月収や月給、手取りという言葉、正しく使い分けられていますか?意味を解説!

月収を管理する家計簿

働く上で重要な給料ですが、月収と月給の違いを知っていますか。

同じような意味だと思っている方が多いのですが、月収と月給には明確な違いがあるのです。

月収と月給の違いを知ることは、自分の給料や収入をきちんと把握する上で重要なことです。今回は、この二つにはどのような違いがあるのかを詳しく解説していきます。

 

目次

まずは年収について知ろう

月収や月給の前にまず、年収について解説します。求人票などには月収や月給ではなく、年収で表されている場合も多くありますがこの年収とは、一年間働いて得ることのできた収入のことを言います。

一か月分の給料の12か月分が年収だと思っている人も多いでしょうが、少し違うのです。

労働に対する対価として支払われる全ての給料や副収入などがこの年収に入るということがポイントです。

基本給だけでなくボーナスなどの賞与、残業手当や役職手当などの諸手当、副収入などを含んだ年間の収入が年収ということになるので、単純に一か月の給料に12を掛けた額ではありません。

またこの年収は、所得税や住民税などの税金が引かれる前の額ですので、実際に給与として手元に残る額の12カ月分よりも多くなることを覚えておきましょう。

年収から所得税などが引かれるということを知っておかないと、転職した後に思っていた給料と違うということになりかねませんから、年収は税金などが引かれる前の金額だということをしっかりと理解してください。

自分の年収が知りたい場合には、源泉徴収票を見ることでわかります。源泉徴収票は企業に勤めているのなら毎年12月末~1月末の間に会社から渡されるものです。

源泉徴収票の「支払金額」という部分が年収に当たりますから、年収を知りたい時には確認してみましょう。

 

月収と月給の違いってなに?

多くの人が同じような意味で使っていることが多い「月給」と「月収」ですが、実はこの二つには明確な違いがあるのです。

月給とは、基本給 + 手当

まずは「月給」について見ていきましょう。月給とは『一ヶ月単位で決められた賃金』のことを指しています。

少しわかりにくい言い方かもしれませんが、月給には基本給と諸手当が含まれます。この基本給と諸手当についてきちんと理解すると、『一ヶ月単位で決められた賃金』についてもわかるでしょうから、そちらも合わせて解説します。

まず基本給とは、その名の通り働いたことでもらえる基本的な賃金という意味でその他の要素は含みません。

例えば残業手当や住居手当、役職手当などの諸手当、歩合制の仕事であるのならインセンティブのような成果に応じて支払われる賃金をすべて除いた額が基本給ということになります。

次に諸手当ですが、諸手当は役職手当などの金額が固定されているものと、残業手当などのように働いた分だけもらえる、状況によって変動するものがあります。

月給とはこの基本給に、毎月固定で支払われる手当、役職手当などを加えたものになるのです。

月給に含まれるのは毎月固定で支払われる手当ですから、月によって金額が変動する残業手当などはこの月給には含まれていないということもしっかりと理解しておきましょう。

「月給」については理解してもらえたでしょうから、次に「月収」について解説していきます。

月収とは、年収÷12

月収とは年収を12で割った額になります。月給にボーナスなどの賞与、残業代などの諸手当、その他の副収入を含めた年間の合計金額を、一年つまり12ヵ月で分割したものが「月収」となるのです。

月収の場合には月給と違って残業代などの変動する手当も含まれます。毎月の給与が記載されている明細に載っている「総支給額」が「月給」という扱いになり、その年に支払われたボーナスや残業手当、副収入などを12分割して月給に加えたものが、「月収」となります。

 

月収と手取りの違いは?手取りは「実際に貰える金額」

給料の話になった時によく出てくるであろう言葉が「手取り」です。この手取りですが、どのような意味なのかきちんと理解していますか。

「手取り」とは、基本給に残業代などの変動する手当を含めた額、つまり会社から支給される賃金の総額である「額面給与」から、所得税や住民税などの各種税金、年金や健康保険料などといった社会保険料が「控除」として引かれた金額のことを言います。

毎月の給料として、会社から実際にもらえる金額、手元に残る金額のことを「手取り」というのです。

「控除」とはあらかじめ給料から天引きされるもののことで、一般的な会社で働いている場合にはほとんどの人が給料から差し引かれることになります。

年金や健康保険料などの社会保険、住民税は一年間金額が変わらず固定されていて、毎月決まった額が差し引かれます。

社会保険や住民税は基本的には前年の収入をもとにして計算されるもので、収入が減ってしまったりしても一年間差し引かれる額は変わりません。

そのため、急な業績の落ち込みで給料が大幅に減ってしまったという場合でも、収入に反して多くの税金がかかってしまうという事態も考えられます。

対して所得税は月々の額面給与によって変動しますから、残業をたくさんして給料が多い月などはその分だけ多く差し引かれることになるのです。

所得税の計算はまず課税所得を求める必要があります。課税所得は、総支給額(基本給・残業代・手当-非課税の手当-所得控除という計算式で求められます。

非課税の手当とは、通勤手当や旅費、仕事に必要な資格取得のための費用などがあります。

この課税所得に税率を掛けてそこから税額控除額を引くことで所得税が求められるのです。基本的には自分で計算する必要はなく、会社側で計算されて天引きされます。

きちんとした額が引かれているのかどうしても気になるという場合には、計算して確かめてみてください。

自分の手取り額がどのぐらいなのか知りたい場合には計算をしてみましょう。手取り額の計算は、支給や控除など金額さえわかっていれば簡単に計算することが可能です。

基本給や残業代といった諸手当をすべて足した「総支給額」から、健康保険料などの初回保険料や住民税などの税金を引くだけで簡単に計算することができます。

扶養家族の人数や住んでいる地域によって税金の額などは変わってきますが、大体の額だけ知らいたいという場合には、「総支給額」に80パーセントをかけると大体の手取り額がわかります。

基本的には、扶養家族がいる方が税金の面で「扶養控除」を受けることができますので、手取り金額は多くなる傾向にあります。

ボーナスも同じく税金などが引かれますので、総支給額の75パーセント~85パーセント程度になると思っていていいでしょう。

また、月収は一年間の収入を12分割した額で社会保険料や所得税などの税金が差し引かれる前の額ですから、実際に自分の手元に残る額よりも多くなっているのが特徴です。

実際にもらう金額と月収に差があるのは、保険料や税金などの必ず支払わなければならないものを自分で振り込みなどして支払うのではなく自動的に引いてもらっているからなのです。給料から不当な額が引かれているわけではないので安心してください。

 

年収が減れば月収も減る

年収や月収は、ボーナスや残業代などのすべての収入を含めた額だということは理解してもらえたでしょうが、この年収、日本では年々減少傾向にあります。

これはボーナスの額や残業代などが減っていることに起因しています。月給が変わらなくても、ボーナスなどの追加される支給額が減ってしまえば、相対的に年収は下がってしまうのです。

年収が下がれば、年収を12分割する月収も当然ながら減っていきます。 景気が悪くなったり業績が落ち込んたりしてしまうと、月に支払われる給料や基本給ではなくボーナスや残業代などを減らすという企業が多いのです。

そのため、月給自体は減ってはいないが年収などは少なくなるといった事態が起こってしまいます。

賞与や手当が減ることで年収や月収は確実に減ってしまい、給料を一年間で見た時にはその額が少なくなっていっているということがありますから、注意が必要です。

 

サラリーマンの平均月収は?

さて、一般的なサラリーマンの平均月収はどのぐらいなのでしょうか。国税庁による平成27年度の調査によると、サラリーマンの平均年収は約420万円程度となっていて、月収にすれば35万円ということになっています。

労働者の平均年齢は45.6歳です。この年収は男女差が大きく、男性の平均年収は521万円、女性は276万円と245万円もの差があるのです。

これは、女性が出産などによって一時退職したり育児休暇を取ったりすることで、キャリアアップしにくいということが原因になっています。

また、月収の推移としてはここ10年間ではほぼ横ばいといった状況です。10年前の月収は約36万円だったことからみれば、僅かに減少していると言えるでしょう。

平均月収も大事ですが生活する上で手取りはどのぐらいになるかも気になるところです。年代別にどのぐらいの平均手取り額になるのかも見ていきましょう。

一番手取り額が少ないのが20~24歳で平均月収は21万円程度、独身なら手取りは約17万5千円、既婚で扶養する家族が2人以上の場合には17万8千円程度という結果になっています。

25~29歳の場合には平均月収は約29万円、独身の手取りが24万3千円ぐらいで既婚なら24万6千円程度と、順調に上がっていきます。

年齢が上がるごとに手取りも増えていき、ピークは50~54歳です。この時の平均月収が約42万円、独身の手取りが34万8千円、既婚の場合には35万4千円程度という結果になっています。

 

月収が多い業種とは?

業種によって月収にも差がありますので、月収が多い業種はなんなのかも見ていきましょう。

平成27年度の国税庁の調査によると、最も月収が高いのは「「電気・ガス・熱供給・水道業」などのライフライン関係の月収が多いという結果が出ています。

年収は715万円で月収は約59万円とサラリーマン全体の平均よりもかなり高めになっているのがわかります。

次いで多いのが、「金融・保険業」となっています。年収は約639万円で月収は約53万円とこちらの業種も月収は多くなるでしょう。

情報通信業といった放送業やインターネット系のインフラ業もサラリーマンの平均よりは高い業種です。こちらは、年収が約575万円、月収が約48万円と上記の二つよりには劣りますが比較的高めの月収になっています。

30歳大卒の月給が多い企業についても見ていきましょう。30歳というのは昇進や転職などの仕事の上での転機があったり、結婚や子供が生まれるなどの人生の一大イベントが起こったりしやすい時期でもあります。

そのような時期にどんな企業で働いていれば月収が多くなるのかということを紹介しますので、参考にしてみてください。

30歳大卒で月給が多いのは「大和証券グループ本社」で平均54万円となっています。次いで「ディー・エヌ・エー」の平均53万円、「SMBC日興証券」の51万円となっています。

傾向を見るとやはり金融系の企業は平均月給が多いようです。金融や証券企業は、歩合制を導入している企業が多いこともあり、成果次第ではインセンティブが大きくなり同じ30代でも大幅に収入が多くなったりするケースがあるので、このような結果になっています。

 

月収ではなく基本給に注目!

転職をする際に重要になる給与ですが、月収や年収、基本給、どこに注目して選べばいいのでしょうか。

同じ月収でも、基本給が少なめでボーナスが多めだったり、その逆で基本給が多くてボーナスが少なめ、みなし残業代やその他の様々な手当が含まれていたりと、その内訳は企業によって異なりますから、しっかりとどのような内訳になっているのかを調べるようにしましょう。

まず、同じ業種や職種で月収も同じような企業があるとしたら、基本給がどのぐらいなのかということに注目してください。

ボーナスなどの賞与や残業代などは一般的には基本給を基準にして計算されます。ですから、基本給が低いとそれだけボーナスの額なども少なくなってしまいますし、残業代にも差が出てしまいます。

また、ボーナスや残業代などは企業の業績によって変動がありますので安定していません。

業績が悪くなれば必然的にボーナスなどは減らされてしまうので、毎月の固定された収入に含めて考えるのは危険です。

給料面でより良い転職を目指すなら、月収ではなく基本給に目を向けて転職先を選ぶようにすると、余裕のある生活ができるでしょう。

 
 
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