
就活が今後、どうなるのか気になる就活生も多いのではないでしょうか。新型コロナウイルスの影響により毎年実施されていたリクナビ・マイナビの合同説明会が延期・中止となったほか、5月には、政府が緊急事態宣言を発表しました。いまの就活の現状や、21卒の就活がどうなっていくのかなどについて解説します。
※2018/2/1~7/31の当社面接会参加者の内、当社が把握する就職決定者の割合
この記事の目次
21卒の就活はどうなる?-新型コロナウイルスによる影響とは-

新型コロナウイルスの影響により、21卒の就活がどうなるのか。就活のスケジュールも、合同説明会の延期・中止によって少し鈍感する可能性もあります。ここでは、新型コロナウイルスの就活の影響と、企業側が面接や採用の面で、どのように対応していくのかをご紹介します。
新型コロナウイルスによる就活への影響
新型コロナウイルスにより、21卒の就活は現状どうなっているのかについてご紹介します。
説明会の延期・中止
リクナビ・マイナビが新型コロナウイルスの感染防止のため、3月度の合同説明会を延期・中止することを発表しました。
就活生と企業の出会いの場がなくなり、どうなるのか不安や心配になっている就活生も多いのではないでしょうか。
合同説明会の延期だけでなく、大学で行われる学内説明会や企業が単独で行う会社説明会を行わないと発表している企業も非常に多い状況です。20卒以前の就職活動とは異なり、短期決戦から長期戦になると予測している人もいるのも事実です。
新型コロナウイルスによる就職活動への影響を知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
企業側も対応に追われているため、就職活動の動きは企業ごとに異なります。自分の入社したいと考えている企業がどのような状況で説明会をするのかなどは事前に調べておきましょう。
WEB化への移行
新型コロナウイルスの影響により、WEB説明会やWEB面接の動きが増えてきています。実際に20卒の就活からWEB化が進んでおり、よりWEBの方向へ舵を切ろうとしている企業も多いのです。
とくに就活生が就活をする以前から知られている企業やネームバリューがある企業では、WEB化が進んでいます。自分の狙っている企業がWEBでも進めているのかどうか、調べておきましょう。
WEB面接や説明会参加などの経験がない就活生は、以下の記事を参考にしてみてください。
WEBを使った説明会や面接などでも就活生や企業がやることは同じですが、注意すべきマナーなどはあります。新型コロナウイルスがいつ収束するのかまだ見えないため、WEB面接をする可能性があることは頭に入れておきましょう。
新型コロナウイルスで21卒の就活はどうなる
新型コロナウイルスの影響により、人事や各企業がどのように21卒採用を進めていくのかについてご紹介します。現状を知ったうえで、今後の対策を進めていきましょう。
現状の21卒採用活動は変更しない
現状では、21卒の採用活動を変更せずに進めていこうと考えている企業が多いです。新型コロナウイルスがいつ収束するのかによって異なりますが、採用人数を変更せずに、これまで同様の採用選考を進めようとしています。
今後、新型コロナウイルスがどのように経済に影響を起こすのかによって企業も判断しようとしています。なので、採用人数の母数もそのままで採用しようとしている企業が大半です。就活がどうなるのか心配な就活生は、ひとまずはこれまでと変わらず就活を進めることをおすすめします。
注意:20卒の内定取り消し規模は別
ただし、企業規模によって動向は異なります。とくに、新型コロナウイルスの影響により、20卒の内定取り消しをしている企業も発生していることがニュースでも取り上げられています。
まだ経済にどの程度の影響を及ぼすのか見えないなかで、内定取り消しを行う企業や、21卒の採用活動を一旦止めている企業もあるでしょう。
自分の入社したいと考えている企業の規模や、新型コロナウイルスの影響を受けやすい業界なのかなどによって動向が異なるので、注意が必要でしょう。
【予測】企業の21卒の就活への対応
今後考えられる、企業の採用活動の動向について紹介します。
結論からいうと、経済や業界への影響がある程度わかってきた段階で採用人数を絞る企業が多くなるでしょう。つまり、最終面接の手前までは通過人数を確保して、状況次第では採用人数を絞るため最終面接で落ちる就活生が出てくることも予測されます。
そのため、履歴書や1次面接や2次面接は変わらず通過しやすい可能性が高いでしょう。しかしGW付近になると、ある程度企業も業界や経済にどのくらいの影響が出てくるのか判断できるようになるでしょう。
5月付近に内定を出す企業も多いため、その内定人数に変更をかける企業が多くなることも考えられます。
※2018/2/1~7/31の当社面接会参加者の内、当社が把握する就職決定者の割合
21卒の就活はどうなる?-緊急事態宣言による影響とは-

新型コロナウイルスの影響により、とうとう政府が感染拡大を防止するために緊急事態宣言を発表しました。この事態を受けて企業や大学はどのように動くのか。また、緊急事態宣言のなかで就活生がどのように行動するべきなのかについてご紹介します。
政府が緊急事態宣言を発表
政府は新型コロナウイルスの感染が都市部で急速に拡大している事態を受けて、東京などの7都府県を対象に、法律に基づく「緊急事態宣言」を行いました。宣言の効力は5月6日までで、東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪・兵庫・福岡が対象になります。
「緊急事態宣言」は海外で見られる「都市閉鎖」を行うものではなく、公共交通期間など必要な経済社会サービスを可能な限り維持しながら、密閉・密集・密接の3つの密を防ぐことなどで感染拡大を防止していく対応です。
引用:NHK「安部首相が緊急事態宣言 7都府県対象 効力5月6日まで」
政府が緊急事態宣言を行うことで企業がどのような行動をしていくのか、就活はどうなるのかについてご紹介します。
企業側の就活の動き
企業側の動きは、大手・中小で動きが異なります。自分の就職したいと考えている企業規模の現状を知っておきましょう。
大手企業の就活の動き
大手企業は継続してWEBでの説明会を実施を発表している企業が大半ですが、現状では採用活動を一時的に止めている企業の方が多いです。
大手企業の場合は売上の影響が大きく、現状の売上の対応に追われています。加えて、大手企業の場合は選考が多少遅れたとしても就活生の選考希望者が多いことも、一旦中止できる要因です。
中小企業の就活の動き
中小企業では、採用が順調な企業も多いようです。WEBでの説明会に移行出来ていない企業でも、少人数での対面説明会で実施をしていたり工夫をして進めています。
ただし緊急事態宣言の発表でWEBに切り替える企業も出てくると予測されます。中小企業への就職を希望する就活生は、WEBでも対応できるようにしておきましょう。
大学側の就活の動き
大学での学内説明会も、軒並み中止になっています。大学にもよりますが5月からのスタートとなる大学もあります。そのため、通常の大学スケジュールとは異なるため授業の調整などの対応に追われているのが、大学側の現状のようです。
大学の通年のスケジュールが確定次第、学内説明会を実施する大学も出てくるでしょう。就活生は不安が多いとは思いますができる準備を進め、学内説明会に参加してアピールできるようにしておきましょう。
就活生がとるべき行動とは
上記で説明した通り、企業や大学も不測の事態のため対応に追われているのが現在の状況です。この状況でも、WEBでの説明会など採用に動いている企業がいるのも事実です。就活生がどうするべきなのかについてご紹介します。
気になる中小企業がWEB説明会を実施しているか確認
大手は採用を一旦止めている企業が多いので、中小企業の興味のある企業がWEBでの採用を進めているのか確認しておきましょう。
ですがWEBでの説明会や面談だと、社風などが掴みづらいと感じている就活生も多いのではないでしょうか。就活生は考えていることは、企業側も同様のことを懸念しています。とくに中小企業は大手とは異なりネームバリューが低い面もあり、少しでも就活生に知ってもらうためにWEBでの説明会や面接を進めています。
緊急事態宣言の期間を超えれば、企業は対面で会うことを希望するかもしれません。就活生はそれまでに、興味ある企業や入社したい企業がどのような企業なのか改めて自己分析しておきましょう。
大手志望の就活生も内定を持っておこう
大手志望の就活生も今のうちに中小企業の選考を進めておいて、できれば「内定を持っている状態」で大手の企業選考に行くようにしましょう。なぜならば、大手の企業も今回の影響で採用人数を減らす業界も出てくることが考えられるためです。
とくに、旅行・航空への影響が非常に大きいでしょう。GWも緊急事態宣言の期間内になってしまっているので採用人数が減ってしまう可能性があります。逆に、変わらず現状の採用人数で採用を進めている業界が社会インフラ系の業界などです。
自分の志望している業界にどのような影響が及んでいるのか、業界分析を含めてやっておくことをおすすめします。
大学の単位の確保は必須
これは22卒向けのアドバイスになりますが、採用が一旦止まっているうちに、大学の単位を必ず確保できるように勉強しておきましょう。大学によっては、夏休みなどを少なくして授業を進めていくことになるかもしれません。
そして、就職活動も今後の影響次第では長期化する恐れがあります。就職活動と大学の授業、そしてゼミや研究となると、就活生への負担も非常に多くなってしまいます。
負担が大きくならないように、いまできることはしっかりとしておきましょう。
※2018/2/1~7/31の当社面接会参加者の内、当社が把握する就職決定者の割合
21卒の就活はどうなるのか-就活生がするべき対策-

就活が直近でどうなる可能性があるのかについて解説していきました。次に、就活が今後は長期的にどうなるのかについて、そして就活生が今何をするべきなのかについて紹介します。
就活が今後どうなるのか
就活がどうなるのか、新型コロナウイルスや緊急事態宣言における影響をこれまでは紹介しました。次に、今後の就活がどうなるのかをリーマンショック時の数字を用いながら解説します。
現状の有効求人倍率の推移
以下の画像が、厚生労働省の「求人・求職及び求人倍率の推移」になります。

上記の画像の通り、リーマンショック時よりもまだ今の状況の方が景気が良いことがわかると思います。
しかし、新型コロナウイルスの影響により2月から有効求人倍率が落ちてきています。2月はまだ、新型コロナウイルスがそこまで大きな脅威になるとは考えられていなかった時期です。
次に、今後の有効求人倍率がどのように変化していく可能性が高いのかについて紹介します。
ポイントは、求人の底は半年~1年後
以下の画像がリーマンショックが発生し、有効求人が回復するまでの推移を示しています。

リーマンショックが発生し、求人がどんどん減っていきますが、有効求人倍率の底はリーマンショック発生後の半年~1年後になります。しかも、リーマンショック前の有効求人倍率と同様に回復するのに約6年かかっていることがわかると思います。
つまり、就活生は早めに就活をして内定を目指したほうがよく、「コロナが落ち着いてから」と就活を先延ばしにしていると、どんどん採用されづらくなる可能性もあるということです。
転職に関しても、これまでと比較すると情勢が落ち着くまではしづらくなることが予想されます。ファーストキャリアである新卒として就職する企業が、より重要になっていきます。
就活生が今、すべき対策とは
就活生がいま、すべき対策について紹介します。企業が採用人数を絞ろうが就活生がするべきことは変わりません。いまできることを、しっかりと行っておきましょう。
自己分析
就活生が企業への就職のためにしておくべきことのひとつが、自己分析です。自己分析と言われると「よく聞くことだけどやり方がわからない」と感じる就活生も多いでしょう。現在は自己分析ツールなどもあり、一から自己分析をする必要もなくなっているので、自分に合った対策をしてみましょう。
21卒も4月手前になると、ガクチカのエピソードなどを作ることがむずかしくなります。なので、企業へ何を伝えるのか、自分の強み・弱み、就職において大切にしたい価値観を、今一度整理しておくことをおすすめします。
特に、21卒は今後の状況によっては、企業が採用人数を絞る可能性があります。そのときに、判断材料になるのは最終選考だけではありません。1次面接や2次面接などの今までの積み重ねにより、企業も最終面接前に就活生にある程度の順位を付けています。
就活生がするべきことは、できるだけ面接などで企業からの評価をもらっておくという、今までの就職活動と同様の内容になります。つまり、就活生は就活がどうなるのかを不安に思うのではなく、やるべきことをしっかり行っておくことが就職への一番の近道になります。
やりたいこと・向いてることの整理
自己分析に近いですが、やりたいことや向いてることを明確にしておきましょう。それぞれを明確にせずに就職活動をすると、企業への入社後に早期退職に繋がってしまうためです。
新卒採用の社会人は、3年間で3分の1程度が転職すると言われています。それだけ、企業も就活生もミスマッチが多いということです。これまでならば転職もできる売り手市場といわれていましたが、しばらくは求人数が減るなどして、転職のハードルが高くなる可能性もあります。
そのため、就活生はやりたいこと・向いてることを整理して、ファーストキャリアとして働く企業で長く働けるようにすることをおすすめします。
OG・OB訪問
実際に働いてる社会人に話を聞くことをおすすめします。就活生の多くが、イメージ先行で就活をしてしまう傾向があります。実際に働きたいと考えている業界の社会人に実際に働いてる姿を見たり、1日のスケジュールを聞いたりすることで、リアルに想像できるようになるでしょう。OB・OG訪問をして話を聞いておくことで、入社後のギャップも少なくなります。
以上が、21卒の就活生がしておくべき対策になります。就活が今後どうなるのかはまだ不明瞭です。しかし、就活生するべきことは変わりません。やるべきことをやり、企業からの内定を獲得しましょう。
※2018/2/1~7/31の当社面接会参加者の内、当社が把握する就職決定者の割合
22卒の就活はどうなる?-今後の予測を解説-

22卒向けの就活がどうなる可能性があるのかについて紹介します。就活ルールの撤廃発表や1日インターンの停止などの今後の就活の動向が変わる可能性もあります。22卒の就活生は、参考にしてみましょう。
就活ルールの撤廃
2019年4月19日に経団連は通年採用に移行し、新卒一括を見直しを発表しました。経団連は新卒の学生の就職活動について通年採用を広げていくことで大学側と合意したと、日本経済新聞で発表されています。
引用:2019年4月19日日本経済新聞
これにより、21卒、そして22卒も採用活動が通年採用に移行されるといわれていました。しかし、実際には政府主導でルール決定を行い、リクナビ・マイナビも本オープン時期を変えずに進めています。
就活ルールの廃止について、以下の記事でもご紹介しています。
就活ツールの廃止により今後も早期化は進むことが考えられますが、大きな変化ではなく、徐々に就職活動が変わるかたちになる可能性が高いでしょう。
マイナビなどが1日インターン取り扱い中止
2020年3月19日に、マイナビやリクルートキャリアが、自社の情報サイトで「ワンデーインターンシップ(1日インターン)」の取り扱いを停止すると発表しました。
引用:2020年3月19日日本経済新聞 電子版
現状では企業がどのような動きを見せるのかはまだ不明瞭ですが、こういったことも、22卒の就職活動に影響を及ぼす可能性が高いということは認識しておきましょう。
就活がどうなるかは今後の状況次第
22卒の就活の動向については、新型コロナウイルスがどのように日本経済に影響を及ぼすのか。東京オリンピックが開催されるのか。5GによりWEB化がより仮想するのか。などによって、動向が変わる可能性があります。
就活がどうなるのかについては、現状でははっきりと決まっていないのが現状です。しかし、就活生が企業への就職のためにするべきことは変わりません。自己分析や長期インターンシップなどを通して、自分の向いてる仕事ややりたい仕事を明確にしたうえで、就職活動を成功させましょう。
※2018/2/1~7/31の当社面接会参加者の内、当社が把握する就職決定者の割合
こんな人におすすめ!