者コース」事業責任者。国家資格キャリアコンサルタント。これまで約1400名以上*の大学中退者やフリーターのキャリアカウンセリングや就職支援講座を行う。(*2014年8月~2020年7月)現在は、学生団体の活動支援や、企業・経営者への組織づくり支援、終活支援など、世代や立場を問わず「やりがい」や「いきがい」を育む取り組みを幅広く展開中。 「誰もが人生を楽しめる社会をつくる」──その想いは、「日本の中退を変える!」と掲げていた頃から今も変わりません。