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大学院の中退理由は面接でどう答える?7つの回答例とポイントを解説

大学院の中退理由は面接でどう答える?7つの回答例とポイントを解説

大学院の中退理由を面接で話す時は、嘘をつかず、環境のせいにしないことが大切です。
そのうえで、反省を次に活かす姿勢を示しつつ、「長く働きたい」という強い意志を伝えることで好印象を与えられます。

この記事では、大学院の中退理由をどう話すべきか悩んでいる方に向けて、7つの回答例と伝え方のポイントを紹介します。

中退者が面接でよくされる質問も紹介しますので、就活対策を万全にしておきたい方はぜひ最後までご覧ください。

大学院の中退理由

労働政策研究・研修機構の「大学等中退者の就労と意識に関する研究」によると、大学院を中退する理由の1位は「教員とうまく関われなかった」で40.8%となっています。

それ以降は、2位に「経済的に苦しかった(30.6%)」、3位は「勉強に興味・関心が持てなかった(26.5%)」が続きます。 

その他にも「病気やケガがあった」「友達とうまく関われなかった」などが理由として挙げられており、大学院中退の背景には健康上の問題や人間関係をはじめ、様々な要因が絡み合っていることが分かるでしょう。

「教員とうまく関われなかった」という理由が最も多かった点からは、大学院の指導体制や、教授・院生の間でのコミュニケーションの不和などが学習意欲に影響していることも伺えます。

理由大学院
勉強に興味・関心が持てなかったから26.5
遅刻や欠席が多かったから4.1
単位が不足したから10.2
教員とうまく関われなかったから40.8
友達とうまく関われなかったから16.3
目指している資格・免許が学校と合わなかったから8.2
通学するのが大変だったから4.1
仕事をしたいと思ったから20.4
ほかにやりたいことがあったから14.3
病気やケガがあったから20.4
経済的に苦しかったから30.6
しばらく休みたかったから6.1
妊娠・出産をしたから0.0
特に何もなかった0.0
その他24.5

出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「大学等中退者の就労と意識に関する研究 |図表2-9 中退しようと思った理由(平成27年※)「その他」を除く」p.72

大学院の中退率

文部科学省の調査によると、令和5年度の大学院中退率は2.85%です。

人数で見ると、令和5年度時点で7,674人が大学院を中退しています。

▼令和5年度における学校種別中退者数及び中退者割合

学校種別中退率(学生数に占める中退者数の割合)
大学院(修士課程・専門職学位課程)2.60%
大学院(博士課程)3.49%
大学2.04%
短期大学3.95%
高等専門学校2.09%

出典:文部科学省「令和5年度 学生の中途退学者・休学者数の調査結果について

上記の表から分かるように、「修士課程・専門職学位課程」よりも「博士課程」の中退率が高くなっており、博士課程特有の課題が存在していると考えられます。

具体的には、研究の長期化や、将来のキャリアへの不安、経済的な自立の難しさなどが博士の中退理由として挙げられるでしょう。

大学院の中退理由を就活で話す時のポイント

大学院の中退理由を就活で話す時は、嘘をつかず、ポジティブな言い回しに変換して伝えることが大切です。

反省や学びの活かし方やキャリアビジョンなど、入社後の活躍についても言及するとさらに良い印象を与えられるでしょう。

大学院の中退理由を伝える時の4つのポイントを紹介しますので、マイナス評価を受けない答え方を知りたい方は参考にしてみてください。

1. 大学院の中退理由は嘘をつかない

大学院の中退理由について質問された際は、面接官に矛盾点を見抜かれると評価が下がる可能性があるため、嘘をつかないようにしましょう。

ポイントは、嘘をつかず、あくまでもポジティブに言い換えて伝えることです。

たとえば研究テーマの関心が薄れたことが中退理由の場合は、「はじめは〇〇に関心がありましたが、研究を進めるうちに自分が本当にやりたいことは別にあることに気づきました」と伝えても良いでしょう。

面接官に前向きな印象を与えるためにも、嘘をついて取り繕うのではなく、本音をベースに自分の成長や学びをポジティブに伝えることを意識してみてください。

2. 環境のせいにしない

大学院の中退理由を伝える際、環境のせいにする言い方をすると、「受け身な人」「成長意欲がない人」というマイナス評価を受ける可能性があるため、自責の視点や前向きな理由に言い換えるようにしてください。

具体的には、指導教官や研究室の環境を批判するのは避けましょう。

たとえば「教授との相性が悪かったこと」が本音だとしても、「研究内容や方向性が自分の目指す方向と少し異なっていたため、自己成長のために別の道を選ぶことにしました」といったようにポジティブな内容に変換して話すのがおすすめです。

他責思考と思われると評価が下がるため、中退は“前向きな選択”であることを強調しましょう。

3. 反省を次に活かす姿勢を伝える

大学院中退の理由を伝える際は、単に事実を述べるだけでなく、そこから得た教訓や学びを具体的に述べることが重要です。なぜなら、面接官はあなたが過去の経験から何を学び、どのように成長したのかを知りたいからです。

具体的には、次のようなイメージです。

研究テーマを選ぶ段階で十分な情報収集をしなかったことが、中退の原因だと反省しています。
この経験を通じて、意思決定前には徹底的に調査する習慣が身につきました。
御社に入社後は、プロジェクトに取り組む際に十分なリサーチを行い、リスクを最小限に抑えることで成功につなげたいと考えています。

中退から学んだこと、そしてそれをどう活かすかを具体的に伝えることで、「反省をもとに前進し続けられる姿勢」をアピールしましょう。

4.「長く働き続けたい」という意欲を伝える

大学院を中退した人に対して「この人はうちの会社もすぐにやめてしまうのでは?」と不安を抱く企業は多いため、長期的なキャリアビジョンを示すことで、「長く働き続けたい」という意欲を伝えることも重要です。

多くの人は内定を取ることをゴールにしていますが、企業側の視点に立つと入社はスタートに過ぎず、そこから長期的に会社に貢献してくれる人を求めています。

そこで大切なのが、「まずは〇〇のスキルを身につけ、〇年後には〇〇分野でリーダーポジションに就きたい」といったように、入社後のビジョンをしっかりと示すことです。

「すぐにやめてしまうかも…」という懸念を払拭するためにも、入社後の成長についても意識的に話すようにしましょう。

大学院の中退理由を質問された時の例文

教員とうまく関われなかった場合や、経済的に苦しかった場合などを想定し、大学院の中退理由を面接で質問された時の回答例を紹介します。

実際に話してみたい時は、就職エージェントやハローワークで模擬面接をお願いしてみましょう。家族や友人に面接官役になってもらうのもOKです。

では、7つのパターンに分けて例文を見ていきましょう。

1. 教員とうまく関われなかった場合

「教員との関係がうまくいかなかったこと」が理由で大学院を中退した場合の回答例を紹介します。

回答例

研究の方向性について指導教員と意見が合わず、自分の進みたい道とのずれを感じたため中退を決意しました。
こうした結果になったのは私自身のコミュニケーション不足が一因と感じており、もっと早い段階で考えを整理し、共有できていれば違った展開もあったと反省しています。
この経験を通じて、立場や価値観が異なる相手とも丁寧に対話を重ねる重要性を学びました。今後は、意見の違いがあっても、粘り強く関係を築く姿勢を大切にしていきたいと考えています。
御社では、法人営業職としてお客様と信頼関係を築くことを強く意識し、将来的にはより大きな案件を任されるような人材に成長したいと思います。

教員との関係悪化が中退理由の場合、まずは自分自身のコミュニケーション面の課題として捉えましょう。

そのうえで、その経験から得た学びを今後にどう活かすかを具体的に伝えることがポイントです。

2. 経済的に苦しかった場合

「学費の支払いが難しくなったこと」が理由で大学院を中退した場合の回答例を紹介します。

回答例

大学院を中退した理由は、家庭の経済状況の急変により、通学が困難となったためです。
こうした状況になったことは、親に頼りきっていた私自身の見通しの甘さも一因だったと感じており、研究に集中することを優先していた点も反省しています。
この経験を通じて、計画的な資金管理の大切さや、視野を広く持つことの重要性に改めて気づかされました。
現在は、大学院で学んだ機械設計の知識を活かせる環境で、実務経験を積みたいと考えております。入社後は、技術スキルと信頼を積み重ねることを目標にしつつ、将来的には設計全体を任される技術者へと成長していきたいです。

金銭面の問題は誰にでも起こり得るので、正直に伝えて問題ありません。 

まずは中退理由を素直に伝えつつ、今は気持ちをしっかりと切り替え、仕事に前向きに取り組んでいきたい姿勢をアピールしましょう。

3. 勉強に興味・関心が持てなかった場合

「勉強に興味・関心を持てなかったこと」が理由で大学院を中退した場合の回答例を紹介します。

回答例

大学院を中退した理由は、理論中心の学術的な探究よりも、実務の現場で課題解決に取り組むことに関心を持つようになったからです。
入学当初、研究テーマを選ぶ際に自己分析が不十分だったことを反省しており、自分の関心領域を丁寧に掘り下げることの大切さを痛感しました。
現在の就職活動では自己分析を徹底的に行い、「ITを通じて雇用問題を解決する」という夢を叶えられる企業様に応募しております。
御社では、大学院で培ったITに関する専門知識を土台に、システム開発やプロジェクト推進に関わりながら、実務を通じて課題解決力を高めていきたいと考えております。

勉強内容への関心が薄れた場合は、「自分自身の興味の方向性や適性を冷静に見極めた結果、中退を決意した」と伝えるのがポイントです。

こう伝えることで、「勉強に飽きただけでは?」といったネガティブな印象を抱かれることを避けられます。

4. 仕事をしたいと思った場合

「働きたくなったこと」が理由で大学院を中退した場合の回答例を紹介します。

回答例

大学院を中退した理由は、法律に関する専門知識を深める中で、その知識を実際の現場で活かしたいという思いが強くなったためです。
この決断に至った背景には、大学院進学前にキャリアビジョンを十分に描けていなかった準備不足があったと考えており、この経験を通じて「自分が本当にやりたいことを見極める重要性」を学びました。
現在は、いち早く社会に出た同年代に負けないよう、実務に必要なスキルの習得に日々努めております。
御社では、大学院で培った法律知識や論理的思考力を基盤に、経営コンサルタントとしてクライアントの課題解決に貢献していきたいと考えております。

実務経験を求めて進路を変更した場合、「社会に出ることが遅れた分を挽回したい」という姿勢をアピールしましょう。

大学院で学んだからこそ得られた専門知識や強みがある方は、それらも一緒に伝えることで他の候補者と差別化できます。

5. 病気やケガがあった場合

「病気やケガ」が理由で大学院を中退した場合の回答例を紹介します。

回答例

大学院を中退した理由は、在学中に体調を崩し、通院と研究の両立が難しくなったためです。
医師と相談のうえ休学し、半年ほど療養に専念していましたが、研究活動への復帰が困難と判断し、やむを得ず中退を決断いたしました。
研究とアルバイトの両立に無理があり、体調管理をおろそかにしてしまったことが原因だと反省しています。この経験を通じて、日々の健康管理と、計画的な時間の使い方の重要性を学びました。
現在は体調も完全に回復しており、医師からも就労の許可を得ています。
今後も心身の健康に配慮しながら、体力面の維持・向上に努め、御社で長期的に活躍できるように努力していきます。

健康上の問題が中退理由の場合、病名などの詳細を伝える必要はありません。

ただし企業側は「現在は問題なく働けるのか?」という点は気になるので、完治している場合、現在は支障なく働けることをはっきりと伝えましょう。

6. 友達とうまく関われなかった場合

「友人との関係がうまくいかなかったこと」が理由で大学院を中退した場合の回答例を紹介します。

回答例

大学院を中退した理由は、研究室の人間関係に課題を感じ、別の道を選ぶことにしたためです。
自分自身のコミュニケーションのスタイルが周囲と合わず、関係構築に時間がかかったことが一因と反省しており、この経験を通じて相手のペースに柔軟に合わせる大切さを学びました。
現在は、他者と関わる機会を増やすために接客のアルバイトに取り組み、対人スキルの向上に努めております。
御社では、Web広告のメンバー同士で協力する場面が多くあると伺っていますので、様々な方と柔軟に連携しつつ、チームの一員として長く力になれるように努めていきたいです。

友人関係が原因で中退した場合、コミュニケーション力の面で不安視をされる可能性があります。

そのため、協調性を高めるための具体的な取り組みや、現在は問題なく対人関係を築けていることを伝えるのがポイントです。

7. 他にやりたいことがあった場合

「他に興味を持てるものができたこと」が理由で大学院を中退した場合の回答例を紹介します。

回答例

大学院を中退した理由は、研究の一環として訪れた地方農場の現状を目の当たりにし、「農家の方の力になりたい」という気持ちが強くなったためです。
もともと地方創生に関わる仕事に関心がありましたが、当時は大学院に進学することしか頭になく、今になって自分自身の視野の狭さを痛感しております。
御社は、農業支援を通じた流通改革に取り組まれており、特に「農業と消費者を直接つなぐ仕組みを全国に広げる」というビジョンに深く共感しました。
入社後は、農業に関わる方々の課題解決に誠実に向き合い、持続可能な地域づくりに長く貢献していきたいと考えております。

「なんとなく進路を変えた」という印象を与えてしまうと、計画性に疑問を持たれる恐れがあります。

そのため、まずは「なぜ進路を変えたのか」を明確に伝えつつ、しっかりとした目的意識のもと進路を変更したことを強調しましょう。

大学院中退者が面接でよくされる質問

中退理由の他に、大学院中退者が面接でよくされる質問としては次の4つが挙げられます。

  1. 大学院に進んだ理由を教えてください
  2. 大学院ではどのような勉強をしていましたか?
  3. 大学院を中退後、どのようなことをしていましたか?
  4. 大学院での学びは、この先の仕事にどう活かせますか?

ここでは、それぞれの質問について回答のポイントを紹介します。

1. 大学院に進んだ理由を教えてください

進路をしっかりと考えたうえでの選択だったことを伝えるために、大学院に進んだ理由を質問された時は「明確な意志」を示すことが大切です。

たとえば、次のように答えると良いでしょう。

学部時代に機械学習に関心を持ち、画像認識の応用に興味があったため、より専門的に学びたいと考えて大学院への進学を決めました。

「友人に流されてなんとなく進学した」「理系だから大学院に進学するのが当然だと思っていた」といった理由は、受け身の印象を面接官に与えてしまいます。

そのため上記の例のように、目的意識のある進学理由を伝えるようにしましょう。

2. 大学院ではどのような勉強をしていましたか?

長々と話すと要点が伝わりづらいため、大学院の研究内容は簡潔に話せるように準備をしておくことが大切です。

特に、理系の専門分野は内容が難しくなりがちですが、技術領域に詳しくない人事担当者が面接官になるケースも珍しくありません。

仕事においても、自分の仕事内容や研究内容を他者に説明する場面は多いため、採用担当者は「専門的な内容を簡潔に説明できるかどうか」もチェックしています。

そのため、できる限り専門用語を使わず、まずは研究内容を1分以内(300〜350字以内)で説明できるように準備しておきましょう。

3. 大学院を中退後、どのようなことをしていましたか?

仕事に対する前向きな姿勢をアピールできるため、大学院中退後の過ごし方を質問された時は「将来に向けた行動」を具体的に伝えましょう。

回答例は、以下の通りです。

中退後は、IT企業のインターンに参加して実務を経験しました。
並行してプログラミングスクールでPythonとデータ分析を学び、現在はIT関連の書籍を読みながら学習を継続しています。

中退理由と共に、中退後の過ごし方についての質問も面接では頻出です。

何もしていない「ブランク期間」があると就職意欲を疑われてしまうので、まずは将来を見据えて主体的に行動していることを伝えましょう。

4. 大学院での学びは、この先の仕事にどう活かせますか?

仕事への適性をアピールできるため、「大学院の学びの活かし方」を質問された時は、就きたい仕事に関わる学びや強みを伝えることが大切です。

まずは、希望する仕事に必要なスキルや資質を把握し、大学院時代の学びや経験の中にそれらに通じるものがないか振り返っておきましょう。

たとえば建築技術を学んだ人がハウスメーカーの営業職を希望している場合、「建築の専門知識をもとに、お客様の要望に即した提案ができる」といった伝え方ができるかもしれません。

大学院の学びと希望職種との接点を伝えることで、自分がその仕事で活躍できる可能性が高いことをアピールしましょう。

大学院を中退して就職活動をするメリット

大学院を中退して就職活動をすると、院生生活をなんとなく続けるよりも時間やお金を無駄にせずに済みます。

「第二新卒」として応募できる場合は、就活が有利に進む可能性があることもメリットです。社会人経験を早く積めることも大きな利点といえるでしょう。

では、大学院を中退して就職活動をするメリットを3つ紹介します。

1. 時間とお金を無駄にしないで済む

時間とお金を節約できるという点で、大学院を中退し、進路を切り替えることには大きなメリットがあります。

修士課程は2年間、博士課程に進めばさらに長期間の通学が必要となり、授業料や生活費の負担が増えます。

修士課程の学費は、国立大学で年間およそ55万円、私立では100万円を超えることもあり、生活費や研究費を合わせると2年間で200万円以上の出費になることも珍しくありません。

一方で、大学院を中退すると本当にやりたいことにお金や時間を使えるようになったり、親の負担を軽減できたりするなど、経済的・精神的な面でメリットを感じるケースが多いのです。

2. 第二新卒として応募できる可能性がある

第二新卒として応募できると就活を有利に進められるため、人によっては大学院を早めに中退するメリットを感じられるはずです。

第二新卒とは、一般に「学校卒業後おおむね3年以内の人」を指す言葉で、企業によっては中退者を含め、25歳前後までの求職者を対象としています。

第二新卒枠で選考を受けると、学部や大学院に在学中に就活をしている「新卒」と同様に扱われることが多く、成長性やポテンシャルが選考で評価される傾向にあります。

中途採用のようにスキルや実務経験を問われることが少ないため、修士課程で中退した25歳以下の方であれば就活を比較的有利に進められるでしょう。

3. 社会人経験を早く積める

在学中では手に入らない知識や人脈を築けるという点で、大学院を中退して就職することには「社会人経験を早く積める」というメリットもあります。

社会に早く出て働くと、生涯にわたって活かせるスキルやコミュニケーション力などがしっかりと身につきます。

院生時代の環境では出会うことがなかった様々な価値観やバックグラウンドを持つ人々との交流も、視野を広げる貴重な機会となるでしょう。

「早く働きたいこと」が中退理由の人も多いように、大学院中退によって知識や経験、人脈が新たに手に入り、自分自身の可能性を広げられたという点でメリットを感じている人も多いのです。

大学院を中退して就職活動をするデメリット

大学院を中退して就職活動をするデメリットとしては、面接官から“逃げ”と思われてしまい、評価が下がってしまうリスクがあることです。

教授から「推薦」がもらえなかったり、「中途採用枠」でしか応募できない場合もあったりと、こうしたデメリットも見過ごせないポイントです。

では、大学院を中退して就職活動をするデメリットについて具体的に解説します。

1. “逃げ”と思われて評価が下がる恐れがある

多くの企業は「最後までやり遂げられる人」を評価する傾向があるため、大学院を中退した人は「途中で投げ出したのではないか?」と思われ、マイナス評価を受ける可能性があります。

中退理由が明確で、自分の意志で納得のいく決断をしたことをきちんと伝えられれば、面接官から過度に懸念されることはありません。

一方で「なんとなく合わなかった」といった曖昧な理由では、「根気がないのでは」と受け取られてしまうリスクがあります。

中退理由をうまく説明できないと、忍耐力や継続性といった点で不安を持たれる可能性があることは理解しておきましょう。

2. 教授から推薦をもらえない

就活を有利に進められるチャンスを失ってしまうため、「推薦」がもらえなくなることも大学院中退のデメリットといえます。

たとえば理系の研究室では、指導教授や卒業生が長年かけて築いた企業とのつながりを通じて、毎年数名が推薦という形で就職するケースが珍しくありません。

推薦は、成績が優秀な学生や卒業見込みがある学生が優先される傾向があり、応募書類の提出が免除されるなど、一般的な選考に比べて有利に進められる傾向にあります。

その点、大学院を中退すると推薦対象から外れてしまうため、推薦を受けた学生と比べて就活で大変さを感じる場面も多いのです。

3. 中途枠でしか応募できない可能性がある

新卒求人に応募できなくなり、就職難易度が上がる可能性がある点も大学院を中退するデメリットです。

大学院に在籍している場合は「新卒」として選考に臨めるため、仕事に活かせるスキルがなくても採用される可能性は十分にあります。

「第二新卒」として採用する会社もあるため、おおよそ25歳までであれば新卒と同様の採用ルートで選考してもらえる可能性もあるでしょう。

とはいえ、全ての企業が対応してくれるわけではありません。在学者以外は「中途採用枠」として転職者と同じ土俵で評価されるケースも多いため、実務経験や専門スキルがない中退者は採用で不利になる恐れもあるのです。

まとめ

この記事では、大学院の中退理由を伝えるコツや回答例を紹介しました。

中退理由を伝える時は、次の4つのポイントを意識しましょう。

  1. 大学院の中退理由は嘘をつかない
  2. 環境のせいにしない
  3. 反省を次に活かす姿勢を伝える
  4. 「長く働き続けたい」という意欲を伝える

中退に対する印象を少しでもプラスに変えたい方は、今回紹介した内容をぜひ参考にしてみてください。

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小久保 友寛シニアマネージャー
株式会社ジェイックシニアマネージャー/中退者専門就職支援サービス「就職カレッジ®中退者コース」元事業責任者/「日本の中退を変える!」をモットーに、中退経験者のキャリア支援を続けています/中退経験をバネに、一緒に就活頑張りましょう!!