
専門学校中退者はハローワークを利用することが可能です。
ハローワークは年齢や学歴に関係なく就職支援を受けられる公的な機関であり、中退者であっても対象となります。
この記事では、専門学校中退者が活用できるハローワークのサービス内容や、就職活動の具体的な進め方について解説します。「中退後の進路に悩んでいる」「就職活動の始め方が分からない」と感じている方は、ぜひ参考にしてください。
中退後にすべきことが見えてきて、前向きな一歩を踏み出せるはずです。
この記事の目次
専門学校中退者が使えるハローワークの6つのサービス
ハローワークには就職活動を支援するさまざまなサービスがあります。
「専門学校を中退したら就活で不利になるのではないか」と不安に感じている方も、これらのサービスを利用すれば、自分に合った仕事を見つけられるはずです。
ここでは、専門学校中退者が使えるハローワークのサービスを6つ紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1. 就職相談
専門学校中退者が使えるハローワークのサービスの一つが就職相談です。
窓口にはキャリア支援の専門スタッフが常駐しており「自分に合った仕事が分からない」「何から始めればいいのか不安」といった悩みに丁寧に対応してくれます。
一人ひとりの状況に合わせて、職種や働き方の方向性を一緒に整理してくれるほか、仕事の探し方、自己PRの考え方など実践的なアドバイスも受けられます。
専門的なサポートを受ければ、専門学校中退者でも自信を持って行動できるでしょう。
2. 求人提供
ハローワークでは、全国の求職者に向けて多数の求人情報を提供しています。
2025年4月6日時点で公開されている求人は、約103万件にのぼります。
(参考:厚生労働省「事業所名等を公開している求人件数」)
ハローワーク内には求人検索用のパソコンがあり、自分で条件を指定して仕事を探すことが可能です。
また、求人内容に気になる点があればすぐ職員に確認できるのも、ハローワークを利用する大きなメリットと言えます。
希望に合う求人が見つからない場合も、職員が一緒に条件を整理してくれるので、マッチする仕事が見つかるでしょう。
(参考:厚生労働省「ハローワーク利用ガイド」)
ちなみに、求人チェックに関してはハローワークの窓口だけでなく、自宅からでも行えます。
3. 就職活動に役立つセミナー・イベント
ハローワークでは、就職活動をよりスムーズに進めるためのセミナーやイベントが各地で開催されています。
内容は就活に必要な知識やスキルを身につけられるものばかりです。
例えば、以下のようなセミナーやイベントが開催されています。
- 面接会
- 会社説明会
- 応募書類の作成や面接対策に関する各種セミナー
- UIJターンに関するイベント
- 職業適性検査等の講座
- インターンシップ
参考:厚生労働省「ハローワークのセミナー・イベント検索ページ」
企業担当者と直接話ができる会社説明会や面接会では、求人票ではわからない企業の雰囲気などを教えてもらうことができます。
4. 履歴書の添削
履歴書の添削は、ハローワークが提供しているサポートの一つです。
書き方が分からない、うまく自己PRができないといった悩みに対して、専門の相談員が丁寧にアドバイスしてくれます。
内容だけでなく、誤字脱字のチェックや伝え方の工夫など、細かい部分まで見てもらえるので安心です。専門学校を中退した理由についても、就職で不利にならないよう、企業目線のアドバイスを受けられます。
詳しく知りたい方は「ハローワークで履歴書の相談は可能?就職/転職しやすい方法も解説」も参考にしてみてください。
5. 面接練習
ハローワークで利用できるサービスの一つが、面接練習です。実際の面接を想定した模擬面接を通じて、質問への答え方や話し方などを細かくチェックしてもらえます。
自分では気づきにくい話し方のクセや改善点も、第三者の視点からアドバイスしてもらえるため、実践的なスキルが身につくでしょう。
また、専門学校の中退理由を聞かれた際の答え方も一緒に考えてくれるため「上手く伝えられているか心配」といった不安を軽減できます。
さらに詳しく知りたい方は「ハローワークで無料で行える面接練習!完璧な面接対策を目指すには」もご覧ください。
6. 職業訓練
ハローワークでは、就職に必要なスキルを身につけるための職業訓練も受けられます。
職業訓練はテキスト代しかかからない場合も多いため、お金に余裕がない方も安心です。
また、職業訓練では以下のようなスキルを学べます。
- パソコン操作(Word・Excel)
- 簿記・経理
- 介護・福祉分野の基礎知識
- Webデザイン・プログラミング
- 事務・販売スキル
参考:厚生労働省「求職者支援制度のご案内」
講座によっては、資格取得をサポートしてくれるものもあります。
自信を持って就職活動を進めたい方は、積極的に活用したい支援制度といえるでしょう。
専門学校中退者がハローワークを使う4つのメリット
ハローワークは、専門学校中退者にとって心強いメリットがたくさんあります。
就活について知識がない方でも、ハローワークなら気軽に相談可能です。
ここでは、専門学校中退者がハローワークを使うメリットを4つ紹介しますので、これから利用を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
1. 無料で就職活動をサポートしてもらえる
ハローワークの最大のメリットは、就職活動に必要な支援をすべて無料で受けられる点です。
誰でも利用できる仕組みのため、専門学校を中退した方も安心して活用できます。
キャリア相談や履歴書の添削、面接練習まで、一人ひとりに合わせたアドバイスが受けられるので「何から始めればいいか分からない」と悩んでいる方も安心です。
また、自己分析や仕事の探し方など基本的なところから丁寧にサポートしてくれるため、初めての就活でも自信を持って取り組めます。
2. 地元で働ける求人を探せる
ハローワークでは、地元で働ける求人を探せるのがメリットです。
全国各地のハローワークでは地域ごとの求人を検索できます。実家や希望エリアの近くで働ける求人を、簡単に見つけられるでしょう。
また、住み慣れた環境での就職なら、安心して働き始められます。
職場が実家近くなら仕事を終えてからすぐ帰宅できるため、プライベートの予定も立てやすくなるでしょう。
3. 中退理由を聞かれた時の回答を一緒に考えてくれる
ハローワークでは面接で専門学校の中退理由を聞かれた際の答え方を、相談員と一緒に考えられます。
専門学校中退という経歴に引け目を感じてしまい「どう企業に説明すればマイナスに捉えられないか」と不安に思う方もいるでしょう。
相談員は不安な気持ちに寄り添いながら、就活で不利にならないような言い回しや話し方を丁寧にアドバイスしてくれます。
本番で緊張しないよう、実際の質問を想定した練習もできるため、自信を持って面接に臨む準備が整えられるのも大きなメリットです。
4. 特定の求人を勧められる場合は少ない
ハローワークのメリットの一つは、特定の求人を強く勧められることが少ない点です。
ハローワークは公益性や平等性を大切にする姿勢に基づいており、就職活動の進め方は求職者の意志が尊重されます。
そのため、特定の求人を無理に勧められるケースは少ないです。むしろ「焦らずに考えてみましょう」といったアドバイスを受ける場合もあるでしょう。
専門学校を中退して進路に迷いがある方でも、自分の気持ちや状況を大切にしながら、じっくりと仕事を探せます。
専門学校中退者がハローワークを使う4つのデメリット
専門学校中退者にとってハローワークのメリットは豊富ですが、デメリットも存在します。
事前にデメリットも知っておけば、現実とのギャップに戸惑わず、冷静に対応できるはずです。
ここでは、専門学校中退者がハローワークを使うデメリットを4つ紹介しますので参考にしてみてください。
1. 相談員によってアドバイスが異なる場合がある
ハローワークで受けられる就職相談では、相談員によってアドバイスが異なる場合があります。相談員ごとに経験や考え方が異なるため、アドバイスの内容にばらつきが出てしまうのです。
特に、専門学校中退者の場合、中退理由の伝え方や、職歴・資格のない履歴書の書き方に不安を感じる方が多く、相談員による意見の違いが混乱の原因になりかねません。
選考対策を何度か受ける場合は、いろいろなアドバイスを聞いたうえで、納得のいく伝え方を選ぶようにしましょう。
2. 求人と実際の働き方に差があると感じる場合がある
ハローワークに掲載されている求人の中には、求人内容と実際の勤務条件が違うと感じる場合があります。
ハローワークの求人掲載は無料なので、良くも悪くもさまざまな求人が集まっています。膨大な数の求人が集まるからこそ、ハローワーク側はすべての情報を細かくチェックするのが難しいでしょう。
ただ、求人に書いてある条件と勤務内容が異なっていると「聞いていた話が違う」と戸惑ってしまうはずです。求人内容と働き方にズレがないか、面接でよく確認するのをおすすめします。
3. 平日の夜や土日は利用できない場合がある
ハローワークは平日の日中のみ開所しているため、夜間や土日は利用できないケースがあります。平日に時間が取りにくい方にとっては、うまく活用できない場合があるでしょう。
とくに、専門学校を中退してから平日の日中にアルバイトを入れている人は、ハローワークの利用時間が限られていると不便に感じるはずです。時間が合わなければ足が遠のいてしまうのも無理はありません。
4.自主的に就職活動を行う必要がある
ハローワークは、利用者が主体となって就職活動を進める必要があります。ハローワークはあくまで求職者の就職活動を支援する「サポート機関」であり、求人の検索や応募などは自分で進めなければなりません。
専門学校を中退したばかりで企業との付き合い方がわからなければ、企業と連絡を取り合うのが怖くなってしまうでしょう。
不安な時は相談員に声をかければ丁寧にサポートしてくれます。ぜひ積極的に相談してみてください。
ハローワークを利用するか判断する4つの基準
ハローワークを利用するかどうかは人によって基準が異なるため、利用のメリットやデメリットを見ただけでは判断できない場合もあるでしょう。
ここでは、ハローワークを利用するか判断する基準を4つ紹介します。ぜひ自分の状況と照らし合わせながら、利用を検討してみてください。
1. 手厚い就職支援を求めているか
ハローワークを利用するかの判断基準は、手厚い就職支援を求めているかどうかです。
ハローワークでは就職相談を受けられますが、利用者が多いため一人ひとりに時間をかけた対応は難しい場合もあります。
マンツーマンでの丁寧なサポートを求めているなら、就職エージェントの利用がおすすめです。専属の担当者がつき、応募書類の添削や求人紹介まで一貫してサポートしてくれます。
自分のペースで求人を探したい方にはハローワークが、じっくり相談しながら就活を進めたい方には就職エージェントの利用が向いているでしょう。
2. 自宅から通える求人を探しているか
自宅から通える求人を探しているかどうかも、ハローワークを利用する判断基準です。
ハローワークには地域に根ざした求人が多く、地元企業や個人経営の事業所など、他の求人サイトでは掲載されていない情報にも出会える可能性があります。
一方で、全国展開している企業への就職や県外での就職を目指す場合は、求人サイトや就職エージェントに登録すると、応募の選択肢が広がるでしょう。
3. オンラインで就職相談がしたいか
オンラインでキャリアに関する相談を希望するかどうかも、ハローワークを利用するか判断する基準の一つです。
ハローワークでも一部オンライン対応を行っていますが、就職相談は窓口でしか行っていません。直接会って話したいという希望がある場合は、ハローワークが適しているでしょう。
一方、自宅で就職に関する相談がしたい方や、なかなかハローワークへ行くのが難しい方には、オンライン相談ができる就職支援サービスの利用が便利です。
4. 働く際に必要なスキルを習得できるか
専門学校を中退して働きたいと思っているものの、スキルに自信がない方は、ハローワークの利用をおすすめします。
ハローワークではパソコンや介護、デザインなどの実務スキルを学べる職業訓練を無料または低価格で受講できます。資格取得を目指せる講座もあるため、働く前にしっかり準備したい方にぴったりです。
一方、ビジネスマナーや職場でのコミュニケーションなど、社会人としての基礎を学びたい方には「地域若者サポートステーション(サポステ)」の利用がおすすめです。
習得したい内容に応じて、制度を使い分けると良いでしょう。
ハローワークを利用して就活する際の5つの手順
ハローワークでの就職活動は、主に5つの流れで進みます。
ハローワークの利用方法が分からない方も、手順を知っておけば安心です。
利用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
1. 最寄りのハローワークで求職申込み手続きを行う
ハローワークの各種支援を受けるには、まず求職者登録を済ませなければなりません。
求職申し込み手続き自体は窓口に出向かなくても、自宅のパソコンやスマートフォンを使ってオンラインで完了できます。
登録方法は主に以下の2つです。
方法 | 内容 |
---|---|
ハローワーク窓口 | 来所して申込書を作成し、手続きを進める |
オンライン申込み | ハローワークインターネットサービスでアカウント登録し、14日以内に求職情報を入力する |
参考:厚生労働省「ハローワーク利用ガイド」
申し込みが完了すると「ハローワーク受付票(カード)」が発行されます。
今後求人に応募する際や相談を受ける際に必要になるため、大切に保管しておきましょう。
2. 窓口で仕事相談がしたいと伝える
登録手続きが完了したら、次のステップとして窓口で「働き口を探しています」と申し出てみてください。「専門学校を中退しても、ハローワークに行っていいのだろうか」と戸惑う方もいるかもしれませんが、職員に声をかければ丁寧に対応してもらえるはずです。
希望職種がまだ明確でない場合でも、気にせず利用できます。
まずは受付でもらった登録カードを見せたうえで、就活に対する率直な悩みを相談してみましょう。
3. 応募書類を作成して求人に応募する
希望の求人が見つかったら、まずは履歴書や職務経歴書などの応募書類を準備しましょう。
応募先によっては、職務経歴書の提出が必須となる場合もあるため、事前の確認が大切です。
ハローワークでは書類の書き方から中退理由の伝え方に至るまで、細かな点を丁寧にサポートしてもらえます。
職務経歴書の詳しい書き方については「フリーターの職務経歴書の書き方【見本・チェックリストあり】」が参考になるのでぜひご覧ください。
4. 面接対策を行う
書類が整ったら、次は面接の準備です。ハローワークでは、模擬面接などを通して話し方や受け答えのポイントを実践的に練習できます。
ただし、模擬面接で対策するだけでなく、自分でもよく聞かれる質問を想定し、答えを整理しておくことが大切です。
よくある質問例として「なぜ専門学校を中退したのですか?」というものがあります。
この質問には、以下のように前向きな理由を整理して答えましょう。
進学後にやりたいことが定まったためです。自分と向き合い、就職という選択肢を前向きに考えるようになりました。
中退の経緯を説明するのはもちろん、その後の行動や考えの変化まで細かく伝えると、就職に前向きな様子が企業に伝わりやすくなります。
5. 採用が決まる
採用が決まったら、契約前に労働条件を確認しましょう。
給与や勤務時間、休日など不明点がある場合は、すぐ確認しておくことが重要です。
もし「聞いていた内容と違う」などの問題があった場合には、ハローワーク求人ホットラインに相談できます。例えば、以下のような内容が相談可能です。
- 給与や残業代が求人と異なっていた
- 契約内容と実際の労働時間が違う
- 有給休暇や休憩時間について説明がなかった
また、対応時間は下記のとおりです。
電話での相談 | 03-6858-8609 (通話料は利用者負担) |
対応時間 | 全日8:30〜17:15 (年末年始を除く) |
参考:厚生労働省「ハローワークの求人票と実際が異なる旨の申し出等について」
困ったときは一人で抱え込まず、相談できる窓口を活用しましょう。
ハローワーク以外の中退者向け就職支援サービス4選
ハローワーク以外にも、専門学校中退者向けの就職支援サービスがあります。
ここではハローワーク以外の中退者向け就職支援サービスを4つ紹介しますので、自分の状況に合わせて検討してみてください。
1. わかものハローワーク
わかものハローワークは、正社員を目指すおおむね35歳未満の若年層を対象としたハローワークの専門窓口です。
就職活動に不安がある若者に対し、担当制できめ細やかな支援が受けられます。
わかものハローワークの主な特徴は以下のとおりです。
- 担当制で正社員就職に向けた個別支援計画を作成
- キャリアカウンセリングや応募書類の添削、面接練習あり
- 各種セミナーや企業説明会なども充実
参考:厚生労働省「わかものハローワーク」
以下の表では、ハローワークとの主な違いを比較しています。
サービス | 対象年齢 | 支援のスタイル | 支援内容 |
---|---|---|---|
わかものハローワーク | 35歳未満 | 担当制の継続支援 | 一人ひとりにあわせた就職支援 |
ハローワーク | 年齢制限なし | 相談ごとに担当が変わる可能性有り | 求人紹介中心の支援がメイン |
セミナーや企業説明会なども充実しているので、専門学校を中退しても前向きに就職活動を進めたい方におすすめです。
2. 地域若者サポートステーション
地域若者サポートステーション(サポステ)は、働くことに悩みを抱える15歳〜49歳の若者を対象に、段階的な支援を行う厚生労働省の支援機関です。
地域若者サポートステーションの主な特徴は以下のとおりです。
- 就職活動の前段階(生活習慣、対人スキル)から支援
- コミュニケーション講座や職場体験プログラムなどを提供
参考:厚生労働省「地域若者サポートステーション」
以下はハローワークとの主な違いです。
サービス | 対象年齢 | 支援のスタイル | 支援内容 |
---|---|---|---|
地域若者サポートステーション | 15歳〜49歳 (働くことに悩む若者) | 個別支援+グループプログラム | 一人ひとりにあわせた就職支援 |
ハローワーク | 年齢制限なし | 相談ごとに担当が変わる可能性有り | 求人紹介中心の支援がメイン |
地域若者サポートステーションは、働く準備が整っていない状態から丁寧にサポートしてもらえます。対人関係のストレスで悩む機会が多かったり、会社に馴染めるか不安が大きかったりする方におすすめです。
3. ジョブカフェ
ジョブカフェは、都道府県が主体となって設置・運営している若年者向けの就職支援施設です。ハローワークや地域の教育機関、企業などと連携しながら、若者の就職を地域ぐるみで就職を支援する役割を果たしています。
ジョブカフェの主な特徴は以下のとおりです。
- 地域の雇用状況や課題に応じた就職支援を実施
- ハローワークとの連携による職業紹介や相談対応
- 一部施設では企業とのマッチングイベントや合同面接会も開催
参考:厚生労働省「ジョブカフェにおける支援」
以下の表で、ハローワークとの主な違いをまとめました。
サービス | 運営主体 | 支援のスタイル | 支援内容 |
---|---|---|---|
ジョブカフェ | 各都道府県 | 地元密着・若者特化 | 就職相談・イベント・セミナーなど |
ハローワーク | 国(厚生労働省) | 幅広い年齢・求職者層を対象 | 求人紹介・職業相談・セミナーなど |
地域密着型の支援のため「地元で働きたい」「地元に戻って再スタートを切りたい」と考えている専門学校中退者におすすめです。
4. 就職エージェント
就職エージェントは民間企業が運営する就職支援サービスで、キャリアアドバイザーがマンツーマンで支援してくれます。
就職エージェントの主な特徴は以下のとおりです。
- 担当アドバイザーが求人紹介から面接対策まで一貫サポート
- 自分では見つけにくい非公開求人も紹介
- オンライン面談やLINE対応など、気軽に相談しやすい体制
なお、以下はハローワークとの主な違いです。
サービス | 運営主体 | 支援のスタイル | 求人の種類 |
---|---|---|---|
就職エージェント | 民間企業 | 担当制(基本的にマンツーマン)で対応 | 民間企業・非公開求人も含まれる |
ハローワーク | 国(厚生労働省) | 相談ごとに担当が変わる可能性有り | 公開求人のみ |
特に、自分ひとりではなかなか行動に移せない方や、短期間で内定を目指したい方は、就職エージェントだと手厚くスピーディーな支援が受けられます。「効率よく就活を進めたい」「自宅でオンライン相談をしたい」という専門学校中退者におすすめです。
専門学校中退者がハローワークを使う際によくある質問
ここでは、専門学校中退者がハローワークを使った就活にまつわるよくある質問を2つピックアップして紹介します。
1. 専門学校中退で就職は可能?
専門学校を中退していても就職は可能です。
中退は就職に不利と思われがちですが、中退理由の伝え方を工夫すれば就職活動において大きなハンデにならない場合があります。企業は学歴だけでなく、入社後にどう活躍してくれるかといった点も重視して選考を行っているからです。
また、職歴がなくても正社員を目指すことも十分可能です。中退したからこそ見つかった新たな目標や、自分なりに努力してきた内容を整理し、自信を持って伝えましょう。
なお「専門学校中退は就職に不利だけどコツを押さえれば就職は可能」でも詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
2. 専門学校中退から別の専門学校に入れる?
専門学校を中退したあと、別の専門学校への入学は可能です。ただし、多くの人が中退後に進路を変更している傾向にあります。
以下の表は、中退前後の意識と行動の変化をまとめたものです。
中退前の希望 (%) | 中退後の実際の行動 (%) |
---|---|
他の学校へ入学したい (12.8%) | 入学するため勉強した (3.9%) |
正社員として就職したい (46.6%) | 正社員就職の準備をした (32.1%) |
アルバイトをしたい (21.4%) | アルバイトを探した (31.8%) |
参考:労働政策研究・研修機構「大学等中退者の就労と意識に関する研究」
このように、中退後に別の専門学校へ進む人は少なく、多くは別の道を選んでいます。
再進学を考えるなら、自分の気持ちを整理しながら進路を決めることが大切です。
まとめ
専門学校を中退した方にとって、ハローワークは心強い就職サポートの窓口です。
年齢や学歴に関係なく誰でも利用でき、就職相談や職業訓練など、幅広い支援を無料で受けられます。
特に「中退の理由をどう伝えればいいか分からない」「自信がない」という方には、相談員と一緒に答え方を考えられる点も安心ポイントです。
面接練習や履歴書の添削では、中退を前向きに伝える表現の工夫もアドバイスしてもらえます。
また、専門学校を中退した方に向けた支援は、ハローワークだけでなく、わかものハローワークやジョブカフェなど多様な機関で提供されています。
自分に適した支援先を選び、まずは相談から始めてみましょう。

こんな人におすすめ!
- 自分に合った仕事や場所を見つけたい
- ワークライフバランスを重視したい
- 会社に属する安定ではなく、能力/スキルの獲得による安定を手にしたい