専門学校を辞めたいと親に言えない!不安への対処法や言い方を解説

学費を出してもらって申し訳ない気持ちや、親を悲しませたくない思いから「専門学校を辞めたいけれど親に言えない」と悩む人は多いです。しかし、伝え方を工夫すれば理解してもらえる可能性があります。もやもやした気持ちを抱えたままでは状況は何も変わりません。

専門学校を辞めたい理由や、辞めるメリット・デメリット、辞めた後の進路を整理すれば、冷静に気持ちを伝えやすくなります。

この記事では、専門学校を辞めたいと親に言えない時の不安や対処法、親への伝え方などを解説します。どう親を説得すればいいかと悩む方は、ぜひ参考にしてください。

専門学校を辞めたいと親に言えない時の不安と対処法

専門学校を辞めたいと親に言えないのは、親を悲しませたり期待を裏切ったりするのではと不安になるからです。特に、学費を負担してもらっている場合「申し訳ない」という気持ちも強くなります。

また「言い出し方がわからない」「反対されたら困る」と悩む人も多いでしょう。こうした不安が積み重なると、ますます言い出しにくくなってしまいます。大切なのは、不安をなくすのではなく、自分の考えを整理し、冷静に伝えられるよう準備することです。

不安を感じるのは自然なことだと認めつつ、次にどう行動するかを意識してみてください。

1.親を悲しませてしまうのではないか

専門学校を辞めたいと親に言えないのは、自分の決断で親を悲しませてしまうのではと感じるからです。特に親が学費や生活を支えてくれている場合、その思いはさらに強くなります。

親を悲しませてしまうと感じる主な理由は以下のとおりです。

  • 学費を払ってもらったのに申し訳ない
  • 親の期待を裏切ってしまう気がする
  • 「せっかく入学したのに」と失望されそうで怖い

こうした気持ちは自然ですが、無理に通い続ける方が自分にとって良くありません。

親を悲しませたくなくて辞めたいと言えない時の対処法

親を悲しませたくなくて辞めたいと言えない時は、まずは悲しませてしまった点を謝罪し、進学させてくれたことへの感謝をしっかり伝えましょう。そうすれば「自分のことだけ考えているのではなく、親の気持ちも考えたうえでの決断だ」と理解してもらいやすくなります。

また、ただ「辞めたい」とだけ伝えると背景が伝わらず、感情的に受け取られかねません。なぜ辞めたいのか、辞めた後はどうするのかといった具体的な理由や見通しをあわせて伝えることが大切です。

2.相談の仕方がわからない

専門学校を辞めたいと親に言えないのは、そもそも相談の仕方がわからないからです。もともと親に相談する習慣がなかったり、限界まで自分で答えを探そうとしたりする性格から、本音を伝えるのが難しくなってしまうのです。

その背景には、過去に相談した際に強く否定されたり、がっかりされたりした経験が影響していることがあります。そうした状況が続くと「どうせ理解してもらえない」と思い込み、最初から話すのをあきらめてしまうのです。

さらに、自分の気持ちをうまく言えず「よくわからない」と言われた経験から、相談自体を避けるようになった人もいるでしょう。

相談の仕方がわからず辞めたいと言えない時の対処法

相談の仕方がわからず辞めたいと言えない時の対処法は、相談する流れを頭の中でイメージしておくことです。どんなタイミングで話しかけるか、どう切り出すかをあらかじめ考えておくと安心につながります。

また、話す内容を事前にまとめておくのもおすすめです。何を伝えるかが整理されていれば、順序立てて落ち着いて話せるようになります。

親に相談するには勇気がいりますが、話さなければ現状は変わりません。小さな一歩でもいいので、まずは行動してみましょう。

3.反対されたらどうしよう

専門学校を辞めたいと親に言えないのは、反対されるのが怖かったり、反対されたら言い返せなくなったりする不安からくるものです。そのため、親に話すには大きな勇気が必要だと感じる人も多いでしょう。

親が反対するのには理由があります。例えば「学費が無駄になるのでは」「これまで通った時間がもったいない」「辞めた後の将来が不安」などです。こうした理由は親の立場から見れば自然なことであり、反対されるのも仕方がない面があります。

反対されるのが怖くて辞めたいと言えない時の対処法

反対されるのが怖くて辞めたいと言えない時は、親が反対する理由を理解したうえで、自分の決断をしっかり伝えてください。学費や将来の心配をしてくれる親の気持ちを受け止めたうえで丁寧に話すと、親も「頭ごなしに否定された」とは感じにくくなります。

そのうえで「辞めない方向も考えたけれど、やはり気持ちは変わらなかった」と伝えると、辞めないよう努力した結果としての決断だと理解してもらえます。

4.甘えていると思われるのではないか

専門学校を辞めたいと親に言えないのは「途中で投げ出すのか」「根性がない」と思われるのではないかと不安に思いやすいからです。

また、人からどう思われるかだけではなく「自分が努力すればいいだけかもしれない」と、自分にも非があると思っている人は少なくありません。そう感じているほど「周りから甘えていると思われるのでは」と感じてしまうでしょう。

不安がある状態で親から「甘えている」と言われてしまうと、やっぱり自分はダメだと自己否定の気持ちがさらに大きくなってしまうのです。

甘えていると思われたくない時の対処法

甘えていると思われたくない時の対処法は、感情ではなく事実を伝えることです。例えば「もう無理、辞めたい」と感情だけをぶつけると「甘えている」「一時的な気持ちだ」と受け取られやすくなります。

「授業を受けるうちにやりたい分野ではなかった」「ストレスで体調不良の日が続いている」など、事実を添えて伝えれば納得してもらいやすくなります。

準備をせずに話し合うと感情的になりやすいため、辞めたいと感じた経緯を書き出し、その中から事実として伝えられる点を整理しておくとよいでしょう。

専門学校を辞めたいと親に言う前に行う3つのこと

専門学校を辞めたいと親に言う前に必要なのは、まず辞めたい理由を整理することです。理由があいまいなままでは気持ちが伝わらず、説得に失敗してしまう可能性があります。

さらに、辞めることで得られるメリットと失うデメリットを冷静に考えておくのも大切です。加えて、中退後にどんな進路に進むのかを決めておけば、親に「辞めた後の見通しがある」と理解してもらいやすくなります。

辞めたいという思いを感情だけで伝えるのではなく、理由やメリット・デメリット、進路の3点を整理したうえで話すことを意識してみてください。

1.辞めたい理由を整理する

専門学校を辞めたいと親に言う前に、辞めたい理由を整理しておきましょう。理由がまとまっていないと気持ちが伝わらず「ただ逃げたいだけ」と思われ、説得に失敗しやすくなります。

そのため、なぜ辞めたいと思ったのかをエピソードも含めて一気に書き出してみましょう。授業内容が合わなかったのか、人間関係が負担になったのか、体調面の問題なのかと、原因を明確にすることが大切です。

理由を整理しておけば、自分の気持ちがよりはっきりし、親にも冷静に伝えやすくなります。

2.専門学校を辞めるメリットとデメリットを考える

専門学校を辞めたいと親に言う前に、辞めるメリットとデメリットを整理しておきましょう。どちらも理解したうえで「本当に今すぐ辞める必要があるのか」を冷静に判断できれば、納得のいく決断につながります。

また、メリットとデメリットを把握しておけば、デメリットを減らすためにどう行動すればよいかも考えられるでしょう。

辞めるメリット:学校のストレスから解放される

専門学校を辞めるメリットのひとつは、学校で感じていたストレスから解放されることです。例えば次のようなものがあります。

  • 興味の持てない授業を受け続ける苦痛
  • 講師との相性が合わないことによるストレス
  • クラスメイトとの人間関係の悩み

興味の持てない授業を受け続ければ苦痛が積み重なり、クラスメイトとの関係に悩んでいれば登校そのものがつらくなるでしょう。こうした状況は心身に大きな負担となります。

しかし、辞めることでその環境から離れ、精神的に余裕が生まれやすくなります。結果として、気持ちが前向きになり、新しい挑戦へ踏み出しやすくなるのです。

辞めるメリット:やりたいことに時間とお金を費やせる

専門学校を辞めるメリットのひとつは、学費や通学にかかるお金、授業に割かれる時間を他のやりたいことに使えるようになる点です。

例えば、令和2年度の専門学校に通うために必要な費用は次のとおりです。

1年間にかかる費用
授業料764,300円
その他の学校納付金185,900円
修学費96,000円
課外活動費4,100円
通学費78,900円

参考:(独)日本学生支援機構「令和2年度 専修学校生生活調査結果

このように、学費だけでも年間で約113万円が必要です。さらに、専門学校の授業時間は昼間部で年間800時間以上、夜間部でも450時間以上と定められています。(参考:e-Gov 法令検索「専修学校設置基準(昭和五十一年文部省令第二号)」)

つまり、専門学校を辞めれば、多くの時間とお金を他のやりたいことに費やせるようになるのです。

辞めるメリット:早く社会に出られる

専門学校を辞めるメリットのひとつは、卒業生よりも早く社会に出られることです。

もちろん、看護師や作業療法士のように資格取得のために学校を卒業しなければならない仕事もあるでしょう。しかし、多くの仕事では学んだ知識よりも、実際の業務で身につけた経験やスキルを重視する傾向があります。

そのため、早く社会に出れば出るほど実践的なスキルを身につけやすく「現場で経験を積んでいる人」と評価されるメリットがあるのです。

辞めるデメリット:就職で不利になる可能性がある

専門学校を辞める大きなデメリットは、就職活動で不利になる可能性があることです。中退をした場合、面接などで理由を尋ねられる場面が増えます。納得のいく答えを示せなければ「仕事でも嫌なことがあれば辞めてしまうのでは」と受け取られ、選考に通過しづらくなるかもしれません。

中退理由を伝えるときに「辞めた経緯」だけで終わらせてしまうのは避けたいところです。「辞めた後は◯◯の分野で経験を積みたい」「将来は◯◯を目指したい」など、これからの方向性もあわせて伝えると、前向きに働く意思をアピールできます。

辞めるデメリット:学校で就職サポートを受けられない

専門学校を中退すると、学校の就職サポートが受けられなくなり、自分で求人を探して応募しなければなりません。履歴書の書き方や面接対策といった支援もなくなるため、就職活動の流れがつかめず不安を感じる人も多いでしょう。

ただし、就職活動を助けてくれる場は学校以外にもあります。例えば、ハローワークでは地域の求人紹介や職業相談を無料で受けられ、未経験者向けの支援も整っています。

また、就職エージェントの利用もおすすめです。希望に合う求人を紹介してもらえたり、面接準備を一緒に進めてもらえたりと、個別のサポートが受けられます。

辞めるデメリット:卒業生と比べてしまいやすい

専門学校を辞めるデメリットは、卒業生と自分を比べて落ち込みやすいことです。

辞めた直後は解放感があっても、何も行動していなければ、卒業生が就職する時期に「自分は何をしているのだろう」と不安を感じやすくなります。その結果「もっと続けていればよかった」と後悔してしまう可能性が高いです。

また、比較してつらくなるのは、多くの場合、自分が今後に向けて十分な行動を取れていないからです。周りと比べて落ち込むよりも「自分はこれからどうなりたいのか」「そのために何をすべきか」を考えて実行に移しましょう。

3.中退後の進路を決めておく

専門学校を辞めたいと親に言う前に、中退後の進路をあらかじめ決めておきましょう。「辞めたい」とだけ伝えても、次の行動やキャリアが見えていなければ親は不安になりやすいものです。

以下の表は、調査データをもとにした中退前の考えと中退後の行動の比較です。

中退前の希望中退後の実際の行動
正社員として就職したい46.6%正社員就職の準備をした32.1%
アルバイトをしたい21.4%アルバイトを探した31.8%

参考:労働政策研究・研修機構「第3章 ハローワークに来所した中途退学者の実態②:中退後の就職活動

「正社員として就職したい」と考えていても、直後には行動していない人が約15%いました。逆に「アルバイトは考えていなかった」人でも、中退後は実際にアルバイトをしている割合が増えています。

辞める前に考えていたことと実際の行動にはギャップが生じやすいため「どんな仕事を目指すのか」「いつから動くのか」を具体的に決めておきましょう。

専門学校を辞めたいと親に伝える時の4つのポイント

専門学校を辞めたいと親に伝える時は、まず落ち着いて話せるタイミングを選ぶことが大切です。親が忙しい時や疲れている時に伝えると、真剣に聞いてもらえず、感情的な反応をされる場合があります。

そのほかにも、直接会って顔を見ながら話すこと、支えてもらったことへの感謝や迷惑をかけることへの謝罪をきちんと伝えましょう。また「辞めたい」と一方的に言うのではなく、辞める以外の選択肢も考えたうえでの結論だと強調すると、親も理解しやすくなります。

自分の気持ちを整理したうえで、どうすれば伝わりやすいかを考えてから話すようにしてみてください。

1.落ち着いて話せる場所と時間を選ぶ

専門学校を辞めたいと親に伝える時のポイントは、落ち着いて話せる場所と時間を選ぶことです。親が忙しいタイミングで伝えてしまうと、じっくり話を聞いてもらえず、誤解や感情的なすれ違いが起きやすくなります。

おすすめなのは、親が休みの日や夕食後など、余裕のあるタイミングに相談することです。離れて暮らしている場合は「次に会うときに話したい」と前もって伝えると、時間を確保してもらいやすくなります。

2.直接会って話す

専門学校を辞めたいと親に伝える時は、LINEや電話ではなく、必ず直接会って話しましょう。学費や将来に関わる大事な話だからこそ、メッセージで済ませてしまうと「真剣に考えていないのでは」と不信感を抱かれる可能性があります。

また、短いやり取りでは自分の思いが十分に伝わらない場合もあります。親と直接向き合うのは怖いかもしれませんが、覚悟を持ってしっかり話す姿勢が信頼につながるはずです。

3.感謝と謝罪の言葉を伝える

専門学校を辞めたいと親に伝える時は、学費を払って進学させてくれたことへの感謝を伝えましょう。親の支えや意思の尊重があったからこそ専門学校に進学できたので「辞めたい」と告げると、親がショックを受けるのは当然です。

だからこそ、期待を裏切ってしまったことへの謝罪をしっかり述べ、そのうえで「辞めた後はこうしたい」と具体的な進路を伝えましょう。感謝と謝罪をふまえて話せば、親も気持ちを受け止めやすくなります。

4.辞める以外の選択肢も考えたと強調して話す

専門学校を辞めたいと親に伝える時は、辞める以外の選択肢も考えたうえでの決断だと強調しましょう。そうすれば「一時的な感情で辞めようとしているのではない」と理解してもらえる可能性が高まります。

また、休学などを選ばなかった理由をあらかじめ整理しておくと安心です。「休学しても授業についていけない不安がある」「体調を崩しているので休んでも改善が見込めない」など、選ばなかった理由を具体的に言葉にしておきましょう。

理由別!親に専門学校を辞めたいと伝える時の言い方

親に専門学校を辞めたいと伝える時は「興味のある分野ではなかった」「人間関係がうまくいかない」など、辞めたいと思った背景を正直に伝えましょう。

学んでいる分野に興味がなく、将来に活かすつもりもないと伝えれば、親も「辞めたくなるのは仕方ない」と理解を示してもらいやすくなります。

そのほかにも、心身の調子が良くならなかったり、別にやりたいことが見つかったりして悩む人もいます。大切なのは、感情的に辞めたいと言うのではなく、具体的な背景を説明してなぜ続けられないのかを理解してもらうことです。

理由ごとに伝え方の工夫をすれば、親も受け止めやすくなります。自分の状況に当てはまる項目をチェックし、どうすれば伝わりやすくなるかを考えながら話してみてください。

辞めたい理由1:興味のある分野ではなかった

専門学校を辞めたい理由が興味のある分野ではなかった場合、なぜそう気付いたのかを具体的に伝えることが重要です。例えば「授業に集中できなかった」「実習でも将来が想像できなかった」といったきっかけを示すと説得力が増します。

また、興味を持てないまま続けても知識が身につかず、学費や時間を無駄にしてしまうと説明してください。そのうえで、辞めた後は別の分野で学び直す、資格取得やアルバイトに取り組むなど、次の行動を明確に示します。

そして、進学を支えてくれた感謝と、期待を裏切ることへの謝罪も添えて誠意を伝えましょう。

伝え方の例文
授業を受けても内容に興味が持てず、実習でも将来の姿を想像できませんでした。このまま続けても知識が身につかず、学費や時間を無駄にしてしまうと感じています。だからこそ辞めて、別の分野で資格取得やアルバイトに取り組みたいと思います。進学させてもらったのに期待を裏切ることになり、本当に申し訳なく思っています。

辞めたい理由2:人間関係がうまくいかない

専門学校を辞めたい理由が人間関係の悩みの場合、ただ「人間関係がつらい」とだけ伝えるのではなく、なぜそう感じたのかを具体的に話しましょう。そうすれば、親も状況を理解しやすくなります。

例えば「グループ実習で協力できなかった」「クラスの雰囲気になじめず登校が苦痛だった」など、具体例を交えて伝えてください。そのうえで、このままでは心身に負担がかかり学業に集中できない点を説明しましょう。

辞めた後は新しい環境でやり直す意志を示し、感謝と謝罪も必ず伝えてください。

伝え方の例文
グループ実習やクラスの雰囲気になじめず、登校すること自体がつらくなってしまいました。このままでは勉強に集中できず、良い結果にもつながらないと思います。だからこそ、環境を変えてアルバイトをしながら別の道を探したいと考えています。進学させてもらったのに期待に応えられず、本当に申し訳なく思っています。

辞めたい理由3:心身の調子が良くならない

専門学校を辞めたい理由が心身の不調である場合、体調が悪いというだけではなく、どんな状態が続いているのかを具体的に話すと親も理解しやすくなります。例えば「不安やストレスで眠れない」「気分が落ち込み集中できない」と伝えれば、深刻さが伝わりやすくなるでしょう。

そのうえで、改善のために休養や相談を試みても良くならず、このまま続けても変わらないと感じたことを正直に話すと理解してもらいやすいです。辞めた後は新しい環境でやり直す意志を示し、感謝と謝罪も伝えてください。

伝え方の例文
不安やストレスで眠れず、授業に集中できなくなってしまいました。休養や相談も試みましたが改善せず、このまま通っても状況は変わらないと感じています。だからこそ環境を変えて体調を整え、次の道を考えたいと思います。進学を支えてもらったのに期待に応えられず、本当に申し訳なく思っています。

辞めたい理由4:他にやりたいことが見つかった

専門学校を辞めたい理由が、他にやりたいことを見つけた場合は、そのきっかけや経緯を分かりやすく伝えてください。「接客のアルバイトでサービス業に関心を持った」「独学でプログラミングを学び、向いていると感じた」など、具体例を挙げると説得力が増します。

あわせて、なぜ今の学校では夢を実現できないのかを伝えましょう。そのうえで、辞めた後は資格取得や再進学、アルバイトなど次の行動をしっかり示してください。

最後に、進学を支えてくれた親への感謝と、期待を裏切ってしまうことへの謝罪も必ず伝えましょう。

伝え方の例文
接客のアルバイトを通じて楽しさを知り、将来はサービス業に進みたいと思うようになりました。しかし今の学校ではその分野を学べず、夢を実現できないと感じています。だからこそ辞めて資格取得や実務経験に力を入れたいと考えています。進学させてもらったのに途中で方向転換することになり、本当に申し訳なく思っています。

辞めたい理由5:成績を上げるのが難しい

専門学校を辞めたい理由が成績不振にある場合は「授業が難しく理解できない」「努力しても結果が出ない」など、状況を具体的に伝えると理解されやすくなります。

そのうえで、成績アップのために努力したことを説明し、それでも成果が出ず続ければ単位を落とすリスクがあると話しましょう。さらに、辞めた後は学び直しやアルバイトをするなど前向きな行動を示し、感謝と謝罪を添えれば誠意が伝わります。

伝え方の例文

授業内容が難しく理解が追いつかず、試験でも結果を出せませんでした。参考書で勉強や先生への質問も続けましたが成果が出ず、このままでは単位を落として卒業できないと感じています。だからこそ辞めて自分に合う分野で学び直し、アルバイトで力をつけたいと考えています。進学させてもらったのに無駄にしてしまい、本当に申し訳なく思っています。

専門学校を辞めたいと親に言えない時によくある質問

専門学校を辞めたいと親に伝えられない時によくある疑問を2つまとめました。ぜひ今後の参考にしてみてください。

1.泣くほど専門学校を辞めたいと思う時はどうする?

泣くほど専門学校を辞めたいと思う時は、まず立ち止まって気持ちを整理しましょう。なぜなら、その状態は心身に大きな負担がかかっているサインだからです。

追い込まれているときに無理に結論を出そうとすると、後悔してしまう場合もあります。そんな時は、学校を休んで心を落ち着けたり、信頼できる人に話を聞いてもらったりして、自分の気持ちをゆっくり整えることをおすすめします。

泣いてしまうほどつらい気持ちは弱さではなく「無理をしてはいけない」というサインです。少しずつ気持ちを整理すれば、前に進む力になります。

2.専門学校を辞めたら学費はどうなるの?

専門学校を辞めたら、学費は戻ってこない場合があります。なぜなら、多くの学校では退学後の返金について独自の規定を設けているからです。

ただし、入学してから1か月以内など、時期によっては授業料の一部が返金されるケースもあります。返金の有無や金額は学校ごとに異なるため、必ず在籍している学校の規定を確認しましょう。

また、奨学金を利用している場合は、学校や日本学生支援機構(JASSO)に連絡し、返還や今後の取り扱いについて手続きを進める必要があります。

まとめ

専門学校を辞めたいけれど親に言えないと悩む時は、伝え方を工夫すれば理解してもらえる可能性があります。学費や将来への不安から言い出せない人は多いですが、そのまま抱え込んでも解決しません。

まずは辞めたい理由を整理し、メリット・デメリットを考え、辞めた後の進路を決めておくことが大切です。「興味のある分野ではなかった」「人間関係がうまくいかない」など理由に合わせた伝え方を工夫すれば、親の理解を得やすくなるでしょう。準備ができていれば冷静に話しやすくなります。

また、落ち着いた時間を選んで直接会い、感謝や謝罪を添えて説明すれば誠意も伝わりやすくなるでしょう。

専門学校を辞めたいけれど親に言えない方は、今回の内容を参考に一歩ずつ行動してみてください。

ABOUT US
小久保 友寛キャリアコンサルタント
元株式会社ジェイック シニアマネージャー/「就職カレッジ®中退者コース」事業責任者。国家資格キャリアコンサルタント。これまで約1400名以上*の大学中退者やフリーターのキャリアカウンセリングや就職支援講座を行う。(*2014年8月~2020年7月)現在は、学生団体の活動支援や、企業・経営者への組織づくり支援、終活支援など、世代や立場を問わず「やりがい」や「いきがい」を育む取り組みを幅広く展開中。 「誰もが人生を楽しめる社会をつくる」──その想いは、「日本の中退を変える!」と掲げていた頃から今も変わりません。